「スコア」設定
スコア関連のプロジェクト設定には 8 つのパネルがあります。スコアのプロジェクト設定間でページを切り替えたり、ほかのプロジェクト設定に移動したりするには、「プロジェクト設定」ウインドウの上部に表示されるタブをクリックします。
この設定は、プロジェクト全体(すべてのスコアセットの設定)に影響します。プロジェクトファイルと共に保存されるため、プロジェクトごとに異なる設定が可能です。
グローバルスコア設定
「スコア」プロジェクト設定の「グローバル」タブを設定して、ページ余白、音符の間隔、1段あたりの小節数など、スコアの全体的なフォーマットを設定できます。
距離の単位は、「スコア」プロジェクト設定の「グローバル」パネルでインチと cm を切り替えることができます。
インチと cm の距離の単位の表示を切り替えるには
ページ余白など、ページの全般的なレイアウトに影響する設定は、総譜とパート譜ごとに設定できます(2 つの入力ボックスがあります)。これにより、特定の声部だけを総譜とは異なるページレイアウトでプリントできます。(総譜とパート譜を異なるレイアウトで作成するを参照してください。)
「グローバル」設定について詳しく説明します。
「上余白」、「下余白」、「左余白」、「右余白」フィールド: これらの値は、ページの印刷可能領域の外側の境界からの距離を示します。「上余白0.0インチ」の値は、選択したプリンタドライバが許可する最も上端から印刷を開始します。印刷可能領域の大きさは、プリンタによって多少異なります。
ページ余白を表示できるのはページプリント表示の場合だけです。画面では、オレンジの線で示されます。(この線は印刷されません。)スコア上で直接、余白の大きさを変更することも可能です。その場合は、ポインタツールまたはレイアウトツールで、線をドラッグします。
「ブラケットスペースを追加」チェックボックス: 譜表の左側の余白線と譜表の左端との間の領域を広げ、ブレース(結合括弧)や括弧を挿入できるようにします。このオプションの選択を解除すると、譜表は左側の余白線でそろえられます。
「マージンを切り替える」チェックボックス: 見開きの左側のページに対し、右と左のページ余白の設定を入れ替えます。スコアを綴じて楽譜帳の形にする場合は通常、外側の余白より内側の余白を広く空ける必要があるので、この設定が役に立ちます。また反対に、後でスコアに注釈などを加えられるように、外側の余白を広く空けて、その分のスペースをとることもできます。
「ヘッダのスペース」フィールド: 先頭のページの上の余白と最初の譜表の上部の余白との間に置くヘッダ領域の高さを指定します(割り当てられた譜表スタイル単位で指定)。
メモ: この領域に直接挿入されたテキストオブジェクトは、自動的にグローバルテキストとなり(グローバルテキストを操作するを参照してください)、すべてのスコアセット(総譜およびパート譜)にヘッダとして表示されます。
値は、スコア上で直接変更できます。その場合は、最初の譜表の上方に表示されている紫色の線をドラッグします。
「線の間隔」フィールド: 同じページ内にある譜表システム(1段譜表、多段譜表、または括弧で繋げた譜表で構成されるシステム)どうしの縦の間隔を設定します。総譜とパート譜の両方に適用されます。
「最大小節数」フィールド: 譜表の長さを短くする値を設定したときに(以下を参照)、譜表に表示される小節が多すぎないようにします。譜表の1段に含まれる小節の最大数を指定します。
メモ: レイアウトツールを使って段の折り返しを変更すると、この設定は無効になります。(段折り返しを設定するを参照してください。)
「等間隔スペーシング」と「比例スペーシング」フィールド: 音符の横方向の間隔を指定します。
「比例スペーシング」の値だけを設定し、「等間隔スペーシング」を「0」にした場合、音符間の間隔(水平方向)は、各音符の長さによって広くまたは狭く表示されます。全音符は、4分音符4個分の長さになります。反対に、「等間隔スペーシング」の値を高くし、「比例スペーシング」を「0」に設定すると、音符の長さに関係なく音符は常に等間隔に配置されます。2分音符も8分音符も同じ間隔になります。臨時記号やタイなど、音符に添えられたほかの要素も音符の間隔の計算に入れられます。
使用する設定は、好みや楽譜のスタイルによって異なります。この2つのパラメータのバランスをうまくとるよう、さまざな組み合わせを試してスコアのレイアウトを決めてください。
「スラッシュの間隔」フィールド: 自動休符の代わりにビートスラッシュを用いる譜表スタイルで使われるスラッシュの間隔です。これは、スラッシュが表示された譜表に音符を挿入する場合に重要です。たとえばファンクのように 16 分音符を多用する場合、8 分音符までしか使わないような曲に比べ、スラッシュ間の間隔を広く取る必要があります。これにより、音符とスラッシュとコードシンボルのみを含むパッセージとの関係を適切に維持できます。
「連桁の傾き」、「最小の傾斜」、「最大の傾斜」フィールド: 連桁の傾きを制御するパラメータです。「等間隔スペーシング」と「比例スペーシング」と同様に、組み合わせて使うパラメータです。さまざまな組み合わせを試して、最適な設定を見つける必要があります。最終的な設定は、曲のスタイルや好みによって異なります。
最終的な傾斜角を決める要素はこのほかにもあるので、どのような設定がよいかという絶対的な指針を示すことはできません。最終的なレイアウトの際に、いろいろな組み合わせを試してください。
「デフォルトのペダル位置」フィールド: リアルタイム録音で MIDI サスティンペダルを使ったときに作成された自動ペダル記号の縦位置を設定します。「0」に設定すると、録音されたMIDIサスティンペダルの表示がスコアから消えます。パーツボックスから挿入したペダル記号は、このパラメータの影響を受けません。
「1 段譜を“開く”」チェックボックス: 譜表の各段の左端(音部記号の左側)に小節線を付けない指定です。
「最後の段を調節」チェックボックス: 総譜の最終段の譜表を、ページの右余白まで延長します。
「ミュートされたリージョンを隠す」チェックボックス: ミュートされたリージョンをスコアから隠します。このオプションが選択されていないと、ミュートされたリージョンはスコアには表示されますが、ミュートされているので MIDI 再生しても音は聴こえません。
「ミュートされたトラックを隠す」チェックボックス: ミュートされたトラックをスコアから隠します。このオプションが選択されていないと、ミュートされたトラックはスコアには表示されますが、ミュートされているので MIDI 再生しても音は聴こえません。
「ミュートされた音符を隠す」チェックボックス: ミュートされたノートをスコアから隠します。このオプションが選択されていないと、ミュートされたノートはスコアには表示されますが、ミュートされているので MIDI 再生しても音は聴こえません。
「繰り返し記号を切り替える」チェックボックス: プロジェクト全体にわたり、繰り返し記号を実際の楽譜スタイルの括弧で表示します。
「番号と名前」設定
スコア内のページ番号、小節番号、楽器名に関する設定です。
メモ: ページ番号、小節番号、楽器名のいずれについても、「選択」ボタンをクリックして、フォント、文字サイズ、および文字書式を設定できます。
「ページ番号」設定
「ページ番号」チェックボックス: ページ番号パラメータの表示を有効にするときに選択します。
「ページオフセット」フィールド: 表示上の目的で、実際の各ページ番号に加算する値です。複数の部分で構成される曲を作曲し、各部分を別々のプロジェクトファイルに保存する場合に便利です。スコア全体に通し番号を付ける場合は、先行する部分(プロジェクトファイル)のページ数をこのパラメータに設定します。
「横の間隔」フィールド: ページの印刷可能範囲の横の限界からの距離。「横位置」が「交互」または「交互(逆)」の場合にのみ適用されます。
「縦の間隔」フィールド: ページの印刷可能範囲の上限または下限(「縦位置」の「上」または「下」いずれかの設定による)までの距離。
「最初のページの番号を隠す」チェックボックス: 先頭ページのみ、ページ番号を表示(印刷)しない指定です。(その他のページでは表示/印刷されます。)
「接頭語」チェックボックス: すべてのページ番号の前に付けて表示するテキストを指定します。
たとえば、「Page」というテキストを指定すると、このテキストの後に空白をはさんでページ番号が表示されます。たとえば、3 ページ目のページ番号は「Page 3」と表示されます。テキストの途中にページ番号を挿入したい場合は、ページ番号の変数を「#」という記号で示す必要があります。たとえば、「- pg.# -」と入力すると、2 ページ目のページ番号は「- pg.2 -」と表示されます。
また、以下の記号を使うと、該当するテキストが自動的に接頭辞に埋め込められます:
「小節番号」設定
「小節番号」チェックボックス: 小節番号パラメータの表示を有効にするときに選択します。
「ステップ」フィールド: 小節番号を何小節おきに表示するかを指定します。たとえば「4」にすると、1、4、9小節目などに表示されます。各譜表の先頭に表示する場合は「0」を設定します。
「小節のオフセット」フィールド: 実際の小節番号にこの値を加算して表示します。
「開始位置」フィールド: 小節番号の自動採番を開始する小節を指定します。
「リニア表示のときは小節番号を隠す」チェックボックス: リニア表示とは、ページ形式(ページビュー)ではない表示モードのことです。
「譜表サイズに従う」チェックボックス: 譜表サイズに従って小節番号を表示します。
「複数の休符をカウント」チェックボックス: マルチバーレスト(大休符)の下側に、休符の範囲(最初と最後の小節番号)を表示します。「縦位置」に負の値を設定した場合にのみ適用され、譜表の下側に小節番号が表示されます。
「複縦線に表示」チェックボックス: 「ステップ」の設定に関係なく、複縦線や繰り返し記号の位置に小節番号を表示します。たとえば「ステップ」の値が「0」で、複縦線が有効にされている場合、小節番号は、各譜表の先頭およびすべての複縦線や繰り返し記号の上または下に表示されます。
「最上段/最下段の譜表のみ」チェックボックス: このオプションが選択されている場合は、小節番号が総譜の最上段の上だけに表示されます。(「縦位置」が負の値の場合は、最下段の下に表示されます。)
音源名設定
「音源名」チェックボックス: 音源名パラメータの表示を有効にするときに選択します。
「タブ譜」設定
ギタータブ譜は、フレットのある弦楽器に使われる記譜法の一種です。ギターやエレクトリックベースだけでなく、4〜6弦(または複弦)楽器の楽譜でも使われています。
この記譜法では、譜線が楽器の弦を表しています。音符は必ずこの譜線(弦)上に置かれ、演奏されます。普通の符頭の代わりに、弦を押さえるフレットの番号が示されます。
譜表スタイルで「音部記号」パラメータがいずれかのチューニングセットに設定されている場合は、音符が自動的にタブ譜に変換されます。チューニングセットを正確に合わせるのは、「ギタータブ譜」パネルで設定します。
12種類のチューニングセットを設定できます。各行がそれぞれのチューニングセットに対応します。レギュラーチューニング(ギターは最初の行、ベースは下から5つ目の行)と、比較的よく使われるチューニングがデフォルトで用意されています。
チューニングセットのパラメータ
「名前」フィールド: 名前を変更するときは、テキスト入力フィールドで「名前」フィールドをダブルクリックします。
1 〜 16 個のフィールド: 開放弦のピッチをチューニングするときは、ダブルクリックして入力するか、または縦方向にドラッグします。
共通のパラメータ
「符頭スタイル」ボタングループ: 次の符頭スタイルから選択できます:
数字のみ
番号を丸で囲む
1/1 および 1/2 音符のみを丸で囲む
黒と白(1/1、1/2 音符)の丸
「タブマーキング」のパラメータ
「パームミュート」フィールド: コードグリッドとタブ譜マーキングのパーツボックスの「パームミュート」オブジェクトの名前、フォント、およびサイズをカスタマイズします。
「ミュートなし」フィールド: コードグリッドとタブ譜マーキングのパーツボックスの「ミュートなし」オブジェクトの名前、フォント、およびサイズをカスタマイズします。
「スラップ」フィールド: コードグリッドとタブ譜マーキングのパーツボックスの「スラップ」オブジェクトの名前、フォント、およびサイズをカスタマイズします。
割り当て方法を指定する
たいていの音は、別の弦でもフレットの位置を変えれば同じ音を出すことができるため、「割り当て」パラメータの役割は重要なものになります。ほとんどの場合、各音符のMIDIチャンネルによって弦の割り当てが決まります。
メモ: 各音符のMIDIチャンネルパラメータはMIDI再生には影響しません。再生用のMIDIチャンネルは、「アレンジ」ウインドウのトラック音源のパラメータボックスで設定します。
該当するチューニングセットの「割り当て」カラムをクリックし、以下のいずれかのオプションを選択して弦を割り当てます:
ピッチ
「Logic Pro」は、最も低いポジションで演奏可能な弦に音符を割り当てます。「ピッチ」モードの場合のみ、弦の割り当てを制御する目的で、音符のフレット位置はMIDIチャンネルより低くできないという制限が設けられています。
このモードは、MIDIキーボードで録音する場合によく使われます:
MIDIチャンネル1のA3はG弦の第2フレットに表示されます。パッセージの指の動きを正確に再現するために、もっと高いフレットに表示したい場合は、MIDIチャンネルを3以上に設定する必要があります。つまり、第2フレット以下は使えなくなるので、音符はD弦の第7フレットに表示されます。
MIDIチャンネルを8〜12にすると、A3の音はA弦の第12フレットに割り当てられ、MIDIチャンネルを13〜16にすると、その下のE弦の第17フレットに割り当てられます。
さらに高いフレットにするためには、ほかの割り当てモードにする必要があります。
チャンネル
このモードでは、弦の番号(低弦から順に 1 〜 6)が MIDI チャンネル番号に対応します。7〜16チャンネルは一番高い弦に割り当てられています。
「チャンネル反転–1」と「チャンネル反転–2」 チャンネル
「チャンネル」と同様ですが、弦の番号を高い方から数えます(高弦から順に1〜6)。ギターの教則本などでは通常、この方式の番号付けが使われています。
メモ: ギターから MIDI への信号コンバータは、弦に応じて MIDI チャンネルを切り替えるようになっているものが多いので、MIDI ギターを使った MIDI リージョンの録音には「チャンネル」と「チャンネル・反転」のモードが適しています。実際に録音で演奏した通りにタブ譜が記譜されます。
「チャンネル反転–1」と「チャンネル反転–2」
これらのモードは、ギターから MIDI への信号コンバータを使って、エレクトリックベースのパートを録音したり、記譜したりするときに使います。
原理は「チャンネル・反転」モードと同じですが、MIDIチャンネルの数を1つまたは2つ減らし、ベース弦の割り当てに合わせてチャンネルを適切に変換できるようにしています。
弦の番号は高い方から数えて、4弦ベースでは3〜6番、5弦ベースでは2〜6番となります。これで、ちょうどギターの弦は1オクターブ高くなります。チャンネル1のノートは一番高い弦に割り当てられているので注意してください。
タブ譜の記譜に関する補足情報
これらの割り当てモードではいずれも、最低弦より下の音は表示されません。
また通常、音符を割り当てることができるのは、実際に演奏できる弦に限られます(F2 はギターの最低弦でしか演奏できないので、この場合、チャンネルの割り当ては無視されます)。
MIDIリージョンを2回表示する2段の譜表スタイルを作成し、1つの段には普通の記譜で、もう1つの段はタブ譜で表すことができます。この場合、表示されている分割ポイントは無視されます。「Logic Pro」のデフォルトプロジェクトには、これに対応したデフォルトスタイル(ギターミックス)が用意されています。
タブ譜は、途中で音部記号を変更することはできません。1 つの譜表でタブ譜と普通の記譜を切り替えたい場合は、MIDI リージョンをカットし、カットした個所のリージョンに特定の譜表スタイルを割り当てる必要があります。
ギタータブ譜は、普通の高音の音部記号に対応します。1 オクターブ分トランスポーズした高音部記号(「高音部」)をギタータブ譜に使う場合(ほとんどのギター音楽で使われます)、譜表スタイルウインドウで、タブ譜の「トランスポーズ」パラメータを「- 12」に設定する必要があります。
「コードとグリッド」設定
コードとコードグリッドの一般的な表示オプションがあります。
「コード」設定
「ルートフォント」フィールド: コードシンボルのルートノートのフォントを定義します。
「拡張フォント」フィールド: コードシンボルの拡張のフォントを定義します。
「譜表サイズに従う」チェックボックス: 譜表サイズに従ってコードシンボルを表示します。
「臨時記号スケール」フィールド: フォントサイズの設定を基準に、臨時記号の大きさを設定します:正の値を設定すると、臨時記号のサイズが大きくなり、負の値を設定すると小さくなります。
「グリッド」設定
「フォント」フィールド: 一般的なグリッドフォントを設定します。
グリッド拡大縮小:「縮小」フィールド: スコアエディタに最初のコードグリッドを追加するときのサイズを設定します。
グリッド拡大縮小:「標準」フィールド: スコアエディタに 2 つ目のコードグリッドを追加するときのサイズを設定します。
グリッド拡大縮小:「拡大」フィールド: スコアエディタに 3 つ目のコードグリッドを追加するときのサイズを設定します。
コード拡大縮小:「縮小」フィールド: スコアエディタの最初のコードグリッド上にコードを追加するときのサイズを設定します。
コード拡大縮小:「標準」フィールド: スコアエディタの 2 つ目のコードグリッド上にコードを追加するときのサイズを設定します。
コード拡大縮小:「拡大」フィールド: スコアエディタの 3 つ目のコードグリッド上にコードを追加するときのサイズを設定します。
「フィンガリングを表示」チェックボックス: スコアエディタのコード・グリッド・シンボルにフィンガリング番号を表示するときは、これらを選択します。
「フレットの最小数」フィールド: コードグリッド上のフレットの数(4、5、または 6)を定義します。
「左利き」チェックボックス: 左利きの人のためにコードグリッドの向きを変更します。
「音部記号と調号/拍子記号」設定
音部記号、調号、拍子記号を表示するための一般的なオプションです。
「音部記号」設定
「段の最後に警告を表示」チェックボックス: 音部記号が曲の途中で変更されるときに、実際は次の段の先頭で変更される場合、前の段の最後で警告を表示します。
「調号」と「拍子記号」の設定
「段の最後に警告を表示」チェックボックス: 調号が曲の途中で変更されるときに、実際は次の段の先頭で変更される場合、前の段の最後で警告を表示します。
「キーを自動的にトランスポーズ」チェックボックス: 譜表スタイルをトランスポーズするときに、調号も自動的に変更されるようにします。通常は選択されています。無調音楽を記譜する場合は選択を解除します。選択を解除すると、シャープやフラットが直接個々の音符に添えられます。
メモ: 譜表スタイルウインドウに同様のオプション(「キー」パラメータ)があり、個々の譜表スタイルに調号を設定しないようにできます。また、大譜表の譜表スタイルの個々の譜表にも調号を設定しないようにできます。
「トランスポーズされた臨時記号の表示を最小にする」チェックボックス: 異名同音に変更する際に、臨時記号が少ない調号を使用できます。たとえば、B メジャー(シャープ記号が 5 個)で書かれた楽譜の場合、Bb の移調楽器は、C#メジャー(シャープ記号が 7 個)ではなく、Db メジャー(フラット記号が 5 個)で記譜されます。
メモ: 「Logic Pro」では、このパラメータの設定に関係なく、7 個を超えるフラットまたはシャープの調号は表示されません。
「ナチュラル記号を表示」チェックボックス: 調号の変化によって転調前の変化記号が無効になるときに(E メジャーから G メジャーや C マイナーへの転調など)ナチュラル記号を表示するときは、このチェックボックスを選択します。
「ガイドの臨時記号を表示」チェックボックス: ガイド用の臨時記号を表示する指定です。つまり、ある全音階の音符に臨時記号が添えられている場合、それ以降の小節でその音が出てくる個所にはほかの臨時記号(多くの場合、ナチュラル記号)が添えられます。
「段の最後に警告を表示」チェックボックス: 拍子記号が曲の途中で変更されるときに、実際は次の段の先頭で変更される場合、前の段の最後で警告を表示します。
「小節線を隠す」チェックボックス: 小節線を隠す設定です。教材用の記譜やグレゴリオ聖歌の記譜、またはその他の特殊な記譜に使います。
メモ: 非表示にできるのは、自動表示される小節線だけです。したがって、パーツボックスから選択して手動で挿入した小節線は、普通の小節線を含めて、表示および印刷されます。
「オクターブ記号」設定
「+8」、「-8」、「0」、「+15」、「-15」フィールド: さまざまな種類のオクターブ記号のテキストの文字列、テキストの文字書式を編集できます。該当するフィールドをクリックして、テキストを入力します。
「譜表サイズに従う」チェックボックス: 譜表サイズに従ってオクターブ記号を表示します。
「レイアウト」設定
「レイアウト」パネルでは、譜表の線の太さ、符尾の長さ、音符とタイ記号との間隔、または音符や付点音符など、譜面上のさまざまな表示を設定し、プロジェクト全体に反映させることができます。
「線の太さ」設定
「線の太さ」のパラメータ: これらのパラメータによって、譜線、符尾、加線、小節線、繰り返し記号と終止線、連符の括弧、テキストボックス(外枠の線)、クレッシェンド/ディクレッシェンド(直線オブジェクトと矢印にも適用されます)、タイ、およびスラーの線の太さを設定します:
メモ: 高解像度のプリンタで印刷する場合は、細い線(「2」または「1」)をお勧めします。線が細くなると、見栄えが良くなります。ほかのパラメータも、好みに合わせて設定してください。パラメータを変更しても、表示拡大率を高くするまで画面上では違いが分かりません。実際に結果を判断するには、設定をいろいろ変えて印刷してください。スラーとタイの線の太さを設定するパラメータは、スコアセットの「スケール」パラメータと譜表スタイルの「サイズ」パラメータに影響を受けます。
「間隔」設定
「小節の開始」および「小節の終了」フィールド: それぞれ、小節内の、最初の音符と直前の小節線との間隔、最後の音符と直後の小節線との間隔を設定します。通常はデフォルトの設定のままにしておきます。一般的な間隔パラメータ(「スコア」プロジェクト設定の「グローバル」パネル)が極端な値に設定されている場合にのみ変更してください。
「付点とノートの間」および「付点の間」フィールド: 付点音符の符頭と付点の間隔を設定します。「付点の間」は、複付点音符の付点と付点の間隔を設定します。
「臨時記号とノートの間」フィールド: 臨時記号と音符の符頭との間隔を設定します。通常は、デフォルトの設定を使いますが、間隔パラメータの値が非常に小さく設定され、音符の間隔が狭くなっている場合は、デフォルトの設定を変更してください。この全般的な設定を、個々の音符について行う「臨時記号の間」パラメータ(「音符の属性」ウインドウ)の設定と組み合わせることもできます。
「臨時記号の間」フィールド: 和音の各音符に添えられた臨時記号どうしの間の間隔(水平方向)を全般的に設定できます。
その他の設定
「符尾の長さ」フィールド: 符尾の長さのデフォルト値を設定します。
「タイの横位置」および「タイの縦位置」フィールド: 符頭と自動表示されるタイとの間隔を設定します。
「MIDI 定義」設定
「MIDI 定義」パネルの設定で、リストの記号を挿入したときにその記号が添えられている音符の MIDI 再生に反映するかどうかを指定します。
上の記号が添えられている音符はすべて MIDI 出力に影響します。2 つのパラメータ(ベロシティと長さ)を各記号に設定できます。
「MIDI定義」機能が一番役に立つのは、マウスを使ってノートイベントを挿入する場合です。楽譜を紙に書き起こすように作業できます。
これで、よりリアルで生きた演奏になります。
新規プロジェクトの「MIDI 定義」パネルのデフォルトの設定は、ベロシティが「0」、長さは「100%」(変更なし)となっています。これらの値を変更しない場合、画面上の表示も変わらず、MIDI リージョンの再生にも影響しません。
キーボードからリアルタイム録音したリージョンの場合は、すでに思い通りの音になっているはずなので、デフォルトの設定を変更しなくてもかまいません。
重要: 「MIDI 定義」を使う場合、アクセント記号などを入力する前に、設定が必要です。これは、「MIDI定義」の設定が、挿入済みのアクセント記号や演奏記号に対しては効果がないからです。
設定が済めば、音符に記号を付加した時点で、ベロシティや長さが変化するようになります。記号を削除すれば、ベロシティや長さは元の状態に戻ります。
ベロシティ: 該当するノートイベントの元のベロシティ値に加算または減算される値です。
長さ: 該当するノートイベントの長さを、この比率で短縮します。音符の再生には影響しますが、スコアの表示には影響しません。変更した音符の長さは、イベントパラメータボックスまたはイベントリストで確認できます。
「カラー」設定
「カラー」パネルでは、現在作業中のプロジェクトのカラーパレットを指定します。
カラーパレットは、さまざまなカラーモードで使用されます。(カラーモードを選択するを参照してください。)パレット上のカラーをクリックすると、標準の「カラー」ウインドウが表示され、選択した色を変更できます。
カラーパレットの設定はプロジェクトファイルに保存されるため、プロジェクトごとに異なる設定が可能です。
このパネルには、3 種類のパレットと追加の設定項目がいくつかあります。
音符のカラーオプション
「臨時記号」チェックボックス: (それぞれの音符の関連付けに従って)臨時記号をカラーで表示するか、黒で表示するかを指定します。
「付点」チェックボックス: (それぞれの音符の関連付けに従って)付点をカラーで表示するか、黒で表示するかを指定します。
「休符」チェックボックス: (それぞれの音符の関連付けに従って)休符をカラーで表示するか、黒で表示するかを指定します。休符の色は、主に多声部の譜表スタイルで使われるユーザ休符にのみ適用されます。
「ユーザパレット」設定
「ユーザパレット」の「カラー」ボタン: これらの色を自由に編集して名前を付けることができます。標準の「カラー」ウインドウを開いて特定の色を変更するときは、その色をクリックします。名前を編集するときは、テキスト入力ボックスをダブルクリックします。ここで指定したカラーは、ほかのカラー選択メニュー(譜表スタイル、音符属性など)のメニュー項目にもなります。