このセクションでは、スコア全体のレイアウトを変更するためのさまざまな設定について簡単に説明します。主に、表示のカスタマイズ方法や「スコア」プロジェクト設定または環境設定の使いかたについて説明します。詳しくは、「スコア」設定および「Logic Pro」の「スコア」環境設定を参照してください。
印刷の準備を行うときは、ページスコア表示でレイアウト作業を行います。ページスコア表示にすると、スコアエディタウインドウの大きさと現在の拡大/縮小レベルに応じて、可能な限り多くの見開きページが自動的に表示されます。
スコアエディタで、「表示」>「ページビュー」と選択します(または、対応するキーコマンドを使います)。
スコアエディタの左上にあるページビューボタンをクリックします。
特に、処理速度の遅いコンピュータで編集する場合は、画面のリフレッシュ速度が向上するので、リニアスコア表示をお勧めします。
ページスコア表示で作業する場合は、「表示」>「ページに移動」と選択すると(または、対応するキーコマンドを使うと)、任意のページへ直接移動できます。再生ヘッドの位置は、コマンドを選択したときにシーケンサーが実行されていなければ、自動的に選択したページの先頭に移動します。シーケンサーが実行されている場合は、キャッチモードを無効にします。
「表示」>「ページの表示オプション」と選択すると、印刷およびレイアウト作業に便利なさまさまな設定ができます。
メモ: 画面の黄色い部分は、実際の用紙ではなく、印刷可能な領域を示します(領域の大きさは、使用プリンタによって異なります)。プリント表示で、ページの周囲のくすんだ黄色い部分は、実際に印刷されるページの範囲を示します。
スコアセットごとに異なる段折り返しを設定できます。また、切り出すパート譜ごとにも設定できます。「Logic Pro」 は、折り返しの情報をプロジェクトファイルに保存します。
自動折り返しは、「スコア」プロジェクト設定の「グローバル」タブの間隔設定および「最大小節数」の設定に基づいて計算されます。「最大小節数」の値によって、1 つの譜表または譜表システムに含めることのできる最大小節数が決まります。自動折り返しの設定をレイアウトツールで上書きすることもできます(ページスコア表示の場合)。どの表示モードでも、標準の挿入方法を使ってリンク折り返し記号を挿入すると、段を折り返すことができます。
たとえば、「最大小節数」を「6」に設定した後、さらにレイアウトツールを使って小節を特定の段に移動して追加できます。以降の行では、6 小節以上にはなりません。この方法を使った場合、すべての小節を表示するには、その小節数を適切に表示できる程度に間隔が狭く設定されている必要があります。
メモ: 自動折り返し機能の設定で表示される小節の数より多く小節をドラッグすると、音符や記号が重なることがあるので注意してください。
ページスコア表示で、レイアウトツールを使って小節をつかみ、下段の譜表へドラッグして(ポインタが親指を下に向けた手に変わります)、マウスボタンを放します。
小節が次の譜表に移動します。元の行に残った小節はページ幅に均等に割り付けられます。
譜表の最初の小節を 1 つ前の(上段の)譜表に詰めることもできます。この場合もレイアウトツールを使って、小節を上段の譜表にドラッグします。
レイアウトツールを使って小節を移動すると、以降の段で手動で編集されていた段折り返しはすべて削除され、その段以降の(自動)段折り返しが再計算されます。この動作を回避して、一部の譜表だけを編集し、残りは変えたくない場合もあるかもしれません。その場合は、レイアウトツールで Option キーを押しながら小節を移動してください。この方法で編集した段折り返しは、変更のあった 2 つの譜表だけに影響します。ほかの譜表には影響しません。
スコアセットごとに異なる改ページを設定できます。また、切り出すパート譜ごとにも設定できます。「Logic Pro」 は、折り返しの情報をプロジェクトファイルに保存します。
改ページ記号を使うと、改ページできます。この場合、改ページ記号以降の小節はすべて次のページに移動します。改ページ記号以前および以降のすべての小節は、「スコア」プロジェクト設定に従って自動的に調整されます(段折り返しを設定するセクションを参照してください)。スコアのすべての譜表に影響します。
レイアウトツールを使って、譜表ごとに右側と左側の余白を調整し、横のページ余白をそろえないようにすることができます。手動改行と同じように、これらの部分的な余白は、現在のスコアセットの一部として働くため、スコアセットごとに異なる設定ができます。
スコアエディタの「表示」メニューで、以下の設定を選択して有効にします:
「ページビュー」
「ページの表示オプション」>「プリント表示」
「ページの表示オプション」>「余白を表示」
レイアウトツールで、譜表の左端または右端の少し内側をクリックしてホールドし、左または右にドラッグします。
この操作中に、ヘルプタグに「譜表の左余白」または「譜表の右余白」が表示されます。
メモ: 余白を変更すると、1 段あたりの小節の数が自動的に調整されます(段折り返しを手動で調整済みの場合は除きます)。段が短くなった場合は、「スコア」プロジェクト設定の「グローバル」パネルにある間隔の各パラメータ設定に応じて、小節が次の段(下段)へ移動します。(グローバルスコア設定を参照してください。)
レイアウトツールで譜表の右端または左端をダブルクリックします。
「レイアウト」>「段のレイアウトをリセット」と選択します。
ページプリント表示で直接、余白と「ヘッダのスペース」のプロジェクト設定を変更できます。
スコアエディタの「表示」メニューで、以下の設定を選択します:
「ページビュー」
「ページの表示オプション」>「プリント表示」
「ページの表示オプション」>「余白を表示」
オレンジ色の線をドラッグすると、余白の値が設定されます。
紫色の線をドラッグすると、ヘッダ領域の値が設定されます。
現在表示されている設定(総譜またはパート譜)だけに影響します。
「Logic Pro」のスコア用内部フォントの代わりに、「Logic Pro」には含まれていない Adobe の Sonata フォント、Jazzfont、または Swingfont を使って、音符や記号を表示および印刷できます。外部フォントは、システムに適切にインストールしておく必要があります。「Logic Pro」>「環境設定」>「スコア」>「外部シンボルフォントを使用(利用可能な場合)」と選択して、表示されるポップアップメニューから使用フォントを選択します。
「Logic Pro」で印刷したスコアの外観は、スコアエディタのページスコア表示で表示されるものと同じになります。以下の項目は印刷されませんが、画面には表示されます:
ページ余白およびヘッダ領域を示す破線と譜表間の境界を示す破線
マウスポインタと再生ヘッド
色(ページ余白、選択した MIDI リージョンの譜線)
隠されている拍子記号の変更
隠されている符頭(画面上では灰色に表示)およびそれらを結ぶタイ
隠されている小節線(画面上では灰色の線で表示)
隠されている N 連符番号
「ファイル」>「ページ設定」と選択し、「ページ設定」ウインドウで、適切な用紙のサイズと規格を選択します。
スコアエディタウインドウ(印刷するプリント表示を含む)がアクティブになっていることを確認します。
印刷を開始するには、「ファイル」>「プリント」と選択します(または、対応するキーコマンドを使います。デフォルトの割り当てはコマンド+ P キーです)。
ダイアログ(プリンタによって内容が少し異なる)が表示されます。印刷するページの番号や印刷の部数など、必要なオプションを設定します。または、PDF ファイルに印刷(PDF ファイルとして保存)するには、「PDF」ボタンをクリックします。
設定が済んだら、「プリント」ボタンをクリックします。
記号やテキストの配置といった正確さを必要とするレイアウト作業では、拡大すると作業がしやすくなります。
拡大/縮小ツールを使うと、通常の大きさの表示と拡大表示を簡単に切り替えることができます。Control キーを押しながらドラッグして範囲指定すると、その部分が拡大表示されます。