シェイプのパラメータ

キャンバス、「レイヤー」リスト、または「タイムライン」でシェイプを選択すると、「インスペクタ」に「シェイプ」が表示されます。このインスペクタには、「スタイル」、「ストローク」、「詳細」、および「ジオメトリ」パネルが表示されます。これらのパネルには、シェイプをさらにカスタマイズするためのパラメータが含まれています。

「インスペクタ」の「スタイル」パネルのコントロール

「シェイプ」インスペクタの「スタイル」パネルには、アウトラインやペイントストロークのブラシタイプの変更など、シェイプの塗りつぶしおよびアウトラインを変更するためのコントロールが含まれています。これらのパラメータは「塗りつぶし」と「アウトライン」という 2 つの主なコントロールのカテゴリに分類されます。

「スタイル」パネルのパラメータ

「スタイル」パネルは、すべてのシェイプおよびペイントストロークに表示されます。

  • 塗りつぶし: デフォルトでは、新規の閉じたシェイプに対してはこのチェックボックスが選択され、そのシェイプは「塗りのカラー」コントロールで指定されている色で塗りつぶされます。「塗りつぶし」の各パラメータを使って、シェイプの塗りつぶしを変更できます。
    • 塗りのカラー: これらのコントロールは、「塗りつぶしモード」を「カラー」に設定したときに表示されます。シェイプの塗りつぶしの色を選択できます。カラーコントロールの使いかたについて詳しくは、「色コントロール」を参照してください。
    • 塗りの不透明度: このスライダは、「塗りつぶしモード」を「カラー」に設定したときに表示されます。塗りつぶしの不透明度を調整できます(アウトラインを有効にしていても、アウトラインには適用されません)。
    • フェザー: シェイプのエッジをぼかすスライダです。「フェザー」の値が正の場合はシェイプのエッジがエッジから外側に向かってぼかしが入ります。「フェザー」の値が負の場合は、シェイプのエッジがエッジから内側に向かってぼかしが入ります。

      メモ: 「アウトライン」チェックボックスが選択されているときには、オブジェクトをぼかすことはできません。

    • 減衰: ぼかしの入り方の緩急を制御します。値を高くすると、ぼかしがさらに内側に押し込まれ、ぼかしエフェクトのエッジの透明度が上がります。値を低くすると、ぼかしエフェクトの中核部分がさらに外側に押し出され、ぼかしエフェクトのエッジの透明度が下がります。
  • アウトライン: このチェックボックスが選択されている場合、キャンバスにシェイプのアウトラインが表示され、アウトラインコントロールが有効になります。デフォルトでは、このチェックボックスは、閉じたシェイプに対しては選択が解除され、開いたシェイプとペイントストロークに対しては選択されます。「アウトライン」チェックボックスを選択すると、「ブラシタイプ」、「ブラシカラー」、「ブラシの不透明度」、「幅」、「最初の点のオフセット」、「最後の点のオフセット」、「順番」、およびその他のコントロールが有効になります。
    • ブラシカラー: アウトラインまたはペイント塗り付けで使用する色を選択できます。これらのカラーコントロールは、シェイプの「塗りのカラー」コントロール(および「Motion」で使用されるすべてのカラーコントロール)と同じです。

      メモ: 「ストロークのカラーモード」(「ストローク」パネル内)が「オーバーストロークにカラーを指定」または「カラーの範囲から選択」に設定されている場合、「ブラシのカラー」は使用できません。

    • ブラシの不透明度: 「ブラシタイプ」の設定とは関係なく、ストローク全体の不透明度を決定します。

      メモ: 「ストロークのカラーモード」(「ストローク」パネル内)が「オーバーストロークにカラーを指定」または「カラーの範囲から選択」に設定されている場合、「ブラシカラー」および「ブラシの不透明度」パラメータは使用できません。「ストロークのカラーモード」(「ストローク」パネル内)が「ブラシのカラーを使用」に設定されている場合は、「ストローク」パネルで、不透明度がストロークの表示中に変化するように調整できます。「不透明度のオーバーストローク」パラメータの使いかたについて詳しくは、「「インスペクタ」の「ストローク」パネルのコントロール」を参照してください。

      「ブラシの不透明度」コントロールを使うと、シェイプとそのアウトラインに対して異なる不透明度値を定義できます。

      Figure. Canvas window showing an object with fill and outline set to different opacities.
    • ブラシのソース: 「イメージ」が選択された「ブラシタイプ」である場合は、レイヤーを「ブラシのソース」イメージウェルにドラッグすると、そのレイヤーをアウトラインのブラシソースとして使用できます。ブラシソースとしては、イメージ、イメージシーケンス、QuickTime ムービー、テキスト、およびシェイプを使用できます。

      ブラシソースがムービーまたはイメージシーケンスの場合は、追加のパラメータが表示されます。ムービーまたはイメージシーケンスのパラメータについて詳しくは、「ブラシソースが QuickTime ムービーまたはイメージシーケンスのときの追加パラメータ」を参照してください。

    • ブラシプロファイル: 「ブラシタイプ」に「エアーブラシ」を選択した場合に使用できます。このグラデーションエディタを使って、ブラシ内にさまざまなレベルの不透明度を作り出すことができます。ブラシプロファイルは標準の「グラデーションエディタ」と同じ不透明度コントロールを使います。詳しくは、「グラデーションコントロール」を参照してください。

      デフォルトのグラデーションでは柔らかなエアブラシが作成されます。

      Figure. Inspector and Canvas window showing the default Brush Profile gradient.

      「ブラシプロファイル」の不透明グラデーションを変更して、新しいブラシの外観を作り出します。

      Figure. Inspector and Canvas window showing a customized Brush Profile gradient.
    • 幅: シェイプのアウトラインの幅またはペイントストロークの塗り付けの幅を変更するためのスライダです。ペイントストロークで幅を調整すると、塗り付けの間隔を維持したまま、塗り付けのサイズが変更されます。

      メモ: 「ペイントストロークツール」HUD で「筆圧」パラメータを使って、ストロークの作成時に変化をつけた場合、「幅」パラメータを調整すると、ストロークの幅に均等に影響します。

    • 幅を保持: このチェックボックスを選択すると、シェイプを縮小/拡大したときに、定義済みのアウトライン/ストロークの幅が変更されません。このオプションは、「ブラシタイプ」に「単色」を選択した場合にのみ使用できます。
    • 間隔: ブラシタイプが「エアーブラシ」および「イメージ」の場合に使用できます。塗り付けの間隔を定義します。低い数値にすると、より明瞭なラインになり、高い値にすると、塗り付け間の距離が大きくなります。
    • アディティブブレンド: デフォルトでは、塗り付けは「通常」ブレンドモードで合成されます。このチェックボックスを選択すると、重なった塗り付けがすべて「アディティブブレンド」モードで合成されます。このブレンドモードは、すでに使われている任意の合成方法に付加されて適用されます。このチェックボックスは、「ブラシタイプ」を「エアーブラシ」または「イメージ」に設定した場合にのみ使用できます。
    • 重ねる順番を反転: このパラメータは、「ブラシタイプ」が「エアーブラシ」または「イメージ」に設定されている場合に使用でき、塗り付けを重ねる順番を反転させます。このパラメータの効果を確認するには、塗り付けが重なっている必要があります。
    • 最初の点のオフセット: このパラメータによってアウトラインの始点をオフセットおよびアニメートすることができます。これは、時間の経過と共に地図全体にラインを描くなどのエフェクトに非常に役立ちます。

      また、シェイプの「なぞり描き」ビヘイビアを使って、時間の経過と共にストロークまたはアウトラインを描くこともできます。詳しくは、「なぞり描き」を参照してください。

    • 最後の点のオフセット: このパラメータによって、アウトラインの終点をオフセットおよびアニメートすることができます。

ブラシソースが QuickTime ムービーまたはイメージシーケンスのときの追加パラメータ

「ブラシのソース」を複数のフレームで構成されるオブジェクト(QuickTime ムービーやイメージシーケンスなど)に設定すると、追加の設定が表示されます。

  • フレームを再生: 再生を制御するチェックボックスです。このチェックボックスを選択すると、アニメーションやムービークリップの再生をループします。このチェックボックスの選択を解除すると、ペイントの塗り付けには、「ランダム開始フレーム」パラメータまたは「ソース開始フレーム」パラメータのいずれかによって指定された静止フレームが使用されます。
  • ランダム開始フレーム: 複数のフレームで構成されるソースオブジェクトを使用するときに、イメージのブラシストロークに変化を加えるためのチェックボックスです。このチェックボックスを選択すると、塗り付けごとにソース内のフレームがランダムに選択されます。「フレームを再生」チェックボックスを選択した場合はこのランダムフレームからアニメーションが開始され、選択しなかった場合は静止フレームになります。ランダムのパターンは、「ストローク」パネルの下部にある「ランダムシード」ボタンを使って調整できます。
  • ソース開始フレーム: 「ソース開始フレーム」の開閉用三角ボタンをクリックすると、ミニカーブエディタが表示され、ペイントの塗り付けでソースクリップの再生をどのフレームから開始するかを定義できます。「ソース開始フレーム」のデフォルトのキーフレーム値は 0 です。すべての塗り付けの開始フレームを変更することもできますが、カーブを作成してストロークに沿って開始フレームを変化させる(塗り付けごとに異なる開始フレームを使う)こともできます。たとえば、「ソース開始フレーム」が 50 の場合は、各塗り付けの再生が 50 フレームで開始されます。50 で開始して 250 で終了するアニメーションカーブを作成した場合は、クリップの再生が進むほど後のフレームから再生が開始されます。

    再生を開始するためには「フレームを再生」チェックボックスを選択する必要があります。「フレームを再生」の選択を解除しいている場合でも、表示される静止フレームをストロークに沿って変えることができます。このパラメータは、「ランダム開始フレーム」を選択していないときにのみ表示されます。

    メモ: ミニカーブエディタの使いかたについて詳しくは、「ミニカーブエディタ」を参照してください。

    「ソース開始フレーム」の開閉用三角ボタンをクリックすると、「ストロークの長さ」および「ソース開始フレーム」パラメータが表示されます。

    • ソース開始フレームのオーバーストローク: スライダを使うか、値フィールドに数値を入力して、ミニカーブエディタで選択されているキーフレームの値を変更します。
    • ストロークの長さ: 「ストロークの長さ」はミニカーブエディタのグラフに水平方向にマップされ、ストロークの長さにわたって開始フレーム値(キーフレーム)の変更位置を視覚的に表現します。スライダを使うか、値フィールドに数値を入力して、選択したキーフレームの値を変更します。
  • ホールドフレーム: 再生中、ソースムービーの各フレームが繰り返される回数です。「ホールドフレーム」の値を大きくすると、ゆっくり再生されます。
  • ホールドフレームのランダムの度合い: 「ホールド」するフレームの数を調整します。

「インスペクタ」の「ストローク」パネルのコントロール

「ペイントストローク」ツールを使ってエアブラシまたはイメージのペイントストロークを作成した後、ペイントストロークのコントロール一式が、パーティクルシステムまたはリプリケータのコントロールと類似したコントロールと組み合わされて使用可能になります。これらのコントロールを使って、「ストロークのカラーモード」や「ブラシ調整」パラメータを設定したり、「不透明度」、「間隔」、「幅」、「アングルのオーバーストローク」の各パラメータを調整できます。

Figure. Shape tab showing Stroke pane.

「ストローク」パネルのパラメータ

「スタイル」パネルで「ブラシタイプ」ポップアップメニューから「エアーブラシ」または「イメージ」を選択すると、「ストローク」パネルが表示されます。

  • 不透明度のオーバーストローク: 「ストロークのカラーモード」を「ブラシのカラーを使用」に設定した場合に表示される不透明度コントロールです。このグラデーションコントロールを使って、ストローク上の位置を基準に塗り付けの不透明度を変更します。このグラデーションコントロールはグレイスケール値のみに限られており、これを使って不透明度の変化を表します。白では塗り付けは単色で、徐々にグレイが濃くなるにつれて不透明度が小さくなり、黒で完全に透明になります。単純な白から黒へのグラデーションの場合、ストロークの開始時は単色ですが、長さ全体にわたって徐々にフェードアウトして最後に消えます。グラデーションエディタの使いかたについては、「グラデーションコントロール」を参照してください。
    Figure. Gradient preset pop-up menu in the Stroke pane.

    グラデーションプリセットのポップアップメニューを使って、カスタムまたはプリセットの不透明グラデーションをグラデーションエディタに読み込みます。

    メモ: デフォルトのグラデーションには、不透明グラデーションは設定されていません。カラーグラデーションのプリセットが選択されている場合でも、不透明グラデーションには影響ありません。

  • オーバーストロークにカラーを指定: ストロークのカラーの範囲を指定するグラデーションエディタです。グラデーションの左端のカラーから始まって、徐々にカラーの範囲が移動し、ストロークの最後には右端のカラーが割り当てられます。徐々に変化するカラーは塗り付けごとに表示されるのではなく、ストロークは全体として 1 色で表示されます。グラデーションエディタの上部に「不透明度」バーが表示されます。グラデーションエディタの使いかたについては、「グラデーションコントロール」を参照してください。
    Figure. Stroke pane showing expanded gradient editor for Color Over Stroke parameter.
  • カラーの範囲: 「ストロークのカラーモード」を「カラーの範囲から選択」に設定すると表示されるグラデーションエディタです。このコントロールを使って、ストロークのペイント塗り付けをランダムに色付けするカラーの範囲を指定します。グラデーションカラーの方向は関係がなく、グラデーションに含まれるカラーの数だけが関係します。「カラーの範囲」パラメータには「オーバーストロークにカラーを指定」パラメータと同じコントロールがあります。グラデーションエディタの使いかたについては、「グラデーションコントロール」を参照してください。
  • カラーの繰り返し: 「ストロークのカラーモード」ポップアップメニューから「オーバーストロークにカラーを指定」を選択すると、「カラーの繰り返し」コントロールが表示されます。このスライダをドラッグして、ストロークでグラデーションが繰り返される回数を増やします。
  • 間隔のオーバーストローク: このミニカーブエディタでは、ストロークの長さにわたって塗り付けの間隔をカスタマイズできます。ストロークに沿って徐々に塗り付けの間隔が大きくなっていくカーブを作成したり、ストロークに沿って塗り付けの間隔が変化するカーブを作成したりできます。「間隔のオーバーストローク」および「ストロークの長さ」パラメータに変更を加えるには、グラフ内のキーフレームを選択するか追加します。

    次の図では、「間隔のオーバーストローク」のミニカーブエディタがデフォルト値の 100 %に設定されています。この場合、「スタイル」パネルの「間隔」パラメータで設定された値に基づいて塗り付けが均等に分散されます。ミニカーブエディタの使いかたについて詳しくは、「ミニカーブエディタ」を参照してください。

    Figure. Stroke pane and Canvas window showing the Spacing Over Stroke mini-curve editor displaying a continuous 100% value.

    次の図では、ストロークの始点で値を高くし、ストロークの終点で 100 %になるように、「間隔のオーバーストローク」のミニカーブエディタでカーブが調整されています。ストロークの最初では塗り付けの間隔がより離れ、ストロークの最後では間隔がより近づいています。

    Figure. Stroke pane and Canvas window showing the Spacing Over Stroke mini-curve editor displaying a decreasing value.

    次の 2 つのコントロールによってグラフのカーブを微調整できます:

    • 間隔のオーバーストローク: スライダを使うか、値フィールドに数値を入力して、選択したキーフレームの値を変更します。
    • ストロークの長さ: 「ストロークの長さ」はミニカーブエディタのグラフに水平方向にマップされ、ストロークの長さにわたって間隔値(キーフレーム)の変更位置を視覚的に表現します。スライダを使うか、値フィールドに数値を入力して、選択したキーフレームの値を変更します。

      メモ: ミニカーブエディタの使いかたについて詳しくは、「ミニカーブエディタ」を参照してください。

  • 固定ブラシ塗り付け: ビヘイビアまたはキーフレームを使ってブラシストロークをアニメートするときに、「固定ブラシ塗り付け」チェックボックスを選択すると、時間の経過に伴うストロークのシェイプの変化に関係なく塗り付けの数と間隔が一定に保たれます。このパラメータの効果は、1 つのフレームでペイントストロークを編集しているときには見ることができません。
  • 幅のオーバーストローク: このミニカーブエディタでは、ストロークの長さにわたって塗り付けの幅をカスタマイズできます。ストロークの長さにわたって徐々に塗り付けの幅が大きくなっていくカーブを作成したり、ストロークの長さにわたって塗りつけの幅が変化するカーブを作成したりできます。「幅のオーバーストローク」および「ストロークの長さ」パラメータに変更を加えるには、グラフ内のキーフレームを選択するか追加します。塗り付け幅の開始値は、「スタイル」パネルの「幅」パラメータに設定されている値に従います。ミニカーブエディタの使いかたについて詳しくは、「ミニカーブエディタ」を参照してください。

    次の 2 つのコントロールによってグラフのカーブを微調整できます:

    • 幅のオーバーストローク: スライダを使うか、値フィールドに数値を入力して、選択したキーフレームの値を変更します。
    • ストロークの長さ: 「ストロークの長さ」はミニカーブエディタのグラフに水平方向にマップされ、ストロークの長さにわたって幅値(キーフレーム)の変更位置を視覚的に表現します。スライダを使うか、値フィールドに数値を入力して、選択したキーフレームの値を変更します。

      「幅のオーバーストローク」パラメータは、キャンバスで選択したペイントストローク上で調整することができます。詳しくは、「「幅のオーバーストローク」オンスクリーンコントロールを使う」を参照してください。

  • ブラシ調整: ブラシ(塗り付けのソース)のサイズを変更できるスライダと値フィールドです。開閉用三角ボタンをクリックして、X または Y 方向の調整値を個別に調整します。デフォルトでは、調整は 100 %に設定されています。これは塗り付けのサイズが、ソースブラシのサイズと同じであることを意味します。「スタイル」パネルの「幅」パラメータとは異なり、「ブラシ調整」では、塗り付けのサイズが調整されるだけで塗り付けの間隔は維持されません。
  • ブラシ調整のランダムの度合い: ストロークのブラシの調整における変動量を指定します。値が 0 の場合、変動がないことを意味します。つまり、ストローク内のすべての塗り付けは同じサイズだということです。0 より大きな値を指定すると、変動が発生します。個々の塗り付けの調整は、調整パラメータによって指定され、「ブラシ調整」、「幅のオーバーストローク」、「幅」(「スタイル」パネル内)パラメータの範囲内に収まるランダムな値が加算または減算されます。開閉用三角ボタンをクリックして、X または Y 方向の値を個別に調整します。
    Figure. Canvas window showing an object with a high degree of Brush Scale Randomness.
  • ブラシアングルを揃える: このチェックボックスを選択すると、ストロークの塗り付けは配置されたシェイプに合わせて回転します。
  • ブラシアングル: ストロークの塗り付けの回転(度)を指定します。デフォルトのダイヤルまたは値スライダを使うと、Z 方向の角度が変更されます。「ローカル 3D」チェックボックスを選択した場合は、「ブラシアングルのランダムの度合い」の詳細コントロールが表示されます。開閉用三角ボタンをクリックすると、X、Y、Z 回転のダイヤルと「アニメート」ポップアップメニューが表示されます。
  • アングルのオーバーストローク: このミニカーブエディタでは、ストロークの長さにわたって塗り付けの Z 回転をカスタマイズできます(単位:度)。ストロークの長さにわたって徐々に塗り付けのアングルが大きくなっていくカーブを作成したり、ストロークの長さにわたって塗り付けのアングルが変化するカーブを作成したりできます。「アングルのオーバーストローク」および「ストロークの長さ」コントロールを使って変更を行うには、グラフでキーフレームを選択または追加します。
    • アングルのオーバーストローク: ダイヤルまたは値スライダを使って、選択したキーフレームの値を変更します。
    • ストロークの長さ: 「ストロークの長さ」はミニカーブエディタのグラフに水平方向にマップされ、ストロークの長さにわたってアングルの値(キーフレーム)の変更位置を視覚的に表現します。スライダを使うか、値フィールドに数値を入力して、選択したキーフレームの値を変更します。
  • ブラシアングルのランダムの度合い: ストロークの塗り付けの回転における変動量を指定します。値 0 は変動がないことを意味します。つまり、すべての塗り付けには、同一の回転値が割り当てられるということです。0 より大きな値を指定すると、変動が発生します。個々の塗り付けのアングルは、「ブラシアングル」パラメータと「アングルのオーバーストローク」パラメータで指定され、「ブラシアングルのランダムの度合い」の範囲内に収まるランダムな値が加算または減算されます。

    デフォルトのダイヤルまたは値スライダを使うと、Z 方向の角度が変更されます。塗り付けの回転を X、Y、Z 空間で個別に変更する場合や、「アニメート」パラメータを使用する場合は、「ローカル 3D」チェックボックスを選択して開閉用三角ボタンをクリックします。

  • ローカル 3D: このチェックボックスにより、「Motion」の 3D ワークスペースを利用できます。「ローカル 3D」チェックボックスを選択すると、以下が使用可能になります:
    • 「カメラに向ける」チェックボックスを選択した場合、カメラまたはストロークが回転/アニメートされるときにペイント塗り付けがアクティブにカメラに対向します。

    • 「塗り付けの前後の順序」チェックボックスを選択しない場合、ペイントストローク(またはカメラ)が X 空間または Y 空間で回転するときに、塗り付けの順番が矛盾のないまま維持されます。このチェックボックスを選択した場合は、ストロークが 180 度回転するたびに塗り付けの前後が入れ替わります。つまり、このチェックボックスを選択すると、プロジェクト内での各塗り付けの実際の 3D 位置に応じてストロークの塗り付けが描画されます。カメラに近い塗り付けほど近くにあるように見え、カメラから離れた塗り付けほど遠くにあるように見えます。

    • 「詳細」パネルで「ダイナミクス」チェックボックスを選択した場合、ペイントストロークはエミッタと同様に動作します。つまり塗り付けがパーティクルになります。「ローカル 3D」チェックボックスを選択した場合、塗り付けは 3D 空間でアニメートされます。「ローカル 3D」チェックボックスの選択を解除した場合、パーティクルは X 空間と Y 空間でのみアニメートされます。「ダイナミクス」について詳しくは、「「インスペクタ」の「詳細」パネルのコントロール」を参照してください。

    • 「詳細」パネルで「ダイナミクス」を選択した場合、一部の「シミュレーション」ビヘイビアが適用されると、塗り付けが平面から浮き出ます。たとえば、ペイントストロークに「吸着」ビヘイビアが適用され(「サブオブジェクトに適用」チェックボックスが選択されている状態)、ターゲットのレイヤーが Z 空間の別の場所にあるとすると、塗り付けは Z 空間に引き込まれ、ターゲットのレイヤーの方向へ移動します。ビヘイビアによって X と Y の平面から浮き出るには、ペイントストロークが 3D グループのメンバーである必要があります。

      3D 空間でペイントストロークを操作するときは、以下のガイドラインを参考にしてください:

      • 2D プロジェクトであっても、3D 空間でペイントストロークの一般情報を調整できます。たとえば、「情報」インスペクタの「位置」、「調整」、「回転」、および「アンカーポイント」コントロールを使って Z パラメータを変更することができます。

      • ペイントストロークを反射させるには(「情報」インスペクタで設定します)、「ローカル 3D」の選択を解除する必要があります。

      • ペイントストロークがシャドウを放つには(「情報」インスペクタで設定します)、「ローカル 3D」の選択を解除する必要があります。

      • ライティングをペイントストロークに反映させるには、「ローカル 3D」の選択を解除する必要があります。

    重要: 「ローカル 3D」チェックボックスを選択しても、ペイントストロークは「グローバル」3D の世界とは交差しません。つまり、ペイントストロークは 3D 空間に存在できますが、同じグループ内に存在するオブジェクトやほかのグループ内のオブジェクトと交差しないことを意味します。3D ペイントストロークは、レイヤーの順番に従ってプロジェクト内の残りのオブジェクトと合成されます。

  • カメラに向ける: 「ローカル 3D」チェックボックスを選択した場合にのみ表示されます。このチェックボックスを選択すると、カメラを回転したとき、またはペイントストロークを回転したりアニメートしたりしたときに、ストロークの塗り付けがアクティブにカメラに対向します。「カメラに向ける」チェックボックスの選択を解除した場合、エレメントはリプリケータパターン内で正方向に向き、平坦に表示されます(ソースレイヤーまたはペイント塗り付けが 3D 空間で回転している場合を除く)。

    ペイントソースの塗り付けは 2D(平坦な)オブジェクトであるため、「左」、「右」、「上」などの直交するカメラビューを使っている場合は、パターンエレメントは表示されません(ソースレイヤーまたは塗り付けが 3D 空間で回転している場合を除く)。これは、正投影の表示がエレメントに対して直角であるからです。カメラの使いかたについて詳しくは、「カメラ」を参照してください。

  • 塗り付けの前後の順序: 「ローカル 3D」チェックボックスを選択した場合にのみ表示されます。このチェックボックスを選択すると、ペイントストロークが X 空間または Y 空間で回転するときに、ペイントの塗り付けの順番が矛盾のないまま維持されます。選択しなかった場合は、ストロークが 180 度回転するたびに塗り付けがそれぞれの前でジャンプします。
  • ジッタ: このスライダと値フィールドを使うと、ペイント塗り付けを分散することができます。値が高いほど、より多量の塗り付けが分散されます。開閉用三角ボタンをクリックすると、X および Y の各コントロールが表示されます。塗り付けがパーティクルのように動作するようにジッタをアニメートすることができます。
    • ジッタ: コントロールポイントでストロークのカーブに対して平行および垂直に塗り付けを移動させます。
    • X: コントロールポイントでストロークのカーブに並行に塗り付けを移動させます。
    • Y: コントロールポイントでストロークのカーブに垂直に塗り付けを移動させます。
  • ジッタのオーバーストローク: このミニカーブエディタでは、ストロークの長さにわたって塗り付けのばらつきをカスタマイズできます。ストロークの長さにわたって徐々に塗り付けのジッタが増えていくカーブを作成したり、ストロークの長さにわたって塗り付けのジッタが変化するカーブを作成したりできます。「ジッタのオーバーストローク」および「ストロークの長さ」コントロールを使って変更を行うには、グラフでキーフレームを選択または追加します。
    • ジッタのオーバーストローク: このパラメータは、2 つのチャンネルに分かれています。開閉用三角ボタンをクリックすると、X および Y の各コントロールが表示されます。ストローク上の特定のキーフレームで塗り付けがストロークカーブの水平方向にどのくらい動くかを調整するときは、「X」パラメータを使います(赤いカーブ)。ストローク上の特定のキーフレームで塗り付けがストロークカーブの垂直方向にどのくらい動くかを調整するときは、「Y」パラメータを使います(緑のカーブ)。カーブ上の特定のキーフレームで塗り付けが両方向にどのくらい動くかを調整するときは、「ジッタのオーバーストローク」パラメータを使います(赤いカーブと緑のカーブが同時に調整されます)。
    • ストロークの長さ: 「ストロークの長さ」はミニカーブエディタのグラフに水平方向にマップされ、ストロークの長さにわたってジッタの値(キーフレーム)の変更位置を視覚的に表現します。スライダを使うか、値フィールドに数値を入力して、選択したキーフレームの値を変更します。ミニカーブエディタの使いかたについて詳しくは、「ミニカーブエディタ」を参照してください。
      Figure. Stroke pane showing Jitter Over Stroke mini-curve editor where a green line represents the stroke length.
  • ランダムシード: 「ジッタ」、「ブラシアングルのランダムの度合い」、「ブラシ調整のランダムの度合い」の各パラメータ(「ストローク」パネル内)、および「表示時間」、「速度」、「スピンのランダムの度合い」の各パラメータ(「詳細」パネル内)はここに表示される数値に従います。現在のランダムな塗り付けの分布が気に入らない場合は、新しい値を入力するか「生成」をクリックすることで、シードナンバーを変更できます。このパラメータは、「ジッタ」の値が 1 以上でなければ効果を現しません。

「幅のオーバーストローク」オンスクリーンコントロールを使う

「幅のオーバーストローク」コントロールはミニカーブエディタを使って操作できます。そのキーフレーム値をキャンバスで調整することもできます。ストロークの内の各キーフレームで編集可能なコントロールが表示されます。

「幅のオーバーストローク」オンスクリーンコントロールを使うには
  1. キャンバスで、Control キーを押しながらペイントストロークをクリックし、ショートカットメニューから「ストローク」を選択します。

    赤いスプライン上の各キーフレームに小さなコントロールポイント(+)が表示されます。

  2. 調整するキーフレームを表すコントロールポイントをクリックします。

    コントロールポイントの両側にコントロールハンドルが表示されます。

  3. 塗り付けの幅を増やすにはポイントから離すようにドラッグし、塗り付けの幅を減らすにはポイントに向かってドラッグします。

    Figure. Canvas window showing onscreen Width Over Stroke controls.
  4. 幅キーフレームの位置を変更するには、コントロールポイントを左または右にドラッグしてストロークに沿って移動します。(キーフレームは重なり合うようにドラッグできます。)

    画面上で調整を行うとミニカーブエディタがアップデートされます。

  5. 幅キーフレームを追加するには、赤いスプライン上をダブルクリックするか、Option キーを押しながらクリックします。

  6. 幅キーフレームを削除するには、キーフレームを選択して Delete キーを押します。

「インスペクタ」の「詳細」パネルのコントロール

「シェイプ」インスペクタの「詳細」パネルには、ペイントストロークの塗り付けをパーティクルのようにアニメートできるコントロールが含まれています。パーティクルとは異なり、塗り付けの「発生」は 1 回だけです。しかし、パーティクルと同様に時間の経過と共に消滅させることができます。動的な塗り付けは、「放出角度」、「表示時間」、「速度」、「スピン」など、複数のコントロールをパーティクルと共有します。「ダイナミクス」チェックボックスが選択されていない場合、塗り付けは消滅しません。

「ペイントストローク」ツールを使って作成したシェイプを選択した場合、「詳細」パネルに「筆圧」と「ペンの速度」コントロールが表示されます。

メモ: 「ダイナミクス」のコントロールはすべて、キーフレームを使うか、個々のパラメータに「パラメータ」ビヘイビアを適用することによってアニメートできます。

「詳細」パネルのパラメータ

「スタイル」パネルで「ブラシタイプ」ポップアップメニューから「エアーブラシ」または「イメージ」を選択すると、「詳細」パネルが表示されます。

  • ダイナミクス: このチェックボックスを選択した場合、ペイントストロークの塗り付けがパーティクルになります。

    メモ: ペイントストロークに「シミュレーション」ビヘイビアを適用する場合、ペイントストロークに対して「ダイナミクス」が選択されていると、ビヘイビアで表示されるパラメータは「サブオブジェクトに適用」だけになります。開閉用三角ボタンをクリックすると、以下の「ダイナミクス」詳細コントロールが表示されます:

  • 放出角度: ペイントの塗り付けが動く方向を設定するためのダイヤルと値スライダです。このパラメータは「放出範囲」パラメータと連携して機能します。
  • 放出範囲: 塗り付けが動く領域を、「放出角度」の方向へ制限するためのダイヤルと値スライダです。「放出範囲」パラメータを 0 度に設定すると、塗り付けがペイントストロークに対して垂直になります。
  • 表示時間: 各塗り付けの継続時間(秒単位)を定義するスライダです。各塗り付けが消えるまでの時間を示します。これは、火花から飛び散った火の粉の消えかたと似ています。
  • 表示時間のランダムの度合い: ペイント塗り付けの表示時間の変動量を指定するスライダと値フィールドです。値が 0 の場合は変動はなく、選択されたストロークのすべての塗り付けの表示時間が同じになります。値が 0 より大きい場合は「表示時間」パラメータで指定した変動が適用され、「表示時間のランダムの度合い」の値の範囲内でランダムな値が加算または減算されます。
  • 速度: 最初の速度を指定するスライダと値フィールドで、各塗り付けがストロークからどれだけの速さで離れるかを決定します。
  • 速度のランダムの度合い: ペイント塗り付けの速度の変動量を指定するスライダと値フィールドです。値が 0 の場合は変動はなく、選択されたストロークのすべての塗り付けが同じ速度で移動します。値が 0 より大きい場合は「速度」パラメータで指定された変動が適用され、「速度のランダムの度合い」の値の範囲内であらかじめ設定されたランダムな値が加算または減算されます。
  • スピン: ペイントストロークの塗り付けをアニメートするダイヤルと値スライダです。最初に個々の塗り付けをその中心のまわりで回転させます。このコントロールは 1 秒あたりの度数で調整します。
  • スピンのランダムの度合い: ペイント塗り付けのスピンの変動量を指定するダイヤルと値スライダです。値が 0 の場合は変動はなく、選択されたストロークのすべての塗り付けが同じレートで回転します。値が 0 より大きい場合は「スピン」パラメータで指定した変動が適用され、「スピンのランダムの度合い」の値の範囲内でランダムな値が加算または減算されます。

「インスペクタ」の「ジオメトリ」パネルのコントロール

「シェイプ」インスペクタの「ジオメトリ」パネルには、シェイプのタイプを変更したり、シェイプを開いたり閉じたり、値スライダを使ってシェイプのコントロールポイントの位置を個別に調整したりすることができるコントロールがあります。

「ジオメトリ」パネルのパラメータ

「ジオメトリ」パネルのコントロールは、「スタイル」パネルの「ブラシタイプ」ポップアップメニューでどの項目を選択しているかに関係なく、すべてのシェイプで使用できます。

シェイプのタイプはいつでも変更することができます。シェイプのタイプを変更すると、その形状が変わります。たとえば 1 セットのコントロールポイントで作られるシェイプは、選択したシェイプタイプによって、以下の 3 種類になります。

Figure. Canvas window showing a linear shape, a B-Spline shape, and a Bezier shape.
  • 閉じたシェイプ: 開いたシェイプを選択すると、このチェックボックスの選択が解除されます。このチェックボックスを選択すると、開いたシェイプの最初と最後のポイントが結合されます。閉じたシェイプを選択すると、このチェックボックスは選択されます。このチェックボックスの選択を解除すると、最初と最後のポイント間が切断され、オブジェクトが開いたシェイプに変換されます。
  • 丸み: シェイプのコーナーの丸みを制御します。角丸四角形を作成するときや、シェイプのエッジを滑らかにしたいときに便利です。
  • スケールを保持: このチェックボックスでは、「丸み」の設定を絶対値として適用するか、シェイプ全体のサイズに対する相対値として適用するかを指定します。このパラメータを有効にすると、オブジェクトを縮小/拡大しても湾曲のおおよその割合は変わりません。無効にすると、シェイプ全体のサイズの変化と共に湾曲の割合が変化します。
  • コントロールポイント: シェイプのコントロールポイントの位置パラメータを表示するには、開閉用三角ボタンをクリックします。コントロールポイントの位置を調整するには、値スライダを使います。

    「コントロールポイント」パラメータにはアニメーションメニューも表示されます。このメニューを使って、キーフレームを追加したり、シェイプのアニメーションをリセットしたり、「キーフレームエディタ」にアニメーションカーブを表示したりできます。アニメーションメニューの使いかたについて詳しくは、「アニメーションメニュー」を参照してください。