QuickCluster を使ったクイックスタート

QuickCluster は簡単に自動で作成して設定できるクラスタで、「Apple Qadministrator」を使ってクラスタを手動で作成して設定する必要がなくなります。非管理サポートを有効にした QuickCluster はそれ自身を自動的に設定し、同じローカルネットワーク(サブネット)上にある使用可能な非管理サービスを使用します。QuickCluster は非管理サービスの宣言を確認し、マークしたり記録したりして後でその非管理サービスを使用します。

Apple Qmaster 分散処理システムには、分散処理をすぐに行うことができるデフォルト設定があります。

ステージ 1: ソフトウェアをインストールする

分散処理ネットワークに含めたいコンピュータに、「Compressor」をインストールします。

ソフトウェアをインストールするには
  1. ネットワーク上の 1 つ以上のコンピュータに、クライアントとして使用する「Compressor」をインストールします。

    分散処理システムでジョブとバッチを実行するためには、クライアント(実行)ソフトウェア(「Compressor」または「Apple Qmaster」)を使用する必要があります。

  2. 分散処理に使用したい各コンピュータに、「Compressor」をインストールします。(すべてのコンピュータは同じサブネット上にある必要があります。)

メモ: 分散処理システム内の Compressor、QuickTime、Mac OS のバージョンはすべて同一である必要があります。

ステージ 2: QuickCluster を設定する

クラスタコントローラ用とサービスノード用のコンピュータを設定するには、「Apple Qmaster 共有」ウインドウを使用します。

クラスタコントローラまたはサービスノードのコンピュータを設定するには
  1. 「Compressor」で「Apple Qmaster」>「このコンピュータを共有」と選択します。

    「Apple Qmaster 共有」パネルが開きます。

  2. 「このコンピュータを共有」チェックボックスを選択します。

    Figure. "Share this computer" section in the Apple Qmaster Sharing window.

    このウインドウのその他の設定は、以下のようにデフォルトのままにします:

    • 「サービスを提供する QuickCluster として」オプションを選択します。

    • 「レンダリング」は選択しません。

    • 「Compressor」を選択します。

    • 「これらのサービスを管理対象クラスタ内でのみ使用することを要求」は選択しません。

    • この QuickCluster のデフォルト名が、「この QuickCluster の識別名」テキスト領域に表示されます。

    • 「ほかのコンピュータからの非管理サービスを含める」を選択します。

    • 「パスワードを要求」は選択しません。

    以上の設定の詳細については、「「Apple Qmaster 共有」ウインドウの基本設定について」を参照してください。

  3. 「OK」をクリックします。

これで、このコンピュータをコントローラおよびサービスを処理する 1 つのインスタンスとする QuickCluster が作成されます。複数のサービスインスタンスについては、「マルチコアコンピュータを最大限に活用するためにバーチャルクラスタを使う」を参照してください。

ステージ 3: サービスノードをクラスタに追加する

クラスタの非管理サービスノードにしたい各コンピュータに、以下の操作を行います。

クラスタにサービスノードを追加するには
  1. 「Compressor」で「Apple Qmaster」>「このコンピュータを共有」と選択します。

    「Apple Qmaster 共有」パネルが開きます。

  2. 「このコンピュータを共有」と「サービスのみとして」を選択します。

    Figure. "Share this computer" section in the Apple Qmaster Sharing window.

    このウインドウのその他の設定は、以下のようにデフォルトのままにします:

    • 「レンダリング」と「Compressor」は両方とも選択します。

    • 「これらのサービスを管理対象クラスタ内でのみ使用することを要求」は選択しません。

    • その他の設定は無効です。

    以上の設定の詳細については、「「Apple Qmaster 共有」ウインドウの基本設定について」を参照してください。

  3. 「OK」をクリックします。

    これによって、「ステージ 2: QuickCluster を設定する」で設定した QuickCluster にジョブを送ると、そのジョブを自動処理するサービスノードが作成されます。

ステージ 4: バッチを作成して実行する

「Compressor」の「バッチ」ウインドウまたは「Apple Qmaster」ウインドウで、1 つまたは複数のジョブを持つバッチを作成します。詳しくは、「ジョブを完成する/バッチを実行する」または「 Apple Qmaster ユーザーズマニュアル 」を参照してください。

バッチを実行するには
  1. 以下のいずれかの操作を行います:

    • 「Compressor」を使用する場合: 「Compressor」の「バッチ」ウインドウで「実行」をクリックし、表示されるダイアログで「クラスタ」ポップアップメニューから、ステージ 2 で作成したクラスタを選択します。
    • 「Apple Qmaster」を使用する場合: 「Apple Qmaster」ウインドウで、「実行クラスタ」ポップアップメニューから、ステージ 2 で作成したクラスタを選択します。
  2. 「実行」をクリックします。

    分散処理システムでバッチが処理されます。