キーイングについて

カラーキーイング(クロマキーイングとも言います)は、テレビでニュースキャスターや番組司会者の背景にアニメーショングラフィックスを表示して親しみやすさを演出するためによく使われます。実際には、髪をきっちりと整えたキャスターや司会者が大きなグリーンスクリーンの前に立っているだけです。放送の際にグリーンスクリーンが「キーアウト」されて、番組の場面に適したモーショングラフィックスに差し替えられます。「Motion」でも、「キーイング」フィルタを使って同じことができます。

重要: キーイングを使って前景の被写体を分離させるのは必ずしも簡単ではありません。最良の効果が得られるよう各フィルタのパラメータの使用法を習得するには、時間と忍耐が必要です。ほとんどの場合は、複数のツールを使ってキーを抽出します。優秀なコンポジットアーティストは、通常、1 つの被写体を分離するのに、マスクを使ったキーイングフィルタ、マット調整フィルタ、スピルの抑制操作、ガベージマスク、ホールドアウトマスクを組み合わせて使います。「Motion」の「キーヤー」フィルタには、これらの操作の多くが 1 セットのパラメータにまとめられています。「Motion」のほかの 2 つのキーイングフィルタ、「マットマジック」と「スピルの抑制」は、それぞれ仕上げ作業に特化しています。キーを改善するための手法について詳しくは、「1 つの対象に複数のキーを適用する」を参照してください。

「キーヤー」には、2 つの「Motion」のキーイングフィルタのうちの 1 つが使用されます。「キーヤー」フィルタは汎用のカラーキーイングフィルタで、ブルースクリーンまたはグリーンスクリーンのキーイングや、選択した範囲の色のキーイングに使用できます。「ルミナンスキーヤー」フィルタでは、イメージからサンプリングした明るさの範囲に基づいてマットを生成できます。これらのキーイングフィルタ、および「マットマジック」フィルタと「スピルの抑制」フィルタは、「Motion」の「ライブラリ」の「キーイング」カテゴリに含まれます。(「Motion」のフィルタの基本については、「フィルタを使う」を参照してください。)