マップドインストゥルメントは特に、ドラム音源やドラムモードの MIDI デバイスで使用するのに便利です。ドラムモードデバイスのサウンドはそれぞれ異なる MIDI ノートに割り当てられますが、使用する MIDI チャンネルは 1 つだけです。たとえば、EXS24 mkII に読み込まれるドラムキット、GM 準拠サウンドモジュールの MIDI チャンネル 10、ドラムマシンがあります。
「新規」>「マップドインストゥルメント」と選択します(または、「新規マップドインストゥルメント」キーコマンドを使います)。
マップドインストゥルメントの使用方法は標準音源と同じですが、個々の入力ノートで以下を行うことができます:
名前を付ける(スネア、ハイハットなど)
出力ノートにマップする
ベロシティオフセットを指定する
固有の MIDI チャンネルに割り当てる
最大 16 本の出力ケーブルのいずれかに送信する(これにより、複数のサウンドソースに対応する 1 つの音源を作成できます。)
符頭の形、譜表上の高さ、ドラムグループの割り当てなど、独自の記譜用パラメータを指定する(マッピングされた譜表スタイルでドラム記譜を使うを参照してください。)
マップドインストゥルメントのパラメータは、標準音源パラメータを簡略にしたものです。表示されていない設定は、「マップドインストゥルメント」ウインドウにあります。各項目はノート単位で設定できます。詳しくは、オブジェクト・パラメータ・ボックスを開くを参照してください。
マップドインストゥルメントのアイコンをダブルクリックすると、「マップドインストゥルメント」ウインドウが開きます。入力ノートが並んで示され、各列にはノートのさまざまなパラメータが含まれています。新しいマップドインストゥルメントが作成されると、ウインドウが自動的に開きます。
左側のキーボードは、入力ノートを表します。クリックすると再生されます。ノートは個々に選択でき、目的のノート上をマウスでドラッグすると範囲を選択することもできます。複数のノートを選択するには、Shift キーを押しながらクリックします。変更した値は、選択したすべてのノートに適用されます。
最初の列に含まれる入力ノートの名前(E6 など)をクリックすると、12 文字以内で名前を入力することができます。Return キーを押すか、テキスト入力フィールド以外の場所をクリックすると、新しい名前が確定します。
選択したノートの名前は、以下のものに設定し直すことができます:
ピッチの説明(C#3 など):「初期化」ポップアップメニューから「ノート」を選択します。
GM 標準ドラムサウンドの名前:「初期化」>「General MIDI」と選択します。
(マップドインストゥルメントオブジェクトに送られるトラックの)MIDI リージョンがピアノロールエディタに表示されている場合、再生されているノートの名前が縦表示のキーボード上に表示されます。
この列は、出力ノートの設定に使用されます。以下のいずれかの操作を行います:
ノートの定義をダブルクリックして、テキストを編集する
出力ノート名の右にある横棒をドラッグする
値の変更中に MIDI ノートが送信されので、聞きながら編集できます。
「初期化」>「出力ノート」コマンドを使用して、選択したピッチの出力ノートを入力ノートに合わせます。
受け取ったノートのベロシティに適用するベロシティオフセットを調整します。数値を上下にドラッグすると、ベロシティオフセットが作成されます。横棒内の特定の場所をクリックすることもできます。
「初期化」>「出力ベロシティ」コマンドと選択すると、すべてのベロシティオフセットが 0(オフセットなし)にリセットされます。
個々のノートの MIDI チャンネルを設定します。この設定を使うと、同じ音源の別のドラムセットからサウンドを再生することができます。
通常は、「Base」設定を使用します。これで、マップドインストゥルメントのパラメータボックスで設定されたチャンネルにノートが送信されます。パラメータボックスで「すべて」を選択している場合は、受信ノートのチャンネル情報が使用されます。これにより、信号パス内でマルチインストゥルメントや標準音源の後にマップドインストゥルメントを配置することができます。
選択したすべてのノートを「Base」に設定するには、「初期化」>「出力チャンネル」と選択します。
マップドインストゥルメントオブジェクトからは、(最大)16 本の異なる出力ケーブルにノートを送信して、各種音源で再生することができます。実際にないケーブルを選択した場合、ノートは送信されません。
「初期化」>「出力ケーブル」コマンドと選択すると、すべてのケーブルが#1(マップドインストゥルメントの一番上の出力)にリセットされます。
末尾の 3 列は、各ノートの記譜用のパラメータを定義します。
「初期化」>「スコアパラメータ」と選択すると、「符頭」、「表示位置」、および「グループ」パラメータの設定がリセットされます。
「Logic Pro」には、それぞれの標準音源、マルチインストゥルメント(サブチャンネルを含む)、またはマップドインストゥルメントオブジェクトに 15 のバンク番号(0 〜 14)が用意されています。これらのバンクについては、あらゆる種類のイベント(SysEx も可)を必要なだけ含むカスタムリストの作成が可能です。
バンクを手動で変更する場合、または「Logic Pro」から標準のバンク・チェンジ・メッセージを送信する場合は、そのバンクのリスト全体がサウンドモジュールに送信されます。
バンク・セレクト・メッセージの定義対象となる音源を選択します。
「オプション」>「カスタム・バンク・メッセージを定義」と選択します。
デフォルトのバンク・セレクト・メッセージ(バンク 0 〜 15)が 1 つ表示された、イベントリストに似たウインドウが開きます。(MIDI コントローラ #0 メッセージがデフォルトで使用されます。値がバンク番号です。)
イベントリストと同じように、ここでカット、コピー、挿入、編集操作を使って MIDI イベントを作成できます。(イベントリストで MIDI イベントを編集するを参照してください。)唯一、時間位置ではなく、バンク番号を入力する点が異なります。
バンク番号に続く括弧内の文字により、バンクセレクトで複数のメッセージを使用する場合の送信順序を制御できます。
イベントが定義されていないバンクについては、標準のバンク・セレクト・メッセージが送信されます。
チャンネルを必要とするバンクメッセージ(MIDI コントローラメッセージなど)の場合は、音源のチャンネルが使用されます。16 のすべてのサブチャンネルにバンクメッセージを 1 セット作成するだけで済むことから、特にマルチインストゥルメントを使用する場合に便利な方法です。音源のチャンネルが「すべて」に設定されている場合は、チャンネル 1 が使用されます。
メモ: カスタマイズしたバンクセレクト情報は、音源の一部として扱われ、音源オブジェクトを複製する場合に自動的に一緒にコピーされます。