ES2 のアーキテクチャと機能

ES2 の 3 つのオシレータには、従来のアナログシンセサイザーの波形(ノイズを含む)、およびデジウェーブと呼ばれる 1 周期分の波形が 100 種類用意されています。この素材が基礎となって、厚みのあるアナログから荒削りなデジタルサウンドまで、およびこれらの混合サウンドが作り上げられます。オシレータのクロスモジュレーションにより、FM 形式のサウンドを簡単に作り出すこともできます。その他にも、オシレータを同期およびリングモジュレーションを適用したり、出力段階で正弦波を直接ミックスしてサウンドに厚みを加えることも可能です。

ES2 に備わっている柔軟なモジュレーションルーターを使用すると、(ユーザ定義)モジュレーション経路を同時に 10 個まで利用できます。これらは、固定で組み込まれているさまざまな経路と共に使用できます。その他にも、2 次元グリッド上で 2 つのパラメータを制御可能な独自のプレーナーパッドなどがあります。プレーナーパッド自体は、高機能のベクトルエンベロープで制御できます。これは、持続的に変化していく複雑なサウンドを簡単に作成可能な、マルチポイントかつループ対応のエンベロープです。

最後の点として、ES2 には Distortion、Chorus、Phaser、および Flanger の各エフェクトが組み込まれています。

実際に使いながら学んでいきたい場合は、用意されているさまざまな設定を読み込んで、使いかたを学ぶことができます。これらの設定はヒントや情報を含む 2 つのチュートリアルセクションに付属しており、チュートリアルを実行しながら ES2 の理解を深めてゆくことができます。ES2 チュートリアル:サウンドを作成するおよびES2 チュートリアル:テンプレートを使ってサウンドを作成するを参照してください。

メモ: たいていの場合、パラメータの説明セクション内で、モジュレーションのターゲットまたはソースとしてパラメータを使用する方法に関する情報を見つけることができます。これにより、ES2 の最大の強みである幅広いモジュレーションが可能になります。章全体を読んでから、必要に応じて、これらの「モジュレーション情報」のセクション(以下を参照)を参照することをお勧めします。参照テーブルを含む、モジュレーションおよび制御関連のすべてのオプションの使用方法については、ES2 でモジュレーションを使用するを参照してください。