ES1 のフィルタパラメータを使用する

ここでは、ES1 のフィルタ関連のパラメータについて説明します。

Figure. Filter parameters.
  • 「Cutoff」スライダ: ES1 のローパスフィルタのカットオフ周波数を調整します。
  • 「Resonance」スライダ: 「Cutoff」パラメータで設定した周波数付近の信号の一部をカットまたはブーストします。この値を大きくすると、フィルタが自己発振を始めます(ES1 フィルタを自励発振させるを参照)。

    ヒント: スロープ選択ボタンの間にある「Filter」という語の上を垂直方向(カットオフ)または水平方向(レゾナンス)にドラッグすることで、カットオフ周波数とレゾナンスパラメータを同時に調整できます。

  • スロープ選択ボタン: ローパスフィルタで、カットオフ周波数以上の帯域を減衰させるスロープは、次の 4 種類から選択できます。左上から時計回りに、次の 4 つの設定が配置されています:
    • 24 dB classic: Moog フィルタの動作を再現しています。レゾナンス値を大きくすると信号の低域部分が減衰します。
    • 24 dB fat: 「Resonance」値が高いために減衰した周波数分を補正します。これは、Oberheim フィルタの動作に似ています。
    • 12 dB: 初期の Oberheim SEM のような、柔らかな響きになります。
    • 18 dB: Roland TB-303 のようなフィルタです。
  • 「Drive」スライダ: フィルタのオーバードライブが可能な入力レベルコントロール。これを使って「Resonance」パラメータの動作を変更すると、波形に歪みが加えられます。
  • 「Key」スライダ: キーボードで押したキー(すなわちノート番号)によって、フィルタのカットオフ周波数を変化させる度合いを調整します。
    • 「Key」を 0 にすると、どのキーを押してもカットオフ周波数は変わりません。高音に比べ、低音の方が明るい響きになります。

    • 逆に最大値に合わせると、カットオフ周波数がピッチに完全に追随し、相対的な比率(したがって明るさ)は常に同じになります。これは、高音の響きが明るく、ピッチが高い多くのアコースティック楽器の特性を反映しています。

  • 「ADSR via Vel」スライダ: エンベロープジェネレータによるフィルタカットオフ周波数変調に、ノートベロシティが影響を与える度合いを設定します(ES1 のエンベロープパラメータを使用するを参照)。

ES1 フィルタを自励発振させる

以下の手順を実行して、正弦波を出力させることができます。これにより、キーボードを使ってフィルタ生成された正弦波を「再生」できます。

フィルタから正弦波を出力するには
  1. 「Sub」ノブを「OFF」に切り替えます。

  2. 「Mix」スライダを一番下(「Sub」)まで移動します。

  3. 「Resonance」ノブを最大の位置まで回します。