グラフィックスの作成にスクエアピクセルまたは非スクエアピクセルを使う

グラフィックスを「Motion」に読み込む準備をする際は、使用するピクセルのアスペクト比と、プロジェクトでスクエアピクセルと非スクエアピクセルのどちらを使う必要があるのかを知っておいてください。

コンピュータで作成されたグラフィックスは、スキャンされたもの、ペイントされたもの、あるいはレンダリングされたものに関係なく、ピクセルアスペクト比の相違を考慮しない限り、標準解像度ビデオディスプレイに表示したときに歪みます。幸い、すべての非スクエアビデオフレームサイズには、それに対応するスクエアビデオフレームサイズがあり、それを利用してグラフィックスを作成できるので、ピクセルアスペクト比を簡単に補正することができます。

ビデオに出力されたときに正しく表示されるようにグラフィックスを作成するには
  1. 現在使っているビデオフレームサイズに相当するスクエアピクセルのフレームサイズをグラフィックアプリケーションで作成します。

    サイズの対応については、下の表を参照してください。たとえば、非スクエアビデオフレームサイズが 720 × 576 の DV-PAL を使っている場合は、グラフィックスのスクエアピクセルフレームサイズを 768 × 576 にする必要があります。

  2. グラフィックスを作成します。

  3. 以下のいずれかの操作を行います:

    • グラフィックプログラムで、グラフィックスの作成に使用したスクエアフレームサイズから、それに相当する「Motion」で使われている非スクエアサイズにグラフィックスを縮小/拡大します。

    • イメージをそのまま保存します。

Motion プロジェクトでは、「プロジェクト」パネルの「メディア」リストでオブジェクトを選択し、「メディア」インスペクタを開いてから、「ピクセルのアスペクト比」ポップアップメニューで適切なアスペクト比を選択します。

ビデオ形式
非スクエア 4:3 ピクセルサイズ(Motion)
アスペクト比
スクエアピクセルサイズ(グラフィックス作品)
601 NTSC 4:3
720 × 486
0.9
720 × 547
601 NTSC 16:9 アナモフィック
720 × 486
1.2
853 × 486
DV NTSC 4:3
720 × 480
0.9
720 × 540
DV NTSC 16:9 アナモフィック
720 × 480
1.2
853 × 480
601/DV-PAL 4:3
720 × 576
1.07
768 × 576
601/DV-PAL 16:9 アナモフィック
720 × 576
1.42
1024 × 576
720i/p 高解像度
適用外
1.0
1280 × 720
1080i/p 高解像度
適用外
1.0
1920 × 1080

標準解像度(SD)ビデオディスプレイを使用する

標準解像度(SD)ビデオディスプレイは、(インターレースは別にして)コンピュータディスプレイと大きく異なっています。コンピュータディスプレイでは正方形のピクセルの格子を使ってイメージを表示するのに対して、SD ビデオディスプレイでは長方形のピクセルを使います。

Figure. Diagram showing examples of square pixels and nonsquare pixels in SD frame sizes.

SD NTSC のピクセルはコンピュータのピクセルより幅が狭く、SD PAL のピクセルはコンピュータのピクセルより横幅があります。その結果、720 × 486 ピクセルのイメージは、コンピュータディスプレイとビデオモニタでは違って見えます。たとえば、地球儀が映っているビデオクリップを取り込んだ後、フレームを書き出し、そのフレームをグラフィックアプリケーションで表示すると、以下のように見えます:

Figure. Diagram showing nonsquare pixels looking correct on a video monitor even while looking squashed on a computer monitor.

非スクエアピクセルのビデオを「Motion」で正しく表示するには、キャンバスの上にある「表示」ポップアップメニューで「アスペクト比を補正」を選択します。

メモ: フルラスタ高精細度ビデオはスクエアピクセルだけを使用するため、SD ビデオディスプレイで再生するとイメージが常に正しく表示されます。