グループとラスタライズ

ラスタライズが 2D/3D グループに与える影響はそれぞれ異なります。2D グループがラスタライズされた場合、グループ内のオブジェクトに適用されていたブレンドモードはグループ外のオブジェクトに対しては効果がなくなります。3D グループがラスタライズされた場合、グループ全体がグループ外のオブジェクトと交差しなくなります。ラスタライズされた 3D のグループは 1 つのオブジェクトとして扱われ、プロジェクトで合成されるときに深度の順序ではなく「レイヤー」リストでのレイヤーの順序が使用されます。

レイヤーの順番と奥行きの順番の違いについて詳しくは、「レイヤーの順番と深度」を参照してください。

メモ: グループをラスタライズしても、プロジェクト内のカメラとライトはラスタライズされたグループ内のオブジェクトと引き続き相互に作用します。

重要: 平坦化した 3D グループのライティングは、ラスタライズされているかどうかにかかわらず、そのグループの境界線を超えることはありません。

2D グループで以下の操作を行うと、そのグループのラスタライズがトリガーされます:

3D グループで以下の操作を行うと、そのグループのラスタライズがトリガーされます:

グループのラスタライズをトリガーする操作を実行すると、以下のようになります:

重要: 3D パーティクルエミッタ、3D リプリケータ、平坦化されていないテキストオブジェクトは、ラスタライズ処理では 3D グループとして扱われます。

2D グループと 3D グループのラスタライズ処理の例

以下の例は、2D グループのブレンドモードに対するラスタライズの効果の例を示しています。どちらの例でも、1 頭の象のイメージ(「レイヤー」リスト内の一番上のグループ内)が象の家族のイメージ(「レイヤー」リスト内の別の 2D グループ内)の一部に重なっています。どちらの例でも、1 頭の象のイメージの「ブレンドモード」パラメータが「ビビッドライト」に設定されています。ラスタライズされていない左側の例では、1 頭の象のブレンドモードがその下のグループ(象の家族)のピクセルに作用しています。しかし、右側の例では、一番上のグループがラスタライズされています。その結果、その「ビビッドライト」ブレンドモードが 2 番目のグループのピクセルに適用されなくなっています。

Figure. Canvas window showing 2D groups before and after rasterization.

次の例は、3D グループの交差に対するラスタライズの効果を示しています。左側のラスタライズされていない例では、矩形のシェイプを含む 2 つのグループ(グループ A とグループ B)が 3D 空間で交差しています。右側の例では、グループ A がラスタライズされているため、グループ A とグループ B は交差しなくなっています。

Figure. Canvas window showing 3D groups before and after rasterization.

重要: グループのブレンドモードが「そのまま」で、グループのレイヤーに異なるブレンドモードが設定されている場合、そのレイヤーはラスタライズされません。