Motion プロジェクトについて

「Motion」では、2D または 3D のモーショングラフィックス、および「Motion」で作成したオブジェクトとの合成プロジェクトはもちろん、読み込んだイメージ(Adobe Photoshop や Illustrator のファイル)、イメージシーケンス、QuickTime ムービー、オーディオファイルとの合成プロジェクトを作成することもできます。これらのオブジェクトには、テキスト、マスク、シェイプ、パーティクル、ペイントストロークなどがあります。

「Motion」で作成したプロジェクトは、レイヤーを含んだグループで構成されます。「Motion」に読み込んだメディアやプロジェクト内で作成したエレメント(シェイプ、パーティクルなど)は、「レイヤー」と呼ばれます。レイヤーはグループに存在している必要があります。グループはそのレイヤーの「親」として機能します。グループ内の複数のレイヤーを選択してネストされたグループを作成することができます。グループは 2D にも 3D にもできます。レイヤーとグループの基本については、「レイヤーを変形する」を参照してください。

「Motion」内のどの項目も「オブジェクト」と呼ぶことができますが、イメージ、シェイプ、テキストなどキャンバスに表示できる項目は一般にレイヤーと呼びます。カメラ、ライト、リグ、フィルタ、ビヘイビアなどは一般にオブジェクトと呼びます。

プロジェクトにカメラとライトを追加できます。カメラをプロジェクトに追加するときに、プロジェクトを 3D モードに切り替えるか、2D モードのままにするかを選べます。ただし、プロジェクトが空または完全に 2D の場合は、自動的に 3D に切り替わります。2D グループを 3D プロジェクトに含めることができます。2D グループは 3D グループにネストできます。3D グループは 2D グループにネストできます。3D グループが 2D グループにネストされると、そのグループはフラットになります。つまり、ネストされた 3D グループは、フラットなカードのように機能し、カメラを無視します。また、平坦化されたグループはプロジェクト内の 2D グループやほかのグループのレイヤーとは交わりません。3D での作業の詳細については、「3D 合成」を参照してください。

グループに適用された変形、フィルタ、またはビヘイビアは、そのグループのすべてのレイヤーに適用されます。フィルタやビヘイビアをグループに移動したり適用したりした場合、そのグループのすべてのレイヤーが影響を受けます。フィルタやビヘイビアをグループの個々のレイヤーに適用することもできます。

フィルタは、イメージの外観を変更するプロセスです。たとえば、「ぼかし」フィルタは、入力イメージを取り込み、そのイメージのにじませたバージョンを出力します。フィルタの使いかたの詳細については、「フィルタを使う」を参照してください。

ビヘイビアは、オブジェクトのパラメータに値の範囲を適用し、影響を受けたパラメータに基づいてアニメーションを作成します。たとえば、「スピン」ビヘイビアは、指定した速度で時間経過と共にオブジェクトを回転させます。ビヘイビアの使いかたの詳細については、「ビヘイビアを使う」を参照してください。

グループやレイヤーは、ビヘイビアを使用するかキーフレームを設定して、移動やアニメーション表示が可能になります。キーフレーミングについては、「キーフレームとカーブ」を参照してください。フィルタはアニメーション表示することもできます。

プロジェクトは、基礎から組み立てられたイメージデータの 1 つの流れです。1 つのグループとのコンポジットにおいて、そのグループのレイヤーは互いの上に積み重ねられます。レイヤーに適用されたフィルタとビヘイビアは、「レイヤー」のリストでそのレイヤーの下に表示されます。グループは、レイヤーの組み合わせと適用したビヘイビア、フィルタ、合成モード(ブレンドモード)などから生成されたイメージを表します。プロジェクトの作成方法の詳細については、「プロジェクトを作成する/管理する」を参照してください。基本的な合成の詳細については、「基本的な合成」を参照してください。

単純な例では、グループには「色補正」と「ぼかし」フィルタが(その順序で)適用された 1 つのイメージが含まれます。そのイメージにより、「色補正」フィルタに入力データが提供されます。「色補正」の出力データは、「ぼかし」フィルタの入力データです。グループは、そのイメージデータの流れの結果を表します。グループとレイヤーは、プロジェクトのほかのグループやレイヤーの上に積み重ねられます。下位のレイヤーの出力は、リストでそのレイヤーの上にあるレイヤーに対する入力です。

3D モードで作業しているとき、あるレイヤーが「レイヤー」のリストで別のレイヤーの下にある場合でも、その Z(深度)の位置がほかのレイヤーよりもカメラに近い場合は、キャンバスでほかのレイヤーの上に表示されることがあります。「インスペクタ」の「グループ」パネルで「レイヤーの順番」チェックボックスを選択すると、レイヤーの順番を「レイヤー」リスト内の順序に強制的に合わせることができます。