「Logic Pro」でプロジェクトの操作を開始するには、まずプロジェクトを開くか、作成する必要があります。これは、ワープロソフトウェアで、文字を入力するために書類を開く必要があるのと同じです。ワードプロセッサと同じく、一度に複数の書類(プロジェクト)を開くことができます。
プロジェクトファイルは、「Logic Pro」のメインの書類形式です。プロジェクトには、MIDI イベント、環境設定とキーコマンド以外のパラメータ設定、および再生するオーディオファイルとビデオファイルの情報がすべて含まれています。プロジェクトファイルは、個別のエンティティとしてハードディスクに保存されているオーディオファイルやビデオファイルを参照しているので注意が必要です。オーディオファイルとビデオファイルはプロジェクト内に保存されません。
新しいプロジェクトを作成するときは(通常は「保存」機能を使用する)、すべての関連ファイル(素材)を保存することができます。
「Logic Pro」では、プロジェクトファイルを含むプロジェクトフォルダを作成すると、プロジェクトで使用するファイル(オーディオファイルなど)の保存用に別のフォルダが作成されます。
素材なしでプロジェクトを保存すると、プロジェクトの保存に必要なメモリを節約できるので、「Logic Pro」を使っているほかのスタジオに物理メディアや電子メールでデータを簡単に送ることができます。一方、素材を付けてプロジェクトを保存した場合は、プロジェクトをほかの場所に移したときに、参照されているオーディオファイルとビデオファイルも一緒に移動しておかないと、プロジェクトを開いたときに、これらの参照先のファイルを読み込むことができなくなります。
プロジェクトフォルダを見れば、いつでも作業の状況を把握できます。プロジェクトに関連するファイルはすべて 1 個所に整理されて保存されているからです。この仕組みによって、バックアップ作成やコンピュータおよびディスク間でのプロジェクトの移動が簡単にできるだけでなく、オーディオファイルが見つからない、検索対象のサンプルやスタジオで再構築するサンプルが見つからないといった問題が発生するのを避けています。