イベントチェイス機能を使う

プロジェクトの真ん中で再生を開始した場合、一部のイベント(再生を開始した位置よりも前に開始されているノート、サスティン・ペダル・イベント、ピッチ・ベンド・イベントなど)が聞こえないことがあります。イベントチェイス機能を使用すれば、「Logic Pro」でプロジェクトを解析し、プロジェクトの再生時にこのようなイベントの一部またはすべてを取り込むことができます。

イベントチェイス機能を設定するには
  1. 以下のいずれかの操作を行って、MIDI プロジェクト設定を開きます:

    • 「ファイル」>「プロジェクト設定」>「MIDI」と選択します(または「MIDI のプロジェクト設定を開く」キーコマンドを使います)。

    • 「アレンジ」ウインドウのツールバーの「設定」ボタンをクリックし、「MIDI」を選択します。

  2. 「チェイス」タブをクリックし、再生の開始位置よりも前でイベントチェイス機能で検索するすべてのイベントのチェックボックスを選択します。

    Figure. Chase pane in the MIDI project settings.

詳細については、「チェイス」設定を参照してください。

サンプラーのドラムループトリガ用ノートをチェイスする際、1 つ問題が考えられます。サンプル・ループのちょうど先頭で MIDI リージョンを開始できるケースはめったにありません。たいていの場合、サンプルは正確なタイミングでトリガされないため、ほかのリージョンと同期しないで再生されます(少なくとも、次のトリガノートが生じるまで、同期がずれます)。

この問題は、ほとんどのサンプラーが先頭からしかサンプルを再生できず、途中で再生した場合にビートと同期できないことが原因です。

ノートイベントのチェイス時にサンプラーのドラムループをトリガしないようにするには
  1. インスペクタのトラックパラメータボックスで、ドラムループ音源の「トランスポーズ無し」パラメータを選択します。

  2. 「プロジェクト設定」>「MIDI」>「チェイス」パネルで「“トランスポーズ無し”の音源のチャンネルストリップ内」オプションの選択を解除します。

これらの設定により、プロジェクトが新しい位置にジャンプしたときは次のトリガノートに達するまでサンプラーのドラムループが再生されなくなります。

「トランスポーズ無し」パラメータによって、ドラムサウンドまたはループに望ましくないリージョン再生パラメータによるトランスポーズも防止されます。