SMPTE 位置の表示と使用

各リニア編集ウインドウのバールーラには、個別に SMPTE タイムルーラかバー/拍ルーラを表示することができます。詳しくは、バールーラの表示を調整するを参照してください。

イベントリストで「表示」>「イベントの位置と長さを SMPTE 単位で表示」と選択すると、すべての位置と長さが小節/拍単位ではなく SMPTE タイム単位のものに切り替わります。

オブジェクトをフレームに配置する(クロックをピックアップ)

「クロックをピックアップ(イベントを再生ヘッド位置に移動)」キーコマンドを使用すると、選択したオブジェクト(個々のイベント、テンポイベント、あるいはリージョンなど)を再生ヘッドの位置まで移動させることができます。

オブジェクトを特定のフレームに位置させるには
  1. たとえば、「ビデオ」トラック内の映像の特定フレームに進むなどして、再生ヘッドを必要な SMPTE タイムに位置させます。

    メモ: 通常の位置を調整するコマンドに加え、「1 フレーム巻き戻す」および「1 フレーム早送り」キーコマンドを使ってフレーム単位で前後に移動することもできます。

  2. その時間位置に移動させたいオブジェクトを選択します。

  3. 「クロックをピックアップ(イベントを再生ヘッド位置に移動)」キーコマンドを使って、オブジェクトの開始位置をこの時間位置にそろえます。

「クロックをピックアップし次のイベントを選択」キーコマンドは、最初のオブジェクトが移動した後の次のオブジェクトを選択します。

メモ: オーディオリージョンに対して「クロックをピックアップ」を使用する場合は、リージョンのアンカー(リージョンの開始位置ではなく)が再生ヘッドの位置に移動します。

オブジェクトをフレームに固定する

同期されたフィルムで作業している場合、効果音を小節の位置ではなく特定の SMPTE タイムで鳴らしたいこともあるはずです。

必要に応じて作品のテンポを後に変更した場合、すでに配置されているイベントの SMPTE タイムの位置も変わることになります。「SMPTE 位置をロック」は、これを防ぐためのオプションです。

イベントリスト内の個々のイベントの SMPTE 位置をロックすることも、リージョン全体(そこに含まれるすべてのイベントも一緒に)をロックすることもできます。SMPTE 位置にロックされたオブジェクトの名前の前には、小さな錠前アイコンが表示されます。

オブジェクトを現在の SMPTE 位置に固定するには
  1. オブジェクトを選択します。

  2. 以下のいずれかの操作を行います:

    • イベントリスト、Hyper Editor、ピアノロールエディタの場合:「機能」>「SMPTE 位置をロック」と選択します。

    • 「アレンジ」ウインドウの場合:「リージョン」>「SMPTE 位置をロック」と選択します。

    • 「SMPTE 位置をロック」キーコマンドを使用します。

メモ: 位置がロックされたオブジェクトをクリップボード経由でコピー&ペーストしたり、Option キーを押しながらドラッグしてコピーしても、ロックの属性は維持されません。

オブジェクトの SMPTE 位置のロックを解除するには
  1. オブジェクトを選択します。

  2. 以下のいずれかの操作を行います:

    • イベントリスト、Hyper Editor、ピアノロールエディタの場合:「機能」>「SMPTE 位置のロックを解除」と選択します。

    • 「アレンジ」ウインドウの場合:「リージョン」>「SMPTE 位置のロックを解除」と選択します。

    • 「SMPTE 位置のロックを解除」キーコマンドを実行します。

選択したオブジェクトで SMPTE 位置にロックされていたものが、通常のイベントと同じように現在の小節位置に固定されます。つまり、以降でテンポチェンジがあると、それらはシフトすることになるわけです。名前の前にあった錠前アイコンも消えます。

小節をフレームに合わせて配置する

プロジェクト内のある小節を特定の SMPTE タイムと一致させたい場合は、それ以前のパッセージのテンポを修正する必要があります。

試行錯誤なしで行うには
  1. テンポリストを開きます(テンポリストを使うを参照)。

  2. 対象となる小節位置にテンポイベントを作成します。

  3. 「SMPTE 位置」カラム内でこのテンポイベントの位置を設定します。

    それ以前のテンポイベントが自動的に調整され、挿入したテンポイベント用の適正な小節と時間位置が生成されます。

  4. 以降のパッセージでも同じテンポを維持したい場合は、挿入したテンポイベントを削除します。