「Logic Pro」で Apple Loops を作成する

「Logic Pro」でリージョンを Apple Loops ファイルとして保存すると、リージョンがループライブラリに追加されると共にループブラウザに表示され、ほかのプロジェクトでもそれを使用できるようになります。ユーザが作成した Apple Loops には、プロジェクトのテンポ情報を使用してトランジェントがタグ付けされます。オーディオファイルがプロジェクトのテンポに正確に一致するほど、この機能は有効に働きます。

メモ: ユーザが作成した Apple Loops は、「Logic Pro」、「GarageBand」、および「Jam Packs」に付属する Apple Loops とまったく同じように動作します。つまり、プロジェクトのテンポに従い、プロジェクトのキー(最初の調号)に一致します。また、Apple Loops は「コード」トラックにおけるコードのトランスポーズにも従います。詳細については、グローバルトラックと Apple Loops を使うを参照してください。

「Logic Pro」で Apple Loops ファイルを作成するには
  1. 以下のいずれかの操作を行います:

    • アレンジ領域でオーディオリージョンまたはソフトウェア音源リージョンを選択し、アレンジ領域のローカルメニューで「リージョン」>「Apple Loops ライブラリに追加」と選択します(または「Apple Loops ライブラリにリージョンを追加」キーコマンドを使います)。

    • オーディオリージョンまたはソフトウェア音源リージョンをループブラウザにドラッグします。

  2. 続いて表示される「Apple Loops ライブラリにリージョンを追加」ダイアログで、以下の操作を行います:

    • ループの名前を入力し、スケール、ジャンル、音源のカテゴリ、音源名、ムードの説明を選択します(これらの情報によって検索が容易になります)。

    • ファイルタイプを「ループ」または「ワンショット」のいずれかに設定します。オーディオファイルの長さが小節の区切りに合わせて正確にトリミングされていない場合は、自動的に「ワンショット」が選択され、ファイルタイプのボタンが淡色表示になります(設定は変更できません)。

    Figure. Add Region to Apple Loops Library dialog.

    メモ: ワンショットはプロジェクトのテンポとキーに従いません。このため、サウンドエフェクトなどの単発的な非楽音をループライブラリに追加したい場合は、ワンショットを使用すると便利です。そのような音は通常、プロジェクトのテンポやキーに影響されるのは望ましくありません。ワンショットのループにもメタデータ・タグを含めることができるため、ループブラウザで簡単に検索やカテゴリ分類を行うことができます。

  3. 「作成」をクリックします。

ループがループブラウザに追加されます。ループは「~/ライブラリ/Audio/Apple Loops/User Loops/SingleFiles」に保存されます。追加されたループは、カテゴリボタンやメニューを使用するか、検索フィールドでループの名前または名前の一部を入力して検索することができます。ループをアレンジ領域にドラッグした場合は、ファイル名の横に Apple Loops を示す記号が表示されます。

ワンショットは通常のオーディオと同じように扱われるため、ファイル名の横には Apple Loops を示す記号ではなく、通常のステレオまたはモノのリージョンを示す記号が表示されます。

Figure. One-shot audio region displaying stereo region symbol.

プロジェクトのテンポをオーディオファイルに合わせる

また、プロジェクトのテンポをファイルの長さに合わせて調整することもできます。「Logic Pro」 には、オーディオリージョンの長さを、希望する音楽的な長さに自動的に合わせる機能があります。この場合、リージョンの長さは一定のままでシーケンサーのテンポが自動的に変動し、リージョンが希望通りの長さで再生されます。詳細については、オーディオリージョンに合わせてプロジェクトのテンポを調整するを参照してください。

SIAL(ソフトウェア音源 Apple Loops)でエフェクトを再現する

バスエフェクトへのセンドを使用したソフトウェア音源トラックのリージョンから SIAL(ソフトウェア音源 Apple Loops)を作成し、保存したループを別の(空の)音源トラックにドラッグすると、元のソースリージョンとは違ったサウンドになります。これは、オリジナルのトラックのエフェクトセンドがループに保存されていないために起こる現象です。

「Logic Pro」では、バスに対するエフェクトの割り当ては自動的には行われません。これは、プロジェクトで設定済みのバス設定に影響が生じるのを防ぐためです。一方、ソフトウェア音源チャンネルストリップに直接挿入されたエフェクトは、ループブラウザからループをアレンジ領域にドラッグすると、動的に呼び出されます。

ソフトウェア音源リージョンから作成したループを元のリージョンと同じサウンドにするには、以下のいずれかの方法を使用します:

  • (バスセンドが割り当てられたソフトウェア音源リージョンから作成された)SIAL を音源トラックではなくオーディオトラックにドラッグします。ソフトウェア音源ループを作成すると、バス処理もすべて含めてオーディオファイルがレンダリングされます。これで、元のリージョンと同じサウンドが得られます。

  • ソフトウェア音源リージョンからループを作成する際に、目的のサウンドを得るために必要なエフェクトをすべて音源のチャンネルストリップに直接挿入します。こうすると、ループを音源トラックに追加してもすべてのサウンドエフェクトが忠実に再現されます。

  • 割り当てられていないチャンネルストリップで SIAL を使用する場合は、元のリージョンと同じサウンドを再現するために必要なセンドとバスエフェクトを手動で設定します。

Apple Loops ユーザライブラリを再インデックスする

ループを「User Loops」フォルダから別のハードディスクに移動したときなど、場合によっては Apple Loops ユーザライブラリの再インデックスが必要になることがあります。

Apple Loops ユーザライブラリを再インデックスするには
  • ループブラウザの検索結果領域を Control キーを押したままクリック(または右クリック)して、ショートカットメニューから「Apple Loops ユーザライブラリを再インデックス」を選択します。