Scanner Vibrato エフェクト

Scanner Vibrato は Hammond オルガンのスキャナビブラートをシミュレートします。スキャナビブラートは、いくつかのローパスフィルタで構成される、アナログ・ディレイ・ラインによる効果です。ディレイラインの信号を、回転スキャナの付いた多極コンデンサスイッチでスキャンします。単純な LFO ではシミュレートできない、独特の音響効果が得られます。

ビブラートとコーラスを 3 種類の中から選べます。エフェクトのステレオバージョンには、「Stereo Phase」、「Rate Right」という 2 つの追加パラメータがあります。これらのパラメータを使って、左右のチャンネルのモジュレーション速度を別々に設定できます。

Figure. Scanner Vibrato window (mono version).
  • 「Vibrato」ノブ: 3 種類のビブラート設定(V1、V2、V3)または 3 種類のコーラス設定(C1、C2、C3)から選択して使います。
    • 各「Vibrato」設定では、強度の異なるディレイライン信号のみが聞こえます。

    • 3 種類のコーラス設定(C1、C2、C3)では、原音とディレイラインから得られた信号がミックスされて出力されます。ビブラート信号と、ピッチが一定の原音とを混ぜ合わせると、コーラス効果が得られるのです。このオルガン式のコーラスサウンドは、「Logic Pro」の Chorus プラグインとは異なります。

    • 「C0」に設定すると、コーラスもビブラートも無効になります。

  • 「Chorus Int」ノブ: 選択したコーラスの強さを設定します。ビブラートが選択されている場合、このパラメータによる影響はありません。
  • 「Stereo Phase」ノブ: 0°〜 360°の間に値を設定すると、左右のチャンネルモジュレーションの位相関係が決定し、ステレオ効果の同期が有効になります。

    ノブを「free」に選択した場合は、左右のチャンネルのモジュレーション速度を別々に設定できます。

  • 「Rate Left」ノブ: 「Stereo Phase」が「free」に設定されている場合に、左チャンネルのモジュレーション速度を設定します。「Stereo Phase」が 0°〜 360°の間の値に設定されている場合は、左右両方のチャンネルのモジュレーション速度を設定します。「Rate Right」はこのモードでは機能しません。
  • 「Rate Right」ノブ: 「Stereo Phase」が「free」に設定されている場合に、右チャンネルのモジュレーション速度を設定します。