Sample Delay

Sample Delay は、エフェクトというよりはユーティリティに近いものです。これを使うと、単独のサンプル値のみでチャンネルにディレイをかけることができます。

Sample Delay は、Gain エフェクトの位相反転機能と一緒に使用した場合、マルチ・チャンネルのマイクで発生するタイミングの問題を修正するのに役立ちます。また、ステレオマイクのチャンネルセパレーションをエミュレートするという、クリエイティブな使いかたも可能です。

1 回のサンプル(周波数 44.1 kHz の場合)は、音波が 7.76 ミリメートル進むのにかかる時間と同じです。ステレオマイクの片方のチャンネルに 13 サンプル分のディレイをかけると、2 本のマイクが 10 センチメートル離れている状態がエミュレートされます。

Figure. Sample Delay window.
  • 「Delay」スライダ/フィールド(ステレオバージョンでは「Delay L」と「Delay R」): 入力信号にディレイをかけるサンプルの数を指定します。
  • 「Link L & R」ボタン(ステレオバージョンのみ): 左右のチャンネルでサンプルの数が同じになるようにします。一方のチャンネルの値を調整すると、他方のチャンネルも調整されます。