Pitch Shifter II
Pitch Shifter II を使うと、ピッチをシフトした信号とオリジナルの信号を簡単に組み合わせることができます。
「Semi Tones」スライダ/フィールド: ピッチシフトの値を半音単位で設定します。
「Cents」スライダ/フィールド: ピッチシフトの値をセント単位(半音の 1/100)でデチューンします。
「Drums」/「Speech」/「Vocals」ボタン: 一般的なオーディオ素材向けの 3 種類のアルゴリズムから選択できます:
「Drums」: 元の信号のグルーブ感(リズム感)が保たれます。
「Speech」: 信号のリズムと響きのバランスを調整します。話し声やラップミュージックなど、複雑な信号に向いています。また、リズムギターのような「混成」信号にも適しています。
「Vocals」: イントネーションが変更されずに残るので、ストリングパッドなど、和声的または旋律的な音楽に向いています。
「Mix」スライダ/フィールド: エフェクト信号と元の信号とのバランスを設定します。
「Timing」ポップアップメニュー(拡張パラメータ領域): タイミングの生成方法を指定します。選択したアルゴリズムにタイミングを合わせるか(「Preset」)、入力信号を分析するか(「Auto」)、下記の「Delay」、「Crossfade」、「Stereo Link」パラメータの設定を使用するか(「Manual」)のいずれかを指定します。
メモ: 下記の 3 つのパラメータは、「Timing」ポップアップメニューで「Manual」が選択されている場合にのみ有効です。
「Delay」スライダ/フィールド(拡張パラメータ領域): 入力信号に適用するディレイの量を設定します。入力信号の周波数が低ければ低いほど、信号を効果的にピッチシフトするために、設定するディレイ時間の値を高く(長く)します。
「Crossfade」スライダ/フィールド(拡張パラメータ領域): 入力信号の分析に使う範囲を設定します(元の信号のパーセンテージで表示)。
「Stereo Link」ラジオボタン(拡張パラメータ領域): 「Inv.」を選択してステレオチャンネルの信号を反転させると、右チャンネルの信号が左、左チャンネルの信号が右から出るようにすることができます。「Normal」を選択すると信号は変更されません。
ピッチシフトの際には以下のステップを実行します。
「Semi Tones」スライダでトランスポーズ(ピッチシフト)の度合いを設定します。
「Cents」スライダでデチューニングの量を設定します。
「Drums」、「Speech」、または「Vocals」ボタンをクリックして、処理する素材に最適なアルゴリズムを選択します。
上記の分類にあてはまらない素材を処理する場合は、各アルゴリズムを順番に(「Speech」から)試してその結果を比較し、処理する素材に最も適したアルゴリズムを使用するようにします。
ヒント: 異なる設定を試聴/比較する際は、一時的に「Mix」パラメータを 100 %に設定するとよいでしょう。「Pitch Shifter II」の効果を聞き取りやすくなります。