EVD6 の「Pickup」パラメータを使用する

実物の D6 は、弦の下側(lower)と上側(upper)にエレキギターのような電磁式のピックアップを 1 つずつ備えています。

Figure. Pickup parameters, showing the pickup position value fields and pickup mode menu.
  • 「Pickup」スイッチ: これらのスイッチは、仮想ピックアップの配線を変更します。その結果 EVD6 のトーンが変わります。有効なスイッチは、文字が淡い水色で表示されます。
  • 「upper」および「lower」ピックアップ: この 2 つのピックアップは、upper(弦の上方)および lower(弦の下方)のピックアップの位置と角度を示します。ピックアップの中央および両端の小さな点をドラッグして、ピックアップの位置と角度を直接調整できます。変更内容は、ピックアップ位置の値フィールドに反映されます。
  • 「Pickup Position」値フィールド: 4 つの値フィールドは、各ピックアップの上端と下端の位置(両端の点)に対応する値を示します。ポインタをスライダのように使用することで、これらの値を直接調整できます。変更したい値をクリックして上または下にドラッグします。これらの値を変更するにつれて、上方および下方のピックアップが移動します。

EVD6 のピックアップ位置と角度を変更する

実物の D6 のピックアップは固定されていますが、EVD6 のピックアップは任意の位置および角度に設定できます。

ピックアップセクション左上の「upper」および「lower」値フィールドには、弦の長さを 100 としたときのピックアップの現在位置が数字で示されます。この値が 50(%)の場合は、そのピックアップの端の部分が弦の中心の上または下に位置しており、最も深みのある響きとなります。ピックアップが弦の端に近付く(値が 0 または 99 に近くなる)につれて、やせた音になります。

ピックアップの角度を調整するには
以下のいずれかの操作を行います:
  • ピックアップの一方の端を別の位置にドラッグします(「ドット」をドラッグします)。

  • 「upper」および「lower」値フィールドのいずれかで、ポインタをスライダのように使います。

ピックアップの位置を調整するには
  • ピックアップの中央にある「ドット」を弦に沿ってドラッグして、位置を調整します。

EVD6 のピックアップ位置に関するヒント

ピックアップの位置を調整する際は、同じキーを何度も叩きながら全体的なトーンの変化を確認してください。ピックアップの位置を自動で動かすと、フェイザーのような面白い効果が得られます。

2 つのピックアップを両方とも弦の上端に近付けて、「Brilliant」フィルタおよび「Treble」フィルタのスイッチを両方オンにすると、出力信号の基音が非常に弱くなります。このため、たいていは、選択したモデルの倍音が聞こえます。特に Wood などのインハーモニックな(不協和成分の多い)モデルでは、「チューニングがずれて」聞こえることになります。このようなデチューン現象を回避するには、ピックアップをピックアップウインドウの中央寄り(弦の中間位置)に移動し、すべてのフィルタスイッチをオフにしてください。

ピックアップウインドウで 2 つのピックアップを交差させることも可能です。その場合、音域によってはキーを押しても音がまったく鳴らないか、非常に小さな音になることがあります。これは、2 つのピックアップ間で位相が打ち消されるのが原因です。このような場合はどちらか(または両方)のピックアップの位置を変えて、鳴らないまたは小さな音が鳴るように調整してください。

EVD6 のピックアップモードを変更する

本物の D6 と同様、EVD6 の 2 つのピックアップはモードを切り替えて使用できます。モードの切り替えは、「AB」および「CD」スイッチで行います。スイッチの位置を変えると、内部の 2 つのピックアップの配線が変化し、ピックアップの組み合わせによって得られるサウンドも変化します。

現在の配線設定のことを EVD6 ではピックアップモードと呼んでおり、これは「Pickup Mode」ポップアップメニューに表示されます。このメニューでモードを選択できます。

「CD」スイッチ
「AB」スイッチ
ピックアップモード
動作
下(C)
下(A)
Lower
ネック側のピックアップのみ使用(暖かいサウンド)
下(C)
上(B)
Upper
ブリッジ側のピックアップのみ使用(明るいサウンド)
上(D)
上(B)
Lower + Upper
両方のピックアップを使用(厚みのあるサウンド)
上(D)
下(A)
Lower - Upper
両方のピックアップを異なる位相で使用(薄いサウンド)