実物の D6 は、弦の下側(lower)と上側(upper)にエレキギターのような電磁式のピックアップを 1 つずつ備えています。
実物の D6 のピックアップは固定されていますが、EVD6 のピックアップは任意の位置および角度に設定できます。
ピックアップセクション左上の「upper」および「lower」値フィールドには、弦の長さを 100 としたときのピックアップの現在位置が数字で示されます。この値が 50(%)の場合は、そのピックアップの端の部分が弦の中心の上または下に位置しており、最も深みのある響きとなります。ピックアップが弦の端に近付く(値が 0 または 99 に近くなる)につれて、やせた音になります。
ピックアップの一方の端を別の位置にドラッグします(「ドット」をドラッグします)。
「upper」および「lower」値フィールドのいずれかで、ポインタをスライダのように使います。
ピックアップの中央にある「ドット」を弦に沿ってドラッグして、位置を調整します。
ピックアップの位置を調整する際は、同じキーを何度も叩きながら全体的なトーンの変化を確認してください。ピックアップの位置を自動で動かすと、フェイザーのような面白い効果が得られます。
2 つのピックアップを両方とも弦の上端に近付けて、「Brilliant」フィルタおよび「Treble」フィルタのスイッチを両方オンにすると、出力信号の基音が非常に弱くなります。このため、たいていは、選択したモデルの倍音が聞こえます。特に Wood などのインハーモニックな(不協和成分の多い)モデルでは、「チューニングがずれて」聞こえることになります。このようなデチューン現象を回避するには、ピックアップをピックアップウインドウの中央寄り(弦の中間位置)に移動し、すべてのフィルタスイッチをオフにしてください。
ピックアップウインドウで 2 つのピックアップを交差させることも可能です。その場合、音域によってはキーを押しても音がまったく鳴らないか、非常に小さな音になることがあります。これは、2 つのピックアップ間で位相が打ち消されるのが原因です。このような場合はどちらか(または両方)のピックアップの位置を変えて、鳴らないまたは小さな音が鳴るように調整してください。
本物の D6 と同様、EVD6 の 2 つのピックアップはモードを切り替えて使用できます。モードの切り替えは、「AB」および「CD」スイッチで行います。スイッチの位置を変えると、内部の 2 つのピックアップの配線が変化し、ピックアップの組み合わせによって得られるサウンドも変化します。
現在の配線設定のことを EVD6 ではピックアップモードと呼んでおり、これは「Pickup Mode」ポップアップメニューに表示されます。このメニューでモードを選択できます。
「CD」スイッチ | 「AB」スイッチ | ピックアップモード | 動作 |
---|---|---|---|
下(C) | 下(A) | Lower | ネック側のピックアップのみ使用(暖かいサウンド) |
下(C) | 上(B) | Upper | ブリッジ側のピックアップのみ使用(明るいサウンド) |
上(D) | 上(B) | Lower + Upper | 両方のピックアップを使用(厚みのあるサウンド) |
上(D) | 下(A) | Lower - Upper | 両方のピックアップを異なる位相で使用(薄いサウンド) |