Sculpture のフィルタパラメータを操作する
このセクションで説明するパラメータは、ボイスごとに適用されます。パラメータ名の後に「(モーフィング可能)」と記載されているものがいくつかあります。これは、そのパラメータが最大 5 個のモーフポイントの間でモーフできることを示しています。モーフィングについて詳しくは、Sculpture のモーフセクションを理解するを参照してください。
フィルタパラメータでは、サウンドの音色/スペクトルを詳細に制御します。シンセサイザーを使った経験があれば、このパラメータに慣れるはずです。シンセサイザーのフィルタの概念になじみがない場合は、フィルタを参照してください。
フィルタ「On」ボタン、「Off」ボタン: フィルタセクションを有効または無効にします。
フィルタ・タイプ・ボタン: フィルタモードを指定します。以下のいずれかを選択できます:
HiPass: カットオフ周波数よりも高い周波数を通過させます。カットオフ周波数よりも低い周波数は抑制されるので、ローカットフィルタとも呼ばれます。フィルタのスロープは 12 dB/Oct です。
LoPass: カットオフ周波数よりも低い周波数を通過させます。カットオフ周波数よりも高い周波数は抑制されるので、ハイカットフィルタとも呼ばれます。フィルタのスロープは 12 dB/Oct です。
Peak: 周波数帯の中心を「Cutoff」ノブで指定できます。周波数帯の幅とゲインは「Resonance」ノブで制御します。周波数帯の外側の周波数は、現在のレベルのまま変化しません。
BandPass: 中心周波数付近の周波数成分のみを通します。それ以外の周波数はすべて遮断されます。この周波数帯域の幅は、「Resonance」パラメータで決まります。バンドパスフィルタは、スロープが 6dB/Oct のローパスフィルタとハイパスフィルタを組み合わせたものと考えることもできます。
Notch: 中心周波数付近の周波数成分をカットします。それ以外の周波数すべて通過できます。遮断される周波数帯域の幅は「Resonance」パラメータによって制御されます。
「Cutoff」ノブ(モーフィング可能): 選択したフィルタ・タイプに応じてカットオフ/中心周波数を指定します。ローパスフィルタでは、カットオフ周波数よりも高い周波数部分がすべて抑制(つまりその名の通りカットオフ)されます。カットオフ周波数は信号の明るさを制御します。カットオフ周波数を高く設定するほど、高い周波数成分がローパスフィルタを通過するようになります。
「Resonance」ノブ(モーフィング可能): フィルタのレゾナンス値を設定します。
「Key」ノブ: カットオフ周波数のキートラッキングを調整します。単純に言えば、キーボードの高音部を弾くほどサウンドが明瞭になり、低音部を弾くほど柔らかくなります。つまり、技術的に言うならキーボードの位置によってカットオフ周波数がモジュレートされるのです。値が 0.0 だと、キートラッキングが無効になります。値を 1.0 に設定すると、キーボードの範囲全体にわたって各ノートの基音にカットオフ周波数が追従します。つまり、1 オクターブ高いノートを演奏すると、カットオフ周波数も 1 オクターブ変わります。
「Velo Sens」ノブ: 受け取った MIDI ノートベロシティに対するカットオフ周波数の感度を設定します。キーボードを叩く力が強いほど、カットオフ周波数(一般的には、サウンドの鮮明度)が高くなります。値が 0.0 だと、ベロシティ感度が無効になります。値が 1.0 だと、ベロシティ感度が最大になります。