Motion について

「Motion」を使用すると、洗練された動く画像やその他の視覚的なエフェクトをオンザフライでリアルタイムに作成できます。「Motion」に付属のビヘイビア(スピンや投射など)やフィルタ(グローやストロボなど)をキャンバスのオブジェクトにドラッグするだけで、コンポジションが動き出し、それらが画面上を駆け巡ったり、飛び回ったりする効果や、点滅するなど、多彩なエフェクトを確認できます。

キーフレームを使って従来の方法でアニメーション表示することもできますが、「Motion」のビヘイビアを使用するとその場で効果を確認できるため、制作者やアートディレクタ、あるいは友人と相談しながら、モーショングラフィックスのプロジェクトをデスクトップでデザインできます。タイトルをフェードインさせ、少し振動させた後、視界から滑り抜けるようにしたいとします。「再生」をクリックし、「フェードイン/フェードアウト」、「ランダムモーション」、および「引力」ビヘイビアをキャンバスのタイトルにドラッグすることで、その効果を得ることができます。プレビューのためのレンダリング時間は必要ありません。

スーパーインポーズやクレジットロールなどの簡単なテキストエフェクト、番組の導入部やテレビコマーシャル用の複雑な 3D モーション・グラフィックス・プロジェクト、フッテージをスタビライズしたり緑バックを合成したりなどの高度な画像操作など、「Motion」にはさまざまなモーショングラフィックス要件に対応できる柔軟性の高いツールが用意されています。

「Final Cut Pro X」を使っている場合は、「Final Cut Pro」のプリセットのタイトル、エフェクト、トランジションを「Motion」で変更できます。さらに、「Motion」を使って「Final Cut Pro」で使用できる独自のプリセットを作成できます。「Final Cut Pro」でそのプリセットを適用するときにどのコントロールを公開するかを指定することもできます。これらのプリセットを保存すると、「Final Cut Pro」のメディアブラウザに表示されます。

リグ」と呼ばれる強力な「Motion」のツールでは、複数のパラメータを単一のコントロールにマップできます。たとえば、テキストのサイズ、色、回転を同時に操作できるスライダを作成できます。リグは、「Motion」でデザインした Final Cut Pro テンプレートで役立ちます。リグを、テンプレート変更ワークフローの簡素化に加え、変更の制限にも使用できます。これにより、プロダクションチームにいる経験の浅い合成技術者も、設定された仕様を確実に守ることができます。