インスペクタでレイヤーの情報を調整する

画面上の変形ハンドルを操作することで、「情報」インスペクタにある対応するパラメータも変更されます。オンスクリーンコントロールよりも高い精度でレイヤーを変形する場合は、「情報」インスペクタでパラメータの値を変更できます。

1 つのレイヤーを選択して、「情報」インスペクタを開くと、レイヤーのパラメータが表示されます。「情報」インスペクタで値を変更すると、選択したレイヤーに反映されます。複数のレイヤーがキャンバス、「レイヤー」リスト、または「タイムライン」で選択されている場合は、「情報」インスペクタに表示されているパラメータの値を操作できなくなります。ただし、オンスクリーンコントロールはまだ調整できます。画面上の変形ハンドルを操作すると、選択したすべてのレイヤーに均等に影響します。

「情報」インスペクタでパラメータ値を変更するには
以下のいずれかの操作を行います:
  • パラメータ値のフィールドを選択し、新しい数値を入力してから Return キーを押します。

  • パラメータに、スライダやダイヤルなどのグラフィックコントロールがある場合は、それらのコントロールを調節します。

  • パラメータをデフォルトの状態にリセットするには、リセットボタンをクリックするか、パラメータのアニメーションメニューで「パラメータをリセット」を選択します。

  • パラメータ値を小さくするには値を左にドラッグし、値を大きくするには右にドラッグします。

パラメータコントロールの使いかたについて詳しくは、「ユーザインターフェイスのコントロール」を参照してください。

「情報」インスペクタのパラメータ

「インスペクタ」の「情報」パネルには、ほとんどのレイヤーやグループについて以下のパラメータが表示されます:

変形パラメータ
  • 位置: 各レイヤーの X(水平)、Y(垂直)および Z(深度)の位置を定義します。

    「Motion」で使用される座標系では、プロジェクトのフレームサイズに関係なくキャンバスの中央が 0,0,0 に定義されます。レイヤーを左に移動すると X の値から減算され、右に移動すると X の値に加算されます。レイヤーを上に移動すると Y の値に加算され、下に移動すると Y の値から減算されます。レイヤーを手前に移動すると Z の値に加算され、奥に移動すると Z の値から減算されます。

    Figure. Diagram showing that Motion's coordinate system puts 0,0 at the center of the Canvas.

    各レイヤーは、アンカーポイントが中心となるように置かれます。アンカーポイントのオフセットによって、レイヤーの位置も X、Y、および Z 位置に設定した値から相対的にオフセットされます。

  • 回転: Z 軸を中心とした回転の度数を表す 1 次元の値を制御するダイヤルです。正の値で、レイヤーが反時計回りに回転します。負の値で、レイヤーが時計回りに回転します。

    360 度を超える回転は、「回転」パラメータをアニメートすると、複数回の回転になります。

    「回転」パラメータの隣にある開閉用三角ボタンをクリックすると、3 つの座標軸(X、Y、および Z)すべてを中心とする回転を調整するダイヤルと、「アニメート」ポップアップメニューが表示されます。

    • アニメート: アニメートされた 3D の回転チャンネルの補間を 2 つのオプションのいずれかに設定できます:
      • 回転を使用:デフォルトの補間方法です。レイヤーはその開始角度から最終角度まで回転します。アニメーションによっては、最終の向き(最後のキーフレーム値)に到達する前にレイヤーがツイストすることもあります。たとえば、X、Y、Z の「アングル」パラメータを、0 度から 180 度までアニメートするように設定した場合、レイヤーは最後の向きに到達するまですべての座標軸で回転することになります。

      • 方向を使用:この代替の補間方法では、補間が滑らかになりますが、複数の回転を使用できません。レイヤーの開始方向(最初のキーフレーム)と終了方向(2 つ目のキーフレーム)の間で補間されます。

      メモ: アニメートパラメータのオプションが有効になるようにするには、「回転」パラメータがキーフレームである必要があります。

  • 調整: レイヤーの縮小または拡大を表す、元のサイズとの比率(パーセント)を制御するスライダです。デフォルトでは、レイヤーの水平と垂直の比率は元のアスペクト比にロックされており、1 つのパーセントの値で表されます。開閉用三角ボタンをクリックすると、レイヤーの X、Y および Z の縮小/拡大に関する個別のパーセントの値が表示されます。

    メモ: レイヤーの縮小/拡大を負の値にすると、レイヤーが裏返しになります。

  • シアー: レイヤーの X と Y のシアーを定義する値スライダです。シアーを持たないレイヤーの X および Y シアー値は 0 になります。正の値である方向にシアー変形し、負の値で反対方向にシアー変形します。
  • アンカーポイント: レイヤーの中央からの相対的なアンカーポイントの位置を X、Y および Z で定義する値スライダです。座標 0, 0 の場合、境界ボックス(レイヤーの外周のエッジを定義)の中央にアンカーポイントが置かれます。開閉用三角ボタンをクリックすると、Z 位置を定義する追加の値スライダが表示されます。
合成パラメータ
  • 不透明度: レイヤーの透明度を設定するスライダです。詳しくは、「不透明度とブレンドのパラメータを編集する」を参照してください。
  • 不透明度を保持: このチェックボックスが選択されていると、レイヤーは、コンポジットによって背後に別のレイヤーが表示された状態でのみ表示されます。手前のレイヤーは、その背後にあるレイヤーの不透明度の値を使用します。詳しくは、「「不透明度を保持」オプション」を参照してください。
    Figure. Canvas window showing the effect of the Preserve Opacity checkbox.
ライティングパラメータ
  • ハイライト: このチェックボックスを選択されているときは、シーン内で照明されるレイヤーがハイライトされます。このパラメータは、「シェーディング」が「オフ」に設定されている場合は効果がありません。開閉用三角ボタンをクリックすると、追加の「輝き」パラメータが表示されます。
    • 輝き: レイヤーのハイライトをどのくらい強く見せるかを設定するスライダです。値を高くすると、光沢感が増します。

      ライトの使いかたについて詳しくは、「ライティング」を参照してください。

シャドウパラメータ
  • シャドウをキャスト: レイヤーが光源と別のレイヤーとの間にある場合に影を落とすかどうかを設定するチェックボックスです。

    メモ: このパラメータはドロップシャドウには影響しません。

  • シャドウを受け取る: 近くのレイヤーのシャドウが現在のレイヤーに影響するかどうかを制御します。このチェックボックスの選択が解除されているときは、影を落とすレイヤーが存在しないものとして、ライトがレイヤーに影響します。
  • シャドウのみ: このチェックボックスを選択すると、レイヤー自体はシーンに表示されていなくてもレイヤーが照明をブロックして影を落とすように指定されます。

    メモ: シャドウの使いかたについて詳しくは、「シャドウ」を参照してください。

反射パラメータ
  • 反射率: レイヤーの表面の反射を制御するスライダ。0 %に設定すると、反射がなくなります。100 %に設定すると、レイヤーは鏡のように完全に反射します。
  • ブラー度合い: 反射のブラーを制御するスライダで、反射するレイヤーの表面品質に基づいてソフトフォーカスの映像を作り出します。
  • 減衰: レイヤーから離れるにつれて反射がフェードアウトするかどうかを制御するチェックボックスです。フェードアウトすると、より写実的な結果が生まれます。開閉用三角ボタンをクリックすると、減衰エフェクトを調整する「開始距離」、「終了距離」、および「指数」という追加コントロールが表示されます。「指数」スライダは、反射されるレイヤーが反射するレイヤーから離れるに従って反射が弱くなる速さを調整します。

ライティング、シャドウ、および反射に関する追加の制限事項

「ライティング」、「シャドウ」、および「反射」のパラメータグループには、追加の制限事項がいくつかあります。ライトと反射を使用するときは、以下のガイドラインに従ってください:

  • 「反射」パラメータグループは、3D パーティクルエミッタまたは 3D リプリケータには使用できません。

  • 「反射」パラメータグループは、通常のテキストレイヤーには使用できません。ただし、「テキスト」インスペクタの「レイアウト」パネルにある「平坦化」チェックボックスによって平坦化したテキストには使用できます。

「情報」インスペクタのその他のパラメータ
  • ドロップシャドウ: レイヤーのドロップシャドウをオンおよびオフにします。ドロップシャドウの操作について詳しくは、「ドロップシャドウ」を参照してください。
  • 四隅の角: 歪みのオンとオフを切り替えるには、アクティブ化チェックボックスをクリックします。レイヤーに歪みが適用されている場合に、このチェックボックスの選択を解除すると、レイヤーが元のシェイプに戻ります。ただし、歪みの座標値は維持されます。チェックボックスを再度選択すると、「四隅の角」の座標パラメータで指定された歪みのエフェクトが再度有効になります。

    値スライダでは、レイヤーの 4 つの角(「左下」、「右下」、「右上」、および「左上」)の X 座標と Y 座標を変更できます。

    「歪み」ツールを使って、これらのパラメータをキャンバス内で視覚的に制御することもできます。詳しくは、「2D 変形ツール」を参照してください。

  • クロップ: クロップのオンとオフを切り替えるには、アクティブ化チェックボックスをクリックします。レイヤーがクロップされている場合に、このチェックボックスの選択を解除すると、レイヤーが元のサイズに戻ります。ただし、クロップの値は維持されます。チェックボックスを再度選択すると、クロップのパラメータによってクロップのエフェクトが再度有効になります。

    クロップパラメータを変更するには、4 つのスライダを調整します。各スライダは、レイヤーの 4 辺からクロップするピクセル数を定義します。4 つの辺は、レイヤーを囲む境界ボックスの外側のエッジに対応します。これらのパラメータは、「メディア」インスペクタのクロップパラメータ(「メディア」リストでレイヤーを選択すると表示されます)と似ています。ただし、レイヤーを「メディア」インスペクタ経由でクロップすると、プロジェクトで表示されるそのオブジェクトのすべてのインスタンスもクロップされますが、「情報」インスペクタでクロップすると、レイヤーの 1 つのインスタンスのみがクロップされ、レイヤーの複製はクロップされません。詳しくは、「「メディア」インスペクタ」を参照してください。

  • タイミング: これらのパラメータを使って、あらゆる面からクリップのリタイミングを制御します。詳しくは、「リタイミング」を参照してください。