グループとレイヤーの順序

「Motion」のインターフェイスでは、すべてのプロジェクトが「レイヤー」リストの一番上にあるプロジェクトオブジェクトによって視覚的に表示されます。プロジェクトオブジェクトの下には、プロジェクトを構成するグループ、イメージレイヤー、およびエフェクトオブジェクトが表示されます。「レイヤー」リストのレイヤーおよびオブジェクトは、カメラ、ライト、およびリグを除き、すべてグループに属している必要があります。

純粋な 2D プロジェクトでは、「レイヤー」リストに表示されるレイヤーとグループの順序(「レイヤーの順番」と呼ばれます)によって、キャンバスで前面に表示されるイメージレイヤーが決まります。この章で説明するツールを使うには、プロジェクト内のレイヤーやグループが正しい順序で表示されるように配置する必要があります。レイヤーの順番について詳しくは、「「レイヤー」リストで整理し直す」を参照してください。

オブジェクトとレイヤー

「Motion」では、「レイヤー」リスト(および「タイムライン」)で積み重ねて表示されるすべての要素をオブジェクト と呼ぶことができます。オブジェクトには、最終的なコンポジットを構成するために組み合わせて使用されるイメージ、エフェクト、ビデオクリップ、オーディオクリップ、ライト、カメラ、およびその他の項目の範囲全体が含まれます。レイヤーは、キャンバスに表示されるイメージベースのあらゆる要素(ムービークリップ、静止画像、シェイプ、テキスト、パーティクルシステム、リプリケータなど)として定義される特殊な種類のオブジェクトです。したがって、三角形のシェイプの回転はレイヤーですが、そのシェイプをアニメートするビヘイビアはレイヤーではありません。セピアトーンのビデオクリップはレイヤーですが、暖かみのある昔風のクリップにする「セピア」フィルタはレイヤーではありません。「Motion」のマニュアルでは、「オブジェクト」という用語は多くの場合、コンポジションに影響を及ぼしたりコンポジションを構成したりする操作可能な要素すべてのスーパーセットを表すために使用されます。一方「レイヤー」は常に、影響を受けるイメージベースの要素を指します。

「オブジェクト」メニューの調整コマンド

「レイヤー」リストでレイヤーの順番を変更するほかに、「オブジェクト」メニューのコマンドを使ってレイヤーの順番を変更することもできます。これらのメニューコマンドは、キャンバスで作業中にレイヤーをコンポジションの手前に移動する場合に便利です。

調整コマンドは、レイヤー、グループ、ほかのグループにネストされているグループのいずれかに使用することができます。グループを並べ替えると、そのグループにネストされているすべてのオブジェクトが並べ替えられます。

メモ: 「オブジェクト」メニューの並べ替えのコマンドを使って、イメージレイヤーがネストされているグループの外へイメージレイヤーを移動することはできません。

「オブジェクト」メニューには、4 つの調整コマンドがあります:

  • 最前面へ移動: 選択したレイヤーを同じグループ内のすべてのレイヤーの一番手前に表示します。「レイヤー」リストとキャンバスでは、ネストされたグループの一番上に移動されます。
    Figure. Canvas window showing an object being brought to the front.
  • 最背面へ移動: 選択したレイヤーを同じグループ内のすべてのレイヤーの背後に表示します。「レイヤー」リストとキャンバスでは、ネストされたグループの一番下に移動されます。
    Figure. Canvas window showing an object being sent to the back.
  • 前面へ移動: 選択したレイヤーを、「レイヤー」リストとキャンバスの同一グループにネストされているレイヤーの階層内で 1 つだけ上に移動します。このレイヤーはキャンバスで手前に移動されます。
  • 背面へ移動: 選択したレイヤーを、「レイヤー」リストとキャンバスのそのグループにネストされているレイヤーの階層内で 1 つだけ下に移動します。このレイヤーはキャンバスで後ろに移動されます。

不連続の選択を並べ替える

「前面へ移動」または「背面へ移動」調整コマンドを不連続の選択したレイヤー(不連続のレイヤーを選択するには、Command キーを押しながらクリックします)に適用すると、レイヤーは上下に移動しますが、レイヤー間の間隔は変わりません。

Figure. Layers tab showing layers changing order using the Bring Forward command.

「最前面へ移動」または「最背面へ移動」調整コマンドを不連続の選択したレイヤーに適用すると、レイヤーは上下に移動して、レイヤー間の間隔は取り除かれます。