キャンバス

「Motion」のワークスペースの大部分をキャンバスが占めています。キャンバスは、ほかの多くのアプリケーションの書類ウインドウにあたり、コンポジションのオブジェクトの配置やレイアウトを行う視覚的なワークスペースです。「ライブラリ」や「ファイルブラウザ」からキャンバスにドラッグするだけで、プロジェクトにレイヤーやエフェクトを追加できます。

キャンバスの下部にあるトランスポートコントロールを使用して、プロジェクトを標準速度で表示したり、フレームごとに表示したりできます。トランスポートコントロールの両側には、インターフェイスであるパネルの表示/非表示、オーディオ再生のオン/オフ、およびフルスクリーンモードのオン/オフを切り替えるボタンがあります。

ミニタイムラインは、トランスポートコントロールの上、キャンバスウインドウ本体の下にあります。このコントロールにはキャンバスで選択しているレイヤーの時間上の開始と終了位置が表示されるため、これらのオブジェクトのタイミングを操作することが可能です。

Figure. Canvas window showing mini-Timeline and transport controls.

キャンバスで表示されているものは、プロジェクトを共有したときにそのまま出力されます。このウインドウは、作業の結果を表示する場所でもあり、プロジェクトの要素の変更や調整を行う場所でもあります。

キャンバスで項目を操作して、位置、縮小/拡大、回転などの物理的な属性を変更することができます。また、使い慣れたドラッグ&ドロップ操作でビヘイビアやフィルタをキャンバスの項目に適用することもできます。これらの機能の使いかたの詳細については、「ビヘイビアを使う」および「フィルタを使う」を参照してください。

キャンバスのサイズを変更するには
以下のいずれかの操作を行います:
  • キャンバスの下にあるツールバーを上または下にドラッグして、キャンバスを大きくまたは小さくします。

  • 「ウインドウ」>「プロジェクトパネルを隠す」と選択します(または F5 キーを押します)。

  • 「ウインドウ」>「タイミングパネルを隠す」と選択します(または F6 キーを押します)。

  • 「Motion」のプロジェクトウインドウの右下隅にある「ビデオタイムラインを表示/隠す」ボタン、「オーディオタイムラインを表示/隠す」ボタン、および「キーフレームエディタを表示/隠す」ボタンの選択を解除します。

キャンバスをセカンドディスプレイに表示する

キャンバスをセカンドディスプレイに表示できます。詳細については、キャンバスまたはタイミングパネルをセカンドディスプレイに表示するを参照してください。

ステータスバー

キャンバスの左上にあるステータスバーには、現在のプロジェクトに関する情報(動的ツール情報、カラー、座標、フレームレート)が表示されます。

Figure. Status Bar.

この情報の表示を制御するには、「Motion」環境設定にある「アピアランス」パネルで、「ステータスバー」セクションを使用します(「Motion」環境設定を開くには、Command +カンマ記号(,)キーを押します)。

動的ツール情報

オンスクリーンコントロールを使ってキャンバスのオブジェクトを調整すると、ステータスバーに変形情報が表示されます。たとえば、キャンバスでオブジェクトを拡大/縮小するときに、幅と高さの値が表示されます。

ステータスバーに動的ツール情報を表示するには
  1. 「Motion」環境設定にある「アピアランス」パネルで、「動的ツール情報」チェックボックスを選択します。

  2. キャンバスでオブジェクトを調整します。

    キャンバス内でドラッグしているときは、調整についての情報がステータスバーに表示されます。

カラー情報

モーショングラフィックスのプロジェクトでは、プロジェクト内で複数の色を配置して調整しなければならない場合があります。ステータスバーには、ポインタの下にあるピクセルの色に関する視覚的な情報と数値的な情報のほか、アルファチャンネルの値が表示されます。クリックする必要はなく、キャンバス上でポインタを動かすだけでステータスバーの表示が変わります。

ステータスバーにピクセルの色を表示するには
  1. 「Motion」環境設定にある「アピアランス」パネルで、「カラー」チェックボックスを選択します。

  2. 「表示色」ポップアップメニューから色のフォーマットを選択します。

    • RGB: 色を構成する赤、緑、青、およびアルファを 0 〜 1 の値で表します。スーパーホワイトの値は 0 〜 1 の範囲を超えることがあります。
    • RGB(パーセント): 色を構成する赤、緑、青、およびアルファを 1 〜 100 の値で表します。
    • HSV: ヒューを 1 〜 360 で示し、サチュレーションと値(ルミナンス)を 1 〜 100 の値で示します。
  3. キャンバス上でポインタを動かします。

    ポインタを動かすと、ステータスバーに表示されている色の情報がアップデートされます。

座標情報

キャンバスにオブジェクトを正確に配置する場合、ポインタの正確なピクセル位置が分かれば便利です。ステータスバーでは、この情報を X 軸と Y 軸の座標系(デカルト座標)として表示できます。キャンバスの中心が 0,0 です。

ステータスバーに現在のポインタ位置を表示するには
  • 「Motion」環境設定にある「アピアランス」パネルで、「座標」チェックボックスを選択します。

    キャンバスでポインタを動かすと、ステータスバーに表示されている座標の情報がアップデートされます。

フレームレート情報

「Motion」では、リアルタイムでプロジェクトを再生するときに、シーケンスが複雑すぎて最大速度でレンダリングできない場合は、フレームレートを下げて再生します。ステータスバーでは現在のフレームレートをモニタリングできます。フレームレートは、秒当たりのフレーム数(fps)です。

メモ: フレームレートは、プロジェクトの再生中にのみステータスバーに表示されます。

Figure. Frame rate indicator in the Status Bar.
プロジェクトの再生フレームレートをモニタリングするには
  • 「Motion」環境設定にある「アピアランス」パネルで、「フレームレート(再生時のみ)」チェックボックスを選択します。

    プロジェクトを再生すると、ステータスバーの左上隅にフレームレートが表示されます。

キャンバスの表示オプション

このセクションでは、キャンバスの右上隅にある表示オプションのポップアップメニューを使って、キャンバスの表示を変更する方法について説明します。

詳細品質設定

「レンダリング」ポップアップメニューの「品質」セクションで(または「表示」>「品質」メニューで)「カスタム」を選択すると、「詳細品質オプション」ダイアログが表示されます。

Figure. Advanced Quality Options dialog.

「詳細品質オプション」ダイアログには、レンダリングのパフォーマンスと品質を詳細に調整するための追加コントロールが表示されます。以下のオプションがあります:

  • 高品質リサンプリング: 高品質リサンプリングをオンにします(イメージのピクセル数を増やすか、減らします)。
  • シェイプのアンチエイリアス: シェイプを高い解像度でレンダリングしてから、エッジを滑らかにするために標準の解像度に戻します。
  • 3D 交差をアンチエイリアス: 3D 空間で交差するオブジェクトを高い解像度でレンダリングしてから、エッジを滑らかにするために標準の解像度に戻します。

キャンバスのズームレベル

キャンバスでズームインすれば、オブジェクトの正確な整列や配置が可能になります。また、ズームアウトでは、大きなピクチャの場合の感覚がつかめるほか、移動オブジェクトのパスを表示できます。ダイナミック・ズーム・モードを使用して、キャンバスをズームインまたはズームアウトしたり、キャンバスの特定の領域にズームしたりすることもできます。マルチタッチデバイスを使っている場合は、ピンチクローズでズームアウトし、ピンチオープンでズームインできます。

キャンバスでズームしても、プロジェクトのイメージのサイズが変わるわけではありません。ウインドウ全体の表示が変わるだけです。

キャンバスでズームイン/アウトするには
  • 「ズームレベル」ポップアップメニューからズームレベルを選択します。

    次のイメージでは、「ズームレベル」ポップアップメニューから 25 %が選択されています。

    Figure. Canvas window showing the zoom level at 25%.
ダイナミック・ズーム・モードを使うには
  • スペースバーと Command キーを(この順序で)押したまま、キャンバス上で斜めにドラッグします。キャンバスでクリックしたスポットを中心としてズームされます。

マルチタッチデバイスを使ってズームイン/アウトするには
  • ピンチクローズでズームアウトし、ピンチオープンでズームインします。

    ズームインしたら、2 本の指をスワイプすることで好きな方向にスクロールできます。

キャンバスの特定の領域をズームインまたはズームアウトするには
  • スペースバーと Command キーを(この順序で)押したまま、ズームするキャンバスの領域をドラッグします。キーを押したままでマウスボタンをクリックすると、現在のズームレベルの 50 %ずつズームインします。スペースバー+ Command + Option キーを(この順序で)押したままキャンバスをクリックすると、現在のズームレベルの 50 %ずつズームアウトします。

メモ: 「パン」ツールを選択しないでキャンバスをパンするには、スペースバーを押したままキャンバスをドラッグします。

プロジェクトの領域がウインドウ一杯に表示されるように、キャンバスをズームするには
  • 「ズームレベル」ポップアップメニューから「ウインドウに合わせる」を選択します。

キャンバスのズームレベルをリセットするには
以下のいずれかの操作を行います:
  • 「ズームレベル」ポップアップメニューから 100 %を選択します。

  • ツールバーで、「ズーム」ツール(「パン」ツールのポップアップメニューにあります)をダブルクリックします。

キャンバスのパンをリセットするには
  • ツールバーで「パン」ツールをダブルクリックします。

キャンバスのルーラ

キャンバスでルーラを使用すると、プロジェクトの要素の構成や配置、およびルーラへのオブジェクトのスナップが容易になります。

ルーラを有効にするには
  • 「表示」ポップアップメニューで、「ルーラ」を有効にします(または、Command + Shift + R キーを押します)。

    ルーラが有効な場合、ポップアップメニューで「ルーラ」項目の横にチェックマークが表示されます。

    デフォルトでは、ルーラはキャンバスの左と上に表示されます。「Motion」環境設定にある「キャンバス」パネルでルーラの位置を変更できます。

ルーラの位置を変更するには
  1. 「Motion」>「環境設定」と選択します。

  2. 「キャンバス」パネルで「配置」をクリックしてから、「ルーラの位置」ポップアップメニューからルーラのレイアウトを選択します。

キャンバスに縦または横のガイドを追加するには
  1. 縦または横のルーラのグレイの領域でクリックし、キャンバスにドラッグします。

    ドラッグと共にガイドの値がキャンバスに表示されます。

    メモ: ガイドを表示するには、「表示」ポップアップメニューでガイドを有効にする必要があります(または、Command +セミコロン(;)キーを押します)。

    Figure. Rulers and guides in the Canvas window.

    ルーラの単位はピクセルで、キャンバスの中心が 0,0 になります。

  2. ガイドが目的の位置に来たら、マウスボタンを放します。

キャンバスに縦横のガイドを同時に追加するには
  1. ルーラが交差するコーナーからキャンバス内にドラッグします。

  2. ガイドが目的の位置に来たら、マウスボタンを放します。

キャンバスからガイドを取り除くには
  • ガイドをキャンバスの外にドラッグして出します。

    ガイドを削除するには、プロジェクトパネルまたはタイミングパネルの領域内にドラッグして、マウスボタンを放します。

ガイドの色を変更するには
  1. 「Motion」>「環境設定」と選択します。

  2. 「キャンバス」パネルで「配置」をクリックしてから、「ガイドのカラー」ウェルをクリックまたは Control キーを押しながらクリックして、カラーを選択します。

3D モードのキャンバス

「Motion」では、従来の 2D プロジェクトのワークスペースに加え、3D ワークスペースが用意されました。3D ワークスペースでは、グループ、レイヤー、カメラ、ライトなどのオブジェクトを配置したり、アニメーション表示したりすることができます。3D モードに切り替えると、キャンバスで追加のコントロールが使用できるようになります。3D 表示ツールの小さなセットがキャンバスウインドウの右上隅に表示され、3D コンパスが左下隅に表示されます。キャンバスの左上隅には「カメラ」メニューが表示され、3D 空間でプロジェクトの表示に使用するカメラを選択できます。

重要: 3D ワークスペースを作成するには、カメラまたはライトを少なくとも 1 つプロジェクトに追加する必要があります。

カメラをプロジェクトに追加するには
  1. ツールバーの「新規カメラ」ボタンをクリックします。

    ダイアログが表示され、2D グループを 3D グループに切り替えるように求められます。

  2. 「3D に切り替え」をクリックしてカメラを追加し、3D プロジェクトを作成します。

    「2D を維持」をクリックすると、カメラがプロジェクトに追加されますが、グループは 2D グループのままになります。

ライトをプロジェクトに追加するには
  1. ツールバーの「新規ライト」ボタンをクリックします。

    ダイアログが表示され、2D グループを 3D グループに切り替えるように求められます。

  2. 「3D に切り替え」をクリックしてライトを追加し、3D プロジェクトを作成します。

    「2D を維持」をクリックすると、ライトがプロジェクトに追加されますが、グループはすべて 2D グループのままになります。ライトは、2D プロジェクトには影響しません。

3D 表示を操作する

3D ワークスペースには、手動で表示を変更したり、「前方」、「後方」、「上」、「下」などのリファレンスカメラからシーンを表示したりするためのツールが用意されています。プロジェクトに追加したカメラからのシーンの表示を選択することもできます。

メモ: 「左」、「右」、「上」、「下」のカメラ表示は直交する表示です。これらの表示をアニメーション表示したり、書き出したりすることはできません。

現在の表示を設定するには
  • キャンバスの左上隅にある「カメラ」メニューをクリックし、リストからカメラを選択します。「Motion」では、新しい表示に切り替わるときに表示の変更がアニメートされます。

Figure. Camera menu showing options.

表示を変更した場合は、カメラ表示の名前の横にアスタリスクが表示されます。詳細については、「3D 表示ツール」を参照してください。

メモ: レイヤーまたはグループを分離すると(「オブジェクト」>「分離」と選択)、分離したオブジェクトの名前が現在の表示として「カメラ」メニューに表示されます。分離機能の詳細については、「「レイヤー」リスト」を参照してください。

3D 表示ツールを使用するには
  • 「3D 表示」ツールで、パン、周回、またはドリーをドラッグします。

    カメラの動きのように、キャンバスの表示が移動、回転、またはズームします。

    Figure. 3D View tools.

    重要: ユーザが作成したシーンカメラがアクティブのときは、「3D 表示」ツールの左にグレイのシーン・カメラ・アイコンが表示されます。シーンカメラは、特定のカメラ表示のレンダリングに使用します。このアイコンは、「3D 表示」ツールを使用するときに、プロジェクトの出力に影響するシーンカメラを動かしていることを知らせるためのものです(ボタンやコントロールではありません)。

カメラをリセットするには
以下のいずれかの操作を行います:
  • パン、周回、またはドリーツールをダブルクリックします。

  • 「カメラ」メニュー(キャンバスの左上隅にある)をクリックし、「表示をリセット」を選択します。

  • カメラの「情報」インスペクタで、「変形」パラメータにあるリセットボタンをクリックします。

    Figure. Transform parameters reset button in the Properties Inspector.

3D 空間でオブジェクトを操作する

3D ワークスペースには、3D 空間でオブジェクトを操作するためのツールが用意されています。これらのツールには、オブジェクトを操作する 3D オンスクリーンコントロール、HUD の 3D 変形コントロール、オブジェクトの「情報」インスペクタのパラメータなどがあります。

3D 空間でオブジェクトを変形するには
  1. 変形するオブジェクトを選択し、ツールバーの「3D 変形」ツールを選択します。

    Figure. Adjust 3D Transform tool.

    オブジェクトのエッジを囲むように調整ハンドルが表示され、3 色の 3D 座標軸ハンドルがオブジェクトのアンカーポイントに表示されます。矢印のハンドルはそれぞれ、オブジェクトを移動できる軸に対応します。

    Figure. Canvas window showing 3D axis handles.
  2. 該当する変形ハンドルをドラッグすると、選択した座標軸に沿ってオブジェクトが移動します。

    赤い座標軸は X(水平方向)軸、緑の座標軸は Y(垂直方向)軸、青の座標軸は Z(奥行き方向)軸です。

3D 空間でオブジェクトを回転するには
  1. 変形するオブジェクトを選択し、ツールバーの「3D 変形」ツールを選択します。

    オブジェクトのエッジの周りに調整ハンドルが表示され、3 色の 3D 座標軸ハンドルがオブジェクトのアンカーポイントに表示されます。座標軸ハンドル近くの小さい 3 個の丸が 3D 回転ハンドルです。回転ハンドルはそれぞれ、オブジェクトを回転できる座標軸に対応します。

  2. 色付き矢印の横または上にある回転ハンドルにポインタを置きます。

    • 赤い輪は X 軸を中心とした回転を示します。

    • 緑の輪は Y 軸を中心とした回転を示します。

    • 青の輪は Z 軸を中心とした回転を示します。

  3. 3D の回転ハンドルがアクティブになったら、キャンバスで左右にドラッグして、選択した軸を中心にオブジェクトを回転させます。

Figure. Canvas window showing 3D rotation handles and the info window that appears as you rotate.
変形したオブジェクトをリセットするには
  1. リセットするオブジェクトを選択します。

  2. カメラの「情報」インスペクタで、「変形」パラメータにあるリセットボタンをクリックします。

3D 変形の詳細については、「3D 変形ツール」を参照してください。

ミニタイムライン

ミニタイムラインは、トランスポートコントロールの上、キャンバスの下にあります。ミニタイムラインによって、選択しているオブジェクトがプロジェクト全体のどこにあるのかがすぐに分かります。また、ミニタイムラインのコントロールを使って、タイミングパネルを開かずに、オブジェクトの移動、トリム、スリップなどの編集をすばやく実行できます。

Figure. Mini-Timeline above the transport controls.

再生ヘッドは表示しているフレームを示し、再生範囲を示すインマーカーとアウトマーカーが表示されます。ミニタイムラインの長さは、プロジェクトの継続時間を表します。

「ファイルブラウザ」や「ライブラリ」からミニタイムラインに項目をドラッグして、オブジェクト(クリップ、イメージ、パーティクルエミッタなど)をプロジェクトの特定の時間に追加できます。

ミニタイムラインにオブジェクトを追加するには
  • 項目を「ファイルブラウザ」または「ライブラリ」からミニタイムラインにドラッグして、オブジェクトを追加したいフレームがツールヒントに示されたらマウスボタンを放します。

時間上でオブジェクトを移動するには
  • 移動するオブジェクトを選択し、ミニタイムラインでオブジェクトのバーを左右のいずれかにドラッグして時間上の位置を変更してから、目的の位置でマウスボタンを放します。

オブジェクトを短縮する/延長するには
  • オブジェクトを選択し、ミニタイムラインでオブジェクトの開始エッジまたは終了エッジにポインタを置いてから、オブジェクトバーのエッジをドラッグして継続時間を変更します。

    ツールヒントが表示され、イン点またはアウト点と編集による変化量が示されます。

ミニタイムラインの使いかたについて詳しくは、「ミニタイムライン」を参照してください。

キャンバスのボタンとトランスポートコントロール

キャンバスの下部には、ワークスペースを変更したり、プロジェクトの再生を制御したりできるいくつかのボタンがあります。

最初の 2 つのボタンでは、ワークスペースとオーディオ再生の設定を変更できます:

  • プロジェクトパネルを表示/隠す: プロジェクトパネル(「レイヤー」、「メディア」、「オーディオ」リストが含まれます)の表示/非表示を切り替えます。キーボードショートカットは F5 キーです。
    Figure. Show/Hide Project Pane button in the lower-left portion of the Canvas.

    メモ: マルチタッチデバイスを使っている場合は、3 本の指で右または左にスワイプすることでプロジェクトパネルの表示/非表示が切り替わります。

  • オーディオの再生/ミュート: オーディオの再生をオンまたはオフにします。
    Figure. Play/Mute Audio button in the lower-left portion of the Canvas.

    メモ: オーディオをオフにすると、再生時のパフォーマンスが改善される場合があります。

    キャンバスの下部中央にあるボタングループが、トランスポートコントロールです。これらのボタンを使って、プロジェクトを再生したり、時間経過に伴ってどのように見えるかを確認したりできます。

    Figure. Transport controls.
  • プロジェクトの先頭へ移動: 再生ヘッドをプロジェクトの先頭に移動します。キーボードショートカットは home キーです。
  • プロジェクトの末尾へ移動: 再生ヘッドをプロジェクトの最後に移動します。キーボードショートカットは End キーです。
  • 最初から再生: 再生範囲のイン点から再生範囲のアウト点まで再生して、プロジェクト全体の一部のみを見ることができます。イン点とアウト点を定義する方法については、「再生範囲を定義する」を参照してください。
  • 再生/一時停止: 再生を開始および停止します。キーボードショートカットは、スペースバーです。
  • 記録: アニメーションの記録を有効または無効にします。記録が有効になると、「インスペクタ」内で、アニメーション表示可能なパラメータの値が赤で表示されます。これは、パラメータを変更(キャンバスでのオブジェクトの移動やスライダの調整など)することでキーフレームが作成されることを知らせるためです。
  • 前のフレームへ移動: 再生ヘッドを 1 フレームずつ後ろに戻します。ボタンをクリックするたびに(またはショートカットキーを押すたびに)、プロジェクトが 1 フレームずつ戻ります。キーボードショートカットは Page Up キーです。

    メモ: マルチタッチトラックパッドを使っている場合は、左に回転すると前のフレームへ移動できます。

  • 次のフレームへ移動: 再生ヘッドを 1 フレームずつ前に進めます。ボタンをクリックするたびに(またはショートカットキーを押すたびに)、プロジェクトが 1 フレームずつ進みます。キーボードショートカットは Page Down キーです。

    メモ: マルチタッチトラックパッドを使っている場合は、右に回転すると次のフレームへ移動できます。

    残りの 2 つのボタンでは、キャンバスのワークスペースとビデオ再生のループの設定を変更できます。

  • プレーヤーモード: 「ファイルブラウザ」、「ライブラリ」、「インスペクタ」、プロジェクトパネル、およびタイミングパネルを隠して、キャンバスのスペースを最大化します。詳しくは、「プレーヤーモード」を参照してください。
    Figure. Player Mode button in the lower-right portion of the Canvas.
  • ループ再生: 再生を無限に繰り返すか、再生範囲の終わりで停止するかを制御します。キーボードショートカットは Shift + L キーです。プロジェクト再生範囲を設定する方法の詳細については、「再生範囲を定義する」を参照してください。
    Figure. Loop Playback button in the lower-right portion of the Canvas.

プレーヤーモード

キャンバスの下にある「フルスクリーン」ボタンをクリックすると、キャンバスが広がって「Motion」のワークスペース全体に表示されます。このオプションは、プロジェクトを再生して確認するときにソフトウェアのインターフェイスが邪魔にならないため便利です。このモードでは、メニュー、ツールバー、およびタイミング表示はアクティブなままです。ワークスペースの左下隅にある「ファイルブラウザ」、「ライブラリ」、「インスペクタ」の表示/非表示ボタンと同様に、ワークスペースの右下隅にある「ビデオタイムラインを表示/隠す」、「オーディオタイムラインを表示/隠す」、「キーフレームエディタを表示/隠す」ボタンもアクティブなままです。

プレーヤーモードに切り替えるには
以下のいずれかの操作を行います:
  • 「ウインドウ」>「プレーヤーモード」と選択します。

  • ツールバーの上の「フルスクリーン」ボタンをクリックします。

  • F8 キーを押します。

通常の表示に戻るには
以下のいずれかの操作を行います:
  • メニューにポインタを置いて、「ウインドウ」>「プレーヤーモード」と再度選択します。

  • F8 キーを再度押します。

RAM プレビュー

キャンバスでプロジェクトを再生すると、「Motion」は、複雑な計算を実行してオブジェクトとエフェクトを描画し、各フレームに表示します。これをレンダリングといいます。プロジェクトは、「情報」インスペクタで指定されたフレームレートにできる限り近い速度で再生されます。しかし、高度で複雑なプロジェクトでは、フレームレートが極端に低下することがあるため、プロジェクトを最大のフレームレートで再生するとどのように見えるか分かりにくくなります。

プロジェクトを部分的にレンダリングし、そのフレームを RAM に保存できます。この方法によって、プロジェクトを最大のフレームレートで再生して確認できます。この機能を RAM プレビューといいます。再生範囲、選択オブジェクト、またはプロジェクト全体をレンダリングできます。フレームがレンダリングされると、進行状況を示すダイアログが表示され、レンダリング中のフレーム、残りのフレーム、処理の残り時間が示されます。

Figure. RAM Preview progress dialog.

RAM プレビューは、「停止」ボタンをクリックすれば中断できます。レンダリングされた部分は、RAM に保存されます。

メモ: プロジェクトは部分ごとに複雑度が異なるため、「残り時間」の値は不正確な場合があります。

プロジェクト全体を RAM プレビューするには
  • 「マーク」>「RAM プレビュー」>「すべて」と選択します。

    「RAM プレビュー」ダイアログが表示され、進行状況バーが表示されます。RAM プレビューが完了すると、ダイアログが閉じます。

RAM に保存されている部分がプロジェクトにある場合、緑色のグローが「タイムライン」のルーラの下部とミニタイムラインに表示されます。

Figure. Mini-Timeline and Timeline showing RAM Preview indicators.

RAM プレビューする領域

RAM プレビューを使用してプロジェクトの大きい部分をプレビューする場合、フレームを保存するために大容量の RAM が必要になります。RAM の容量は、プレビューするすべてのフレームを保存できるほど十分にない場合があります。そのため、再生範囲をプレビューするか、選択オブジェクトをプレビューするかを選んで、レンダリングするフレームを制限できるようになっています。選択オブジェクトで RAM プレビューを使用すると、選択オブジェクトの最初のフレームから最後まで、プロジェクトのすべての可視レイヤーがレンダリングされます。

プロジェクト再生範囲を設定する方法の詳細については、「再生範囲を定義する」を参照してください。

再生範囲を RAM プレビューするには
  • 「マーク」>「RAM プレビュー」>「再生範囲」と選択します。

    「RAM プレビュー」ダイアログが表示され、進行状況バーが表示されます。RAM プレビューが完了すると、ダイアログが閉じます。

選択オブジェクトを RAM プレビューするには
  1. 「タイムライン」で、Command + Option を押しながら、プレビューする領域をドラッグします。

    選択したフレーム上にハイライトが表示されます。

    Figure. Selected region in the Timeline.

    領域の詳細については、「領域を使う」を参照してください。

  2. 「マーク」>「RAM プレビュー」>「選択」と選択します。

    「RAM プレビュー」ダイアログが表示されます。RAM プレビューが完了すると、ダイアログが閉じます。

RAM プレビューを消去する

新しい RAM プレビューの領域を確保する場合や、ほかの操作に RAM を解放する場合には、手動で RAM プレビューを削除できます。

RAM プレビューを消去するには
  • 「マーク」>「RAM プレビュー」>「RAM プレビューを消去」と選択します。

キャンバスのショートカットメニュー

オブジェクトが選択されていない場合、キャンバスには独自のショートカットメニューがあり、いくつかの便利なツールにアクセスできます。

キャンバスのショートカットメニューを使用するには
  • Control キーを押しながらキャンバスの空の領域(プロジェクトの外側のグレイの領域内)をクリックし、ショートカットメニューからオプションを選択します:

    • 新規グループ: 「レイヤー」リストの既存のグループの上にあるプロジェクトにグループを追加します。
    • 読み込む: 「ファイルを読み込む」ダイアログを開き、Finder からファイルを読み込むことができるようにします。
    • ペースト: クリップボードにコピーした項目を、プロジェクトの選択したグループにペーストします。
    • プロジェクトの情報: プロジェクトの「情報」インスペクタを開き、背景のカラー、アスペクト比、フィールドレンダリング、モーションブラー、反射などを変更できるようにします。プロジェクトの情報について詳しくは、「プロジェクトの情報」を参照してください。