「ぼかし」フィルタ

「Motion」にはさまざまな形式の「ぼかし」フィルタがあります。被写体の被写体深度が原因で発生する現実世界のぼかしをシミュレートするために利用できます。デザイン的な効果を作り出すためにも使用できます。

ブラー(チャンネル)

オブジェクトの各カラーチャンネルのブラーを制御できます。「ブラー(チャンネル)」は。オブジェクトの赤、緑、青、およびアルファの各カラーチャンネルに対して選択的に適用できます。

チャンネルを個別にぼかすと、特定のチャンネルのシャープさを保ちつつ、ほかのチャンネルを柔らかくすることによって、特殊な輝きのエフェクトを作り出すことができます。

Figure. Canvas showing effect of the Channel Blur filter.
「インスペクタ」のパラメータ
  • 適応量: ブラーの適用範囲を設定します。
  • 赤: 赤チャンネルのブラーを設定します。
  • 緑: 緑チャンネルのブラーを設定します。
  • 青: 青チャンネルのブラーを設定します。
  • アルファ: アルファチャンネルのブラーを設定します。
  • 水平: 横方向のブラーの最大量をパーセントで設定します。これは、「適応量」パラメータとの比率です。
  • 垂直: 縦方向のブラーの最大量をパーセントで設定します。
  • クロップ: イメージの元の枠線からはみ出した部分を切り取るかどうかを設定します。
  • ミックス: 元のイメージとぼかしたイメージをブレンドする割合を設定します。
HUD コントロール

HUD には以下のコントロールがあります: 適応量, 赤, 緑, 青, および アルファ.

ブラー(円)

ぼかしのエフェクトの中心を決める中心点と、エフェクトの及ぶ部分のサイズを決める半径とで指定される、円形のぼかしを、イメージの中に作り出します。エフェクトの及ぶ領域内でのぼかしの量も、調整することができます。

このフィルタは、イメージの中の限られた領域をぼかすのに便利です。イメージの中でぼかす領域を、より繊細に制御したい場合は、「ブラー(複合)」フィルタを使用してください。

3D グループはこのフィルタによってラスタライズされます。ラスタライズについて詳しくは、「ラスタライズについて」を参照してください。

Figure. Canvas showing effect of the Circle Blur filter.
「インスペクタ」のパラメータ
  • 中心: ブラーエフェクトの中心の位置を設定します。「中心」オンスクリーンコントロールをドラッグすると、キャンバスで値が調整されます。
  • 量: ブラーの量を設定します。
  • 半径: ブラーの範囲を決める円の半径を設定します。オンスクリーンコントロールの外側の円をドラッグすると、キャンバスで「半径」値が調整されます。
  • クロップ: イメージの元の枠線からはみ出した部分を切り取るかどうかを設定します。
  • ミックス: 元のイメージとぼかしたイメージをブレンドする割合を設定します。
  • OSC を公開: 「Final Cut Pro X」にフィルタのオンスクリーンコントロールを公開します。「Final Cut Pro」で使うコンテンツの作成について詳しくは、「Final Cut Pro X 用のテンプレートを作成する」を参照してください。
HUD コントロール

HUD には以下のコントロールがあります: 量, 半径, および クロップ.

ブラー(複合)

指定したマップイメージの、指定したチャンネルを使って、オブジェクトをぼかします。マップイメージには、どのようなシェイプ、テキストオブジェクト、静止画像、またはムービーファイルでも使うことができます。赤、緑、青、アルファ、およびルミナンスのチャンネルを選択して、ぼかしのシェイプを作成することができます。

ヒント: イメージの特定の部分をぼかすには、このフィルタを使います。たとえば、ベジェシェイプや B スプラインシェイプでぼかすイメージの被写体をトレースしてから、このシェイプを「ブラーマップ」イメージとして割り当てます。その「ルミナンス」または「アルファ」チャンネルを使ってブラー領域を定義してから、「レイヤー」リストまたは「タイムライン」で元のシェイプオブジェクトをオフにすると、ブラーのソースが隠されます。詳しくは、「シェイプを編集する」を参照してください。

3D グループはこのフィルタによってラスタライズされます。ラスタライズについて詳しくは、「ラスタライズについて」を参照してください。

Figure. Canvas showing effect of the Compound Blur filter.
「インスペクタ」のパラメータ
  • 量: ブラーの範囲を設定します。
  • ブラーマップ: 現在のマップのサムネールを表示します。ブラーマップとして使用するオブジェクト(イメージ、シェイプ、テキストなど)を追加するには、オブジェクトを「ブラーマップ」ウェルにドラッグします。

    メモ: ソースオブジェクトを「レイヤー」リスト内のフィルタにドラッグすることによって、ブラーマップを適用または置換することもできます。

  • マップを反転: ブラーマップを反転させるかどうかを設定します。
  • マップを拡張: マップイメージを伸張(または圧縮)することで、フィルタが適用されているイメージにマップイメージを正確に重ねます。
  • 水平: 横方向のブラーの最大量をパーセントで設定します。
  • 垂直: 縦方向のブラーの最大量をパーセントで設定します。
  • ミックス: 元のイメージとぼかしたイメージをブレンドする割合を設定します。
HUD コントロール

HUD には以下のコントロールがあります: 量, ブラーマップ, および マップチャンネル.

焦点ぼけ

実際のカメラレンズで発生する焦点ぼけエフェクトをシミュレートします。「焦点ぼけ」はイメージをぼかすフィルタですが、イメージの明るい領域で絞りを調整している実際のレンズのような効果を作り出します。ぼかしのシェイプはカスタマイズできます。

ヒント: ビデオ素材、または、カメラで撮影した静止画像に合うよう、1 枚のイメージをぼかしたい場合に、このフィルタを使います。たとえば、青いスクリーンの前に立っている女性に対してキーイングを行い、女性の後ろに背景のイメージを置いて、女性が山を背にして谷間に立っているように見せたい場合、「ブラー(ガウス)」ではなく、この「焦点ぼけ」のフィルタを使えば、山並みが遠くにあるように見える、現実的な被写界深度のエフェクトを作り出すことができます。

Figure. Canvas showing effect of the Defocus filter.
「インスペクタ」のパラメータ
  • 量: 焦点ぼけの範囲を設定します。
  • ゲイン: ルミナンスの強い部分に適用するゲインの量を設定します。
  • サイド: 「シェイプ」ポップアップメニューを「ポリゴン」に設定している場合に、レンズの絞り羽根の枚数を設定します。
  • 回転: 「シェイプ」を「ポリゴン」に設定している場合に、レンズの絞りの多角形が回転する角度を設定します。
  • アスペクト比: レンズの絞りのアスペクト比を設定します。
  • クロップ: オブジェクトの元の境界でブラーを切り取るかどうかを設定します。
  • ミックス: 元のイメージとぼかしたイメージをブレンドする割合を設定します。
HUD コントロール

HUD には以下のコントロールがあります: 量, ゲイン, シェイプ, サイド, 回転, および アスペクト比.

ブラー(方向)

オブジェクトを、特定の方向に沿ってぼかします。このフィルタは、ぼかした筋のようなエフェクトを作り出します。

メモ: プロジェクトで使うフィルタが増えるほど、「Motion」のパフォーマンスに与える影響が大きくなります。

Figure. Canvas showing effect of the Directional Blur filter.
「インスペクタ」のパラメータ
  • 量: ブラーの範囲を設定します。矢印のオンスクリーンコントロールをドラッグすると、キャンバスでブラーの量(および角度)が調整されます。
  • 角度: 動きの方向の角度を設定します。矢印のオンスクリーンコントロールをドラッグすると、キャンバスでブラーの角度(および量)が調整されます。
  • クロップ: オブジェクトの元の境界でブラーを切り取るかどうかを設定します。
  • ミックス: 元のイメージとぼかしたイメージをブレンドする割合を設定します。
  • OSC を公開: 「Final Cut Pro X」にフィルタのオンスクリーンコントロールを公開します。「Final Cut Pro」で使うコンテンツの作成について詳しくは、「Final Cut Pro X 用のテンプレートを作成する」を参照してください。
HUD コントロール

HUD には以下のコントロールがあります: 量 および 角度.

ブラー(ガウス)

緩やかなブラーエフェクトを作成します。「ブラー(ガウス)」は、ブラーエフェクトとして適用できるものの中で最も緩やかなもので、頻繁に使われるブラーエフェクトです。デフォルトでは、このフィルタはイメージに均一に作用しますが、縦横のぼかしの量を、個別に制御することができます。

「ブラー(ガウス)」は、ほとんどのモーショングラフィックスのタスクに関連があり、アニメートすることで焦点の制御によるさまざまなエフェクトを得ることができます。しかし、カメラの焦点のシミュレーションを、より正確に行うには、「焦点ぼけ」フィルタの方が適しています。「焦点ぼけ」フィルタについて詳しくは、「焦点ぼけ」を参照してください。

Figure. Canvas showing effect of the Gaussian Blur filter.
「インスペクタ」のパラメータ
  • 量: ブラーの範囲を設定します。
  • 水平: 横方向に適用する「量」をパーセントで設定します。
  • 垂直: 縦方向に適用する「量」をパーセントで設定します。
  • クロップ: オブジェクトを元の境界で切り取るかどうかを設定します。
  • ミックス: 元のイメージとぼかしたイメージをブレンドする割合を設定します。
HUD コントロール

HUD には以下のコントロールがあります: 量, 水平, および 垂直.

ブラー(グラデーション)

2 つの点の間にブラー(グラデーション)を作成します。「ポイント 1」は、ぼかしの開始する場所で、イメージが最もシャープになる点です。「ポイント 2」は、ぼかしの終了する場所で、「量」パラメータで設定する値に応じて、イメージのぼかしが最も強くなる点です。

3D グループはこのフィルタによってラスタライズされます。ラスタライズについて詳しくは、「ラスタライズについて」を参照してください。

Figure. Canvas showing effect of the Gradient Blur filter.
「インスペクタ」のパラメータ
  • ポイント 1: グラデーションの開始点の位置を設定します。「ポイント 1」オンスクリーンコントロール(左下のポイント)をドラッグすると、キャンバスでブラーの開始点の X 位置と Y 位置が調整されます。
  • ポイント 2: グラデーションの終了点の位置を設定します。「ポイント 2」オンスクリーンコントロール(右上のポイント)をドラッグすると、キャンバスでブラーの終了点の X 位置と Y 位置が調整されます。
  • 量: ブラーの範囲を設定します。
  • クロップ: オブジェクトを元の境界で切り取るかどうかを設定します。
  • ミックス: 元のイメージとぼかしたイメージをブレンドする割合を設定します。
  • OSC を公開: 「Final Cut Pro X」にフィルタのオンスクリーンコントロールを公開します。「Final Cut Pro」で使うコンテンツの作成について詳しくは、「Final Cut Pro X 用のテンプレートを作成する」を参照してください。
HUD コントロール

HUD には以下のコントロールがあります: 量 および クロップ.

プリズム

プリズムを通して見たようにイメージをぼかして屈折させ、虹のようなエフェクトを生み出します。

Figure. Canvas showing effect of the Prism filter.
「インスペクタ」のパラメータ
  • 量: ブラーの範囲を設定します。矢印のオンスクリーンコントロールを内側や外側にドラッグすると、キャンバスでブラーの量(および角度)が調整されます。
  • 角度: 屈折の角度を設定します。矢印のオンスクリーンコントロールを弧を描くようにドラッグすると、キャンバスでブラーの角度が調整されます。
  • クロップ: オブジェクトを元の境界で切り取るかどうかを設定します。
  • ミックス: 元のイメージとぼかして屈折させたイメージをブレンドする割合を設定します。
  • OSC を公開: 「Final Cut Pro X」にフィルタのオンスクリーンコントロールを公開します。「Final Cut Pro」で使うコンテンツの作成について詳しくは、「Final Cut Pro X 用のテンプレートを作成する」を参照してください。
HUD コントロール

HUD には以下のコントロールがあります: 量 および 角度.

ブラー(放射)

ある点を中心に回転するようなブラーを作り出します。モーションブラーと似たような効果があり、イメージがすばやくスピンしているように見えます。

Figure. Canvas showing effect of the Radial Blur filter.
「インスペクタ」のパラメータ
  • 中心: 放射状のブラーの中心位置を設定します。「中心」オンスクリーンコントロールをドラッグすると、キャンバスで値が調整されます。
  • 角度: ブラーの回転角を設定します。
  • クロップ: オブジェクトを元の境界で切り取るかどうかを設定します。
  • ミックス: 元のイメージとぼかしたイメージをブレンドする割合を設定します。
  • OSC を公開: 「Final Cut Pro X」にフィルタのオンスクリーンコントロールを公開します。「Final Cut Pro」で使うコンテンツの作成について詳しくは、「Final Cut Pro X 用のテンプレートを作成する」を参照してください。
HUD コントロール

HUD には以下のコントロールがあります: 角度 および クロップ.

ソフトフォーカス

1 つのフィルタだけで、あるオブジェクトを複製し、画面の「ブレンドモード」を適用して元のオブジェクトと合成して、重なったオブジェクトをぼかした場合と同じエフェクトを作り出します。「強度」パラメータによって、ぼかしたイメージを元のイメージにどの程度加えるかを制御します。

Figure. Canvas showing effect of the Soft Focus filter.
「インスペクタ」のパラメータ
  • 量: ブラーの範囲を設定します。
  • 強度: ぼかしによる合成の、不透明度の量を設定します。
  • 水平: 横方向のブラーの最大量をパーセントで設定します。
  • 垂直: 縦方向のブラーの最大量をパーセントで設定します。
  • クロップ: オブジェクトを元の境界で切り取るかどうかを設定します。
  • ミックス: 元のイメージとぼかしたイメージをブレンドする割合を設定します。
HUD コントロール

HUD には以下のコントロールがあります: 量 および 強度.

ブラー(可変)

円形の部分の内外にブラーを適用して、オートフォーカスの中抜けのエフェクトを作り出します。円の内径を外径よりも大きくした場合は、その円の内側にブラーが適用されます。

3D グループはこのフィルタによってラスタライズされます。ラスタライズについて詳しくは、「ラスタライズについて」を参照してください。

Figure. Canvas showing effect of the Variable Blur filter.
「インスペクタ」のパラメータ
  • 中心: 円の中心の位置を設定します。「中心」画面上コントロールをドラッグすると、キャンバスで値が調整されます。
  • 量: ブラーの量をパーセントで設定します。
  • 内径: 円の内径を設定します。
  • 外径: 円の外径を設定します。
  • クロップ: オブジェクトを元の境界で切り取るかどうかを設定します。
  • ミックス: 元のイメージとぼかしたイメージをブレンドする割合を設定します。
  • OSC を公開: 「Final Cut Pro X」にフィルタのオンスクリーンコントロールを公開します。「Final Cut Pro」で使うコンテンツの作成について詳しくは、「Final Cut Pro X 用のテンプレートを作成する」を参照してください。
HUD コントロール

HUD には以下のコントロールがあります: 量, 内径, 外径, および クロップ.

ブラー(ズーム)

ある点に向けてカメラの速いズームイン動作をシミュレートしたブラーを作り出します。3D グループはこのフィルタによってラスタライズされます。ラスタライズについて詳しくは、「ラスタライズについて」を参照してください。

Figure. Canvas showing effect of the Zoom Blur filter.
「インスペクタ」のパラメータ
  • 量: ブラーの範囲を設定します。小さい円(「中心」オンスクリーンコントロールの上にあります)をドラッグすると、キャンバスでブラーの量が調整されます。
  • 渦巻き: 渦巻きの量と方向を設定します。正の値と負の値は渦巻きの方向に影響します。
  • 中心: ブラーの中心の位置を設定します。「中心」オンスクリーンコントロールをドラッグすると、キャンバスで値が調整されます。
  • クロップ: オブジェクトを元の境界で切り取るかどうかを設定します。
  • ミックス: 元のイメージとぼかしたイメージをブレンドする割合を設定します。
  • OSC を公開: 「Final Cut Pro X」にフィルタのオンスクリーンコントロールを公開します。「Final Cut Pro」で使うコンテンツの作成について詳しくは、「Final Cut Pro X 用のテンプレートを作成する」を参照してください。
HUD コントロール

HUD には以下のコントロールがあります: 外観, 量, および 渦巻き.