リプリケータと「情報」インスペクタ

「Motion」のほかのレイヤーと同様に、リプリケータの情報(位置、縮小/拡大、ブレンドモード、ドロップシャドウなど)は「情報」インスペクタ、または変形のオンスクリーンントロールを使って変更することができます。これらの情報は、「リプリケータ」インスペクタおよび「リプリケータセル」インスペクタにあるリプリケータパラメータとは独立しています。これらのインスペクタでは、リプリケータのシェイプとサイズ、およびリプリケータのパターンとセルのすべての機能を制御します。

以下のセクションでは、「情報」インスペクタにあるリプリケータ関連のパラメータを使用する方法について簡単に説明します。「情報」インスペクタについて詳しくは、「「情報」インスペクタのパラメータ」を参照してください。

メモ: (リプリケータ自体を選択する場合とは対照的に)リプリケータセルを選択すると、「情報」インスペクタには「タイミング」コントロールだけが表示されます。「タイミング」コントロールで、リプリケータセルのイン点とアウト点を調整できます。

重要: 「情報」インスペクタで特定の操作(「クロップ」や「ドロップシャドウ」など)を実行するか、一部のフィルタまたはマスクを適用すると、グループがラスタライズされます。グループをラスタライズするとビットマップイメージに変換されます。すべてのリプリケータはグループに属するため、ラスタライズはリプリケータがプロジェクト内のほかのオブジェクトとどのように相互作用するかに影響します。詳しくは、「パーティクル、リプリケータとラスタライズ」を参照してください。

以下のセクションでは、「情報」インスペクタで調整できるリプリケータ情報について説明します。

変形コントロール

リプリケータのすべてのエレメントはリプリケータパターンのコントロールポイントに吸着されるため、「情報」インスペクタのコントロールを使用してリプリケータの位置、回転、縮小/拡大、シアー、またはアンカーポイントの属性を変更すると、リプリケータのすべてのエレメントが変更されます。つまり、パターン全体が一度に変形します。アンカーポイントを変更すると、パターン全体のアンカーポイントが移動します。パターン内のエレメントのアンカーポイントは変わりません。

Figure. Canvas showing a replicator being sheared.

メモ: 「調整」パラメータを使うとリプリケータのサイズが変更され、パターンエレメントのサイズにも X、Y、または Z 空間で影響を与えます。エレメントのサイズを変更せずにパターンのサイズだけを変更する場合は、「リプリケータ」インスペクタにあるパラメータを使用します。

ブレンド

リプリケータの「不透明度」パラメータまたは「ブレンドモード」パラメータを変更すると、リプリケータ全体に適用され、リプリケータパターンがシーンにブレンドされます。ブレンドモードについて詳しくは、「ブレンドモードを使う」を参照してください。「不透明度を保持」設定について詳しくは、「「不透明度を保持」オプション」を参照してください。

メモ: リプリケータ内では、パターンエレメントは付加的または標準的にブレンドできます(「リプリケータ」インスペクタの「アディティブブレンド」チェックボックスを選択または選択解除します)。

ライティング(3D プロジェクト)

このパラメータグループは、3D プロジェクトでのみ使用できます。ほかのすべてのレイヤーと同様に、リプリケータにライトを適用するには「シェーディング」ポップアップメニュー(「情報」インスペクタの「ライティング」内)を「オン」または「継承」に設定する必要があります。ライトの使いかたについて詳しくは、「ライティング」を参照してください。

Figure. Canvas window showing a replicator in a 3D project interacting with a light source.

メモ: 2D または 3D リプリケータは 3D プロジェクトのライトと連係することができます。

シャドウ(3D プロジェクト)

このパラメータグループは、3D プロジェクトでのみ使用できます。「シャドウ」グループでは、オブジェクトがライトソースと別のオブジェクトの間にある場合にオブジェクトが影を落とすかどうか、近くのオブジェクトの影が現在のオブジェクトに影響を及ぼすかどうか、およびオブジェクト自体がシーンに表示されていない場合にオブジェクトがライトを遮って影を落とすかどうかを指定します。ほかのすべてのレイヤーと同様に、リプリケータの影を落とすには「ライト」インスペクタで「シャドウ」をオンにする必要があります。シャドウについて詳しくは、「シャドウ」を参照してください。

メモ: このパラメータは、ドロップシャドウに影響しません。

反射(3D プロジェクト)

このパラメータグループは、3D プロジェクトでのみ使用できます。「反射」コントロールは、オブジェクトの輝き、反射を受けるオブジェクトの明るさと近さ、表示アングルに基づいて、反射のシミュレーションを調整します。詳しくは、「反射」を参照してください。

メモ: 「反射」パラメータグループは、3D リプリケータ(「リプリケータ」インスペクタで「3D」チェックボックスが選択されているリプリケータ)では使用できません。

ドロップシャドウ

ドロップシャドウは、2D リプリケータ(「リプリケータ」インスペクタで「3D」チェックボックスが選択解除されたリプリケータ)に適用できます。ドロップシャドウは、リプリケータの背後に合成されるレイヤーに影響します。重なったエレメントがリプリケータパターンに含まれている場合、個々のエレメントにシャドウは表示されません。ただし、「情報」インスペクタでソースレイヤーの「ドロップシャドウ」パラメータが有効になっている場合は、重なったパターンエレメントがドロップシャドウ付きで表示されます。

Figure. Canvas window showing a replicator with a drop shadow applied.

ドロップシャドウの操作について詳しくは、「ドロップシャドウ」を参照してください。

四隅の角

2D リプリケータ(「リプリケータ」パラメータで「3D」チェックボックスが選択解除されたリプリケータ)に使用できます。「情報」インスペクタの「四隅の角」コントロールでは、リプリケータを多角形シェイプに変形することができます。角のポイントを、ほかの 3 つの角を固定したまま移動します。リプリケータのコーナーの調整は、パターン全体に適用されます。

クロップ

2D リプリケータ(「リプリケータ」パラメータで「3D」チェックボックスが選択解除されたリプリケータ)に使用できます。「情報」インスペクタの「クロップ」コントロールでは、リプリケータのパターンの一部を隠すことができます。クロップのオンスクリーンコントロールを使用するには、ツールバーからクロップツールを選択し、リプリケータオブジェクトの端またはコーナーをドラッグします。

タイミング

作成したリプリケータの継続時間は、パターンセルに使用されている元のソースの継続時間に関係なく必要な長さに設定することができます。リプリケータの継続時間は、「タイムライン」でのリプリケータトラックの継続時間によって決定されます。「情報」インスペクタでリプリケータのイン点やアウト点を変更すると、「タイムライン」またはミニタイムラインでリプリケータの継続時間が変更されます。

ソースレイヤーの継続時間はリプリケータに適用されませんが、各セルの継続時間はそのセルから作成されたエレメントがプロジェクトで表示される長さに影響を与えます。セルの継続時間を変更するには、「タイムライン」でセルのイン点とアウト点をドラッグします。この方法で、各セルタイプがいつ表示されるかを決めるタイミングを調整できます。たとえば、3 種類のエレメントが別々のタイミングでアニメートされるパターンを作成するには、「タイムライン」でセルをオフセットします。このイメージでは、十字形セルが最初に表示されます。1 秒後に ドロップセルが表示されます。さらに 1 秒後に 柔らかい円セルが表示されます。

Figure. Timeline showing a replicator with cells offset time.

ヒント: 各セルの不透明度をアニメートしてフェードインさせることができます。そのためには「リプリケータ」インスペクタまたは「リプリケータセル」インスペクタで「不透明度」パラメータにキーフレームを設定します。

「タイムライン」でレイヤーのタイミングを調整する方法について詳しくは、「タイムラインを使う」を参照してください。