OpenTL(Open Track List)は、主に Tascam 社のハードディスクレコーダ(MX2424 など)との間でデータを交換する際に使用されるファイルフォーマットです。オーディオデータの交換(オーディオメディアと、このオーディオメディアをプロジェクトで使用すること)だけに対応しています。書き出し機能を使用するときは、MIDI およびオートメーションデータは無視されます。
OpenTL ファイルを書き出す方法について説明します。
現在のプロジェクトのオーディオを OpenTL フォーマットで書き出すには、「ファイル」>「書き出す」>「プロジェクトを OpenTL ファイルとして」と選択します。
ダイアログが開いたら、OpenTL ファイルの保存先フォルダとファイル名を指定します。ダイアログでの指定が完了すると、OpenTL 書き出しファイル用のフォルダを作成するかどうかを確認するメッセージが表示されます。
「作成」をクリックすると、書き出しファイルと同じ名前のフォルダが作成され、そこにすべてのファイルが書き出されます。これは Tascam MX レコーダで用いられる方法なので、お勧めします。
次に、イベント開始位置にプロジェクトの SMPTE 開始時間を追加するかどうかを確認するメッセージが表示されます。「追加」をクリックすると、書き出された OpenTL ファイルのオーディオパートの SMPTE 開始時間は「Logic」のプロジェクトと同じになります。「追加しない」をクリックすると、プロジェクトの開始位置を基準にパート位置が計算されます(小節 1 で始まるオーディオパートの開始時間が「00:00:00:00.00」になります)。
次に、すべてのオーディオファイルのコピーを作成するかどうかを確認するメッセージが表示されます。すべてのオーディオデータを含めて OpenTL ファイルを別のハードディスクにコピーするかどうかを指定します。
コピーするように指定すると、OpenTL ファイルの保存先フォルダに「Audio Files」と「Track Files」という 2 つのサブフォルダが作成されます(OpenTL ファイルを書き出す場合、「Logic Pro」ではこのフォルダ構造が推奨されます)。「Audio Files」フォルダには書き出されたすべてのオーディオファイルのコピーが保存されます。コピーしないように指定した場合は、OpenTL ファイルからのファイル参照先は元のオーディオファイルのまま変わりません。
以下に示すように、OpenTL ファイルを読み込む場合と開く場合の操作はほとんど同じです。ファイルを読み込んだ場合は OpenTL データが現在のプロジェクトにコピーされるのに対し、OpenTL ファイルを開いた場合はプロジェクトが新規に作成されます。
以下のいずれかの操作を行います:
「ファイル」>「読み込む」と選択します(または、対応するキーコマンドを使います。デフォルトはコマンド+ I キーです)。
「ファイル」>「開く」と選択します(または、対応するキーコマンドを使います。デフォルトはコマンド+ O キーです)。
「ブラウザ」で OMF ファイルを選択し、「開く」ボタンをクリックします。
ダイアログから OpenTL ファイルを選択します。「ファイルタイプ」ポップアップメニューで「OpenTL ファイル」を選択した場合は、拡張子が「.TL」のファイルのみが表示されることに注意してください。
読み込んだプロジェクトの最初のイベントの開始位置に応じて、以下のいずれかのダイアログが表示されます:
読み込んだプロジェクトの最初のイベントの開始位置が 1 時間より大きい場合:
読み込んだプロジェクトと同じ SMPTE 時間でイベントが開始されるようにプロジェクトの SMPTE 開始時間を設定しますか?
ダイアログのメッセージに従ってプロジェクトの SMPTE 開始時間を変更したい場合は「設定」、プロジェクトの SMPTE 開始時間を変更したくない場合は「設定しない」をクリックします。
読み込んだ OpenTL ファイルの最初のオーディオパートの開始位置が 0 より大きく(0 より小さいことはありえません)、なおかつ 1 時間より小さい場合:
最初に読み込んだイベントの開始時間をプロジェクトの開始ポイントに設定しますか?
「設定」を選択すると、読み込んだ最初のオーディオパートがプロジェクトの開始位置ちょうどに設定されます。
こうすると、Tascam マシンのプロジェクトの開始時間が 1 時間未満の非常に大きい値(59 分など)の場合に発生する問題を解決できます。通常、このような開始時間のオーディオパートを読み込んでもプロジェクトの終了位置よりも後に読み込まれてしまい、ウインドウの表示領域に入ってこないため、すぐには確認することができません。