このセクションでは、「トランスフォーム」ウインドウの各要素の用途と各オプションの操作の概要を説明します。この章の最後の方に示した例(使用例)は、使いかたの参考にはなりますが、これらはほんの一例にすぎません。「トランスフォーム」ウインドウでは、想像力と創造性の許す限り、あらゆる処理を MIDI イベントに対して行うことができます。
これらのパラメータは、全体的にわたって「トランスフォーム」ウインドウの外観と操作モードに影響します。
変換処理を行うイベントの選択条件を設定することができます。「トランスフォーム」ウインドウの選択条件領域で設定します。
各欄には、さまざまな MIDI イベントパラメータが表示されます。
メモ: 2 つのデータバイトフィールドに表示されるパラメータの値は、選択した「状況」メニューの設定によって異なります。「状況」メニューの設定によっては、データバイトのフィールドに何も表示されないことがあります。
全イベントパラメータの有効な範囲や値の定義に該当するイベントがあった場合、選択条件が満たされたものと見なされます。これらの範囲および値は、ポップメニューおよびイベントパラメータの各欄の下にあるフィールドで設定します。
「状況」ポップアップメニューをクリックし、選択の対象となるイベントを設定します。次の 2 つの設定を選択できます:
必要に応じ、各欄のポップアップメニューをクリックして、イベントの選択条件を設定します。
「マップ」を選択していなければ、ポップアップメニューの下に 1 つまたは 2 つの値フィールドが表示されます。各パラメータ欄に以下のいずれかの条件値を割り当てることができます:
マウスをスライダのように使うか、フィールドに値を直接入力します。
操作領域では、選択条件を満たすイベントに対して加える変更を設定します。選択条件ポップアップメニューの場合と同様に、該当するイベントパラメータのフィールドで操作を選択します。選択した操作によって、値フィールドが 1 つまたは 2 つ表示されます。
ポップアップメニューをクリックし、「状況」条件の操作を以下の中から選択します:
メモ: ノートイベントを変換すると、ノートオンイベントとノートオフイベントの 2 種類のイベントが作成されます:
「データバイト 1」の値で、マップ内の位置を選択します。
「データバイト 2」の値で、このマップ内の位置に値を設定します。
まず「Logic Pro」から、位置を示す「#123」およびこの位置の値を示す「#122」のメタイベントのペアが送信されます。これらのメタイベントタイプは、別の方法で作成することもできます。
必要に応じて「チャンネル」、「データバイト 1」、「データバイト 2」、および「長さ」のパラメータフィールドを設定する場合は、以下のいずれかの操作を行います。該当する操作領域のポップアップメニューの下にフィールドが 1 つまたは 2 つ表示されます。
マウスをスライダのように使うか、フィールドに値を直接入力します。
MIDI 値の全範囲(0 〜 127)が 128 本の縦棒で示され、変換の状態を視覚的に把握できます。
つまり、各棒がそれぞれの MIDI 値に対応しています(この対応関係は変更可能です)。イベントタイプと操作は、選択条件領域と操作領域で設定します。
例:
各棒はそれぞれ 0 〜 127 の値の MIDI ノート番号で表すことができます。
デフォルトでは、値 1 は値 1、値 15 は値 15 というように、128 本の棒が 1 対 1 で対応しています。これを MIDI ノート番号に当てはめ、60 番の棒を C3(中央の C)にすると、61 番は C#3、62 番は D3 となります。
デフォルト値とマップ後の値は、マップ領域の左下の 2 つのフィールドに表示されます。
デフォルト値を変更するには、これらのフィールドの値を直接変更するか、変更する棒を縦にドラッグします。どちらの方法で変更しても、該当するフィールドまたは棒がアップデートされます。
たとえば、60 番の棒(中央の C)の値を変更して「マップ先」フィールドに「72」の値が表示されるようにした場合、変換操作を適用したときにこの値が適用されます。
この結果、MIDI ノート番号 60 のメッセージがすべて MIDI ノート番号 72 のメッセージに変換されます(つまり、C3 のノートがすべて C4 にトランスポーズされます)。