「トランスフォーム」ウインドウについて

このウインドウで設定した条件、操作、および値に基づいて MIDI イベントを別のタイプのイベント(値の異なるイベント)に変換するため、「トランスフォーム」ウインドウという名前になっています。

これがなくては MIDI イベントの編集はまったく不可能(少なくとも、恐ろしく退屈な作業になる)と言ってもいいほど、「トランスフォーム」ウインドウは非常に強力な機能を備え、イベント編集作業に理想的なツールです。たとえば、オーケストラの編集プロジェクトが送られてきたとします。バイオリンとビオラの各パートは、自分のものとは違う弦楽器ライブラリで録音されています。自分の弦楽器サンプルで再生すると、アフタータッチ情報のせいで、ピッチがおかしな具合にずれる MIDI リージョンが 200 個もあります。また、サンプルレイヤーが切り替わる際にアーチファクトが発生する個所もあります。このアフタータッチ情報を調べた結果、ごく限られた範囲の値だけに問題が起きていることが分かりました。問題を解決する方法はいくつかあります。たとえば、サンプラー音源を編集するという方法があります。また、手動ですべてのアフタータッチ情報を消去する(リージョンを 1 つ 1 つ消去、あるいはまとめて消去し、アフタータッチ情報による演奏の効果を除去する)という手段もあります。それとも、「トランスフォーム」ウインドウで問題のあるパラメータ値を変更するという方法はどうでしょうか。ここでは、この 3 番目の方法がどうやら適しているようです。

一連のプリセットのトランスフォームセットは、よく行われる編集タスクに利用できます。このプリセットだけでも必要なものは十分そろっていますが、必要に応じて、独自のトランスフォームセットを自由に作成し、保存して後で使うこともできます。

ヒント: エンバイロメントにも、これによく似たトランスフォーマーオブジェクトという機能があります。このエンバイロメントオブジェクトを使うと、MIDI イベントをリアルタイムで変換できます。詳細については、トランスフォーマーオブジェクトを参照してください。

「トランスフォーム」ウインドウを開くには
以下のいずれかの操作を行います:
  • メインメニューバーで、「ウインドウ」>「トランスフォーム」と選択します(または、「トランスフォームを開く」キーコマンドを使います。デフォルトの割り当てはコマンド+ 4 キーです)。

  • いずれかの MIDI エディタで選択したイベントを変換するには、「機能」>「トランスフォーム」と選択して、プリセットを選択します。

MIDI エディタから「ウインドウ」>「トランスフォーム」コマンドを選択することもできますが、この場合は、プリセットを手動で選択する必要があります。