EVD6 のアーキテクチャと機能

EVD6 の合成エンジンは、Hohner 社のクラビネット D6 をエミュレートします。さらに、モノではなくステレオで使用できるほか、ノイズを発生する部品も使用していないので、音質が損なわれないなど実物のクラビネット D6 にはない利点もあります。実物の D6 の音域は F から E まで全部で 60 鍵ですが、EVD6 では MIDI の全音域(127 音)に拡大されています。

EVD6 のコンポーネントモデリング合成エンジンは、実物の D6 の基本的なサウンドだけでなく、その多彩な弦の唸りやキークリック、ピックアップのトーンなどもシミュレートします。EVD6 は、アタックフェーズでの弦の弾き具合やひっかかり、さらにはハンマーパッドの食い付きも正確にエミュレートします。サウンドジェネレータは、演奏にスムーズに、音楽的な調子で、正確に反応します。まるでキーボードの下に本物の弦が張ってあるように感じられることでしょう。

EVD6 には、広範なサウンド制御オプションが備わっています。EVD6 のトーンは大胆に変化させることができるため、往年のクラビネットサウンドをシミュレートすることはもちろん、クラビネットの音にほとんど似ていないまったく新しい音色を作り出すこともできます。

EVD6 に内蔵されているエフェクトプロセッサを使って、実物の楽器でよく使用されるワウワウ、モジュレーション、ディストーションといった古典的なエフェクトを利用することもできます。旧式のエフェクトペダルを使って作り出されたこれらのエフェクトは、EVD6 に最適化されて採用されています。

コンポーネントのモデリング合成について詳しくは、コンポーネントモデリング合成を参照してください。