ES2 内蔵のエフェクト処理セクションを使用する

ES2 には、エフェクト処理機能も組み込まれています。これらのエフェクトのパラメータを変更すると、各サウンド設定とともに変更内容が保存されます。

Figure. Effect Processing section, showing Distortion parameters, and the Intensty and Speed controls shared by the Chorus, Flanger and Phaser effects.

同時に有効にできるエフェクトは、2 つだけです。

ES2 の Distortion エフェクト

Distortion エフェクトには、以下のパラメータがあります:

  • 「Soft」ボタン: Distortion エフェクトの Soft モードを有効にします。この設定にすると、息の吹き込みが強すぎた管楽器のような音になります。
  • 「Hard」ボタン: Distortion エフェクトの Hard モードを有効にします。この設定にすると、完全にトランジスタ化されたファズボックスのような音になります。
  • 「Distortion」ノブ: ディストーション量を設定します。このノブを 0 の位置まで回すと、エフェクトが無効になります。
  • 「Tone」ノブ: ディストーションエフェクトの出力のうち高音域の部分を調整します。

ES2 の Chorus エフェクト

コーラスエフェクトはディレイラインに基づいており、出力信号を原音(ドライ)信号とミックスして効果を得ています。短めのディレイ時間で、その時間を周期的にモジュレートすることにより、独特のうねり感が生じます。原音信号のピッチと、モジュレーションによってディレイ時間が変化した音がミックスされ、コーラスエフェクトが得られます。

Phaser エフェクトを有効にするには
  • 「Chorus」ボタンを有効にします。

    • 「Intensity」パラメータは、エフェクトの深さ(モジュレーションの「豊かさ」)を調整します。このノブを 0 の位置まで回すと、エフェクトが無効になります。

    • 「Speed」パラメータにより、モジュレーションレートが決まります。

ES2 の Flanger エフェクト

フランジャーも動作の原理はコーラスに似ているのですが、ディレイ時間がより短くなってい ます。また、ディレイのかかった信号を再び入力側にフィードバックさせることによって、その効果を強調しています。このようなフィードバックをかけた結果、周期的に倍音構成(音質)が微妙に変化して、独特の「金属的な」音が得られます。

Flanger エフェクトを有効にするには
  • 「Flanger」ボタンをクリックします。

    • 「Intensity」パラメータは、エフェクトの深さ(モジュレーションの「鋭さ」)を調整します。このノブを 0 の位置まで回すと、エフェクトが無効になります。

    • 「Speed」パラメータにより、モジュレーションレートが決まります。

ES2 の Phaser エフェクト

フェイザーもディレイ信号と原音信号をミックスするという点では同じです。ディレイ成分は、周波数に応じて信号にディレイを適用するオールパスフィルタによって得られます。これは位相角度として表されます。このエフェクトは、レゾナンスを使うフランジャーと違い、不協和音部分を強調する多段のコムフィルタを利用しており、これによって倍音構成(音質)が周期的に変化します。

Phaser エフェクトを有効にするには
  • 「Phaser」ボタンをクリックします。

    • 「Intensity」パラメータは、「スイープ」エフェクトの深さ(モジュレーションの幅)を調整します。このノブを 0 の位置まで回すと、エフェクトが無効になります。

    • 「Speed」パラメータにより、モジュレーションレートが決まります。